古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

良和建設

全国古民家再生協会佐賀第一支部・支部長 岩宗 和人

対応エリア佐賀県佐賀市、唐津市、鳥栖市、多久市ほか佐賀県全域、および隣接の近隣県

佐賀第一支部の対応エリア佐賀県全域

耐震診断と古民家暮らし。

古民家アイコン

佐賀県佐賀市、良和建設の岩宗さんは耐震診断の専門家。リフォームの際には内装や設備だけではなくその構造をしっかり見てあげることが大切です。岩宗さんは現代の在来工法はもちろん、柔構造である古民家にも対応した耐震診断が可能。暮らしやすさと安全性、その両方を兼ね備えたリフォームを心がけている岩宗さんのお話は勉強になることばかりでした。

インタビュー

数百件の耐震診断を経て

──
あの、ホームページ見させて頂いたんですけど、結構「リフォーム」「耐震」「古民家」っていう感じを前面に出されてるんですよね。
岩宗
そうですね。それをメインでやってます。特に耐震の調査・診断は佐賀県で一番やってるんじゃないかな。
──
そうなんですか! それって在来ですよね。
岩宗
在来工法の、プレカットで作られた建物の耐震診断と耐震施工ですね。
──
あの、僕の親が団塊の世代なんですけど、僕の実家も、嫁さんの実家も、彼らが当時1970年代に建てた家なんです。で、たとえば子供を連れて実家に泊まるじゃないですか。
岩宗
はい。
──
めっちゃ怖いんすよ(笑)。
岩宗
(笑)
──
お義母さんに言いにくいんですけど、あのう、ちょっと僕ら二階で寝させてもらっていいですか、って(笑)。1981年以前の、旧耐震基準なんで。
岩宗
旧耐震は今の基準と大幅に違いますからね。
──
やっぱ危ないんですか。
岩宗
今まで数百件やってますけど、その中で大体の感覚で言うと、二階建ては相当やばいです。
──
ああ…うち二階建てや(笑)。
岩宗
平屋もやばいのはやばいけど、ちょこっと補強すれば大体いけます。
──
そうなんですね。
岩宗
平屋なんで、ちょっと補強してやると、グンと数値が上がってくれるんで。
──
効きやすいってことなんですね。
岩宗
そうですね。二階はまあ、二階の乗り方にもよるんですけど、まあまあせんといかん時が多いですね。
──
乗り方っていうのは、総二階なのか、偏ってるかみたいな。
岩宗
そうですね。重心近くに乗ってればいいんですが、それがずれて乗ってる時は相当やばいです。立面的にL型になってたりする家は。
──
そっかー。うちの実家は総二階っぽいのでまだマシですかね。
岩宗
総二階は、一階を補強すると、二階も一緒に強くなってくれるんです。
──
なるほど。あの、うちの親父が、この家は鉄骨が入ってるから地震が来てもうちは絶対いける! とか言ってるんですけど、僕はそれをずっと疑ってるんですよ。
岩宗
(笑)
──
そんなことないやろって思ってるですけど(笑)。当時そういう方法が流行ったのかなって。
岩宗
うん、ありましたね。
──
どうなんですか実際。鉄骨は。
岩宗
他の大工さんもよく言う話なんですけど、プレカットって金物と木ですよね、金物と木って相性が良くないですよねって。それに鉄骨って常に揺れてますからね。ボヨンボヨン。
──
あ、そうなんですか。
岩宗
だから実際強度としてはどうなんだろうって、そこは非常に疑問ですよね。
──
そっかー。
岩宗
当時はよく柱を抜かすために鉄骨の梁を入れるっていうのは流行ってましたね。
──
へぇーー。そうなんですね。なんか僕的には、木の方が強いっていうイメージなんですけど。
岩宗
あ、そうだと思いますよ。ちなみに耐震補強のやり方は、鉄骨と混ざってる時は普通のやり方じゃダメってことになってるんです。もう少しレベルの高い構造計算をしないといかんってことになってます。

インタビュー

調べてみると危なかった

──
たとえば旧耐震基準の家で、調査してみたら、あっ、ここは何もしなくていいなって、造りがいいから大丈夫だ、みたいな家ってあるんですか?
岩宗
ありますよ。ごくまれに。
──
あっ、そうなんや!
岩宗
平屋で、30坪弱くらいで、あまり右と左が変わらないような間取り。
──
じゃあもう構造のバランスなんですね。
岩宗
そうですそうです。
──
はーー。
岩宗
で、意外となんですけど、2000年前後に吹き抜けのある家っていうのがずいぶん流行ったんです。
──
はいはい。
岩宗
あれ、一階と二階の重心がかなりずれてるんで、新耐震基準といえど、実はやばいです。
──
おおー! 知らんかった……あの、リビングから二階にずどーんと抜けてる感じですよね。で、二階はその周りに子供部屋と寝室が…
岩宗
どこか片方に寄っているって感じですね。
──
上から見るとL字になってたりするんですね。
岩宗
それに二階の床を固めると耐震性が上がるんですけど、吹き抜けなんで、固められないんですよね。
──
はいはいはい。
岩宗
そして空間が偏ってるので、「ねじれ」が生じるんです。
──
なるほどー。でも今も人気ですよね。吹き抜けは。
岩宗
今は法律がより厳しくなって、そのバランスも見なきゃいけなくなってるんでまあまあ良いんですけど、新耐震でも2000年前後はバランスを見なくても良かったんで。
──
へぇー。そっかー。
岩宗
法律が変わるってことは、やばいことが分かったぞっていうことなんです。なんで危険性が分かったかというと、不動産屋さんが売買する時に、当時の確認申請が無いから、大丈夫だとは思うけどちょっと調べてみてよ、ってことで依頼があって、調べてみるとめちゃめちゃ危なかったということが続発して。
──
そうなんですねぇ。でもまさか2000年以降にそんな危ない家が建てられてるって思わないですよ。
岩宗
現在も不動産屋さんって「新耐震基準以降の家だから大丈夫だろう」ってことで売ってらっしゃると思いますけど、実際は調べんと分からんと思いますよ。
──
それは怖いなー。じゃあ2000年以降にまた法律が改正されたってことですね。
岩宗
耐震基準に関しては2007年に一段階厳しくなってますね。
──
僕は大きい変化としては1981年というのがずっと頭にあったんですけど、そうやって少しずつアップデートしてるんですね。
岩宗
そうですね。

インタビュー

自然乾燥と石場建て

──
で、ここまで読んできた人って、古民家に住もうと思ってる方だと思うんですけど、この時点でめちゃくちゃ不安になってると思うんですよ(笑)。
岩宗
古民家の場合は材料がでかいんですよね。柱にしても梁にしても。1980年代にしても、主流だったのが105角、太くても120角くらいの柱だったと思うんですけど、古民家だと120だと「細いね」っていう感じですからね。大黒柱だと7寸~8寸くらいあるんで、210~240とかあるし。梁にしても、一般的には40cmくらいまでのものしか使ってないんですけど、古民家だとそれ以上のものがポンポン使われてるんで。
──
なるほど。
岩宗
あと一番の違いは、今の家って強制乾燥、窯に入れて木を強制的に乾燥させたものを使うんですけど、古民家は自然乾燥材を使ってるんで、時間が経つにつれて強度が上がっていくんですよ。でも強制乾燥のものは窯から出てきた時が一番強度があって、あとは落ちていく一方なんで。
──
はいはいはい。うちの築50年の実家も強制乾燥だったらもうすごく弱くなってるってことですよね。
岩宗
あ、でもその時代は強制乾燥は無かったから、まだ強いんですよ。
──
あっ、そうなんや。強制乾燥材っていつから使われ出したんですか?
岩宗
ここ20年くらいですかね。
──
え、そうなんですか。じゃあまた分からなくなってきますよね。2000年代に建てられた強制乾燥材&吹き抜けの家を買うんだったら、1980年代の古い家を耐震補強してあげた方が長持ちするかも知れませんね。
岩宗
そうですね。逆に有名どころのメーカーさんだと「うちは強制乾燥材でやってます!」とウリにしてたんですけど。昔は。でもそれは今は逆にやばい。
──
やっぱ新しい技術が出てきた時ってみんな飛びつきますからね。
岩宗
でも当時の大工さんたちはみんな首傾げよったですけどね。強制的に乾燥させて大丈夫なん? って。
──
そうなんですね。そもそもそれが本当に良いんなら、とっくにスタンダードになってると思うんですけど。
岩宗
昔の人の知恵はすごいですからね。燃やして乾かすっていう知恵は昔の人もあったでしょうからね。それを実際にやってみて、良くなかったのかなと思います。
──
だから耐震についても、古民家って柔構造で、現在の基礎をつくって固めるやり方とは真逆じゃないですか。
岩宗
ええ。
──
ほんとに固めるやり方が一番正しいんだったら、やってると思うんですよ。今までの大工さん全員が気付かなかったのかって、そんなことないやろと(笑)。絶対固めた人もいると思うんですよ。1000年くらい前に。
岩宗
(笑)
──
でもそれが主流にならなかったと。そういうものすごい数のトライ&エラーで「石場建て」に決まったんじゃないかなって。
岩宗
現代でも超高層の建物だとかマンションは鉄筋コンクリートで造られてないですからね。固めるのがいいんならコンクリートなんですけど。
──
あ、そうなんですか。
岩宗
超高層とかは絶対鉄骨ですよ。
──
お、そうなんや。知らんかった。じゃあ揺れるんですね。
岩宗
揺れて力を逃がすんです。これはもう世界中でスタンダードになってますんで、やっぱり日本人の知恵はすごかったんですよ。
──
なるほどー。五重塔とかそうですよね。
岩宗
石も鉄もあるのに、虫に食われちゃう木でつくって、1000年以上保たせられる、しかも地震がめちゃくちゃ多い国で、基礎も造らないでっていう…
──
そうですよね。石垣とか、石で固める方法も知ってるから、石造りもあったはずですよね。でもそれをしなかったと。
岩宗
そうです。やっぱり日本に合わないって分かったんでしょうね。

インタビュー

使い勝手と安全性を両立させる

──
地震一つとっても、岩宗さんのように、実際に耐震診断をされ続けてる方の、こういう生の声ってなかなか皆さん聞けないんですよね。ほんとに。
岩宗
そうですか。
──
こんなん岩宗さんに実際に会った人しか聞けない話ですからね。
岩宗
不動産屋さんでも信じてくれないからですね。
──
そうなんですか! 危ないって言っても信じてくれないみたいな。
岩宗
そうそう。
──
僕この建設業界に足を踏み入れて思ったのは、不動産屋も大工さんくらい知識があると思ってたんですけど、やっぱり餅は餅屋で、不動産屋さんは土地のことに詳しくて、大工さんは家のことに詳しいという、結構棲み分けがされてるというか。もちろん両方できる方もいらっしゃいますけど。
岩宗
そうですね。
──
なんかもうその辺の、その辺のって言う言い方が良いのか分かりませんけど(笑)、その辺の不動産屋さんがこの話を知ってるかっていうとたぶん知りませんよね。僕ら普通の人が中古住宅を買おうとしたらまずはその辺の不動産屋さんを通すじゃないですか。
岩宗
ええ。
──
じゃあもうそこで言われちゃいますよね。これは2000年以降なんで安全ですよって。外観も中もキレイですよって。
岩宗
それで国交省がインスペクションしましょうって大きく旗を振ってくれてるんですけど、なかなか進まないのが現実ですね。
──
あー。そうなんですね。古民家もほんとだったらインスペクションしてもらってから購入した方がいいって常々思いますね。皆さん結構ネットで拾った上辺だけのイメージで買っちゃう人が多いのかなって思いますけど、100年200年のコンディションの違いってすごいですから。
岩宗
うん。そうですね。
──
僕はまあ、潰れたら潰れたでその時に考えよっかなみたいな感じですけど(笑)。
岩宗
(笑)
──
でも同じ古民家でも、すごい頑丈な造りだったり、平屋だったり、バランスが取れていたりする家から、湿気も多くて、二階建てで、みたいなものもあって、同じ「古民家」でも安全性や強度はかなり違いますよね。
岩宗
やっぱりどうしても、町家みたいに奥に細長い建物は条件が悪くなってきますよね。
──
みなさん生活上の間取りとか見て、便利な動線とか、洗濯物干せて便利とか、トイレの位置がどうとか、そういうところばかり見ちゃってて、構造のバランスまでは意識がいきませんからね。
岩宗
まあ改修にあたっては、そういう使い勝手の部分と、構造の面、両方をうまい具合に共存させる提案がいいのかなって思いますね。
──
うんうん。
岩宗
どっちかに偏っちゃうと、どっちかが犠牲になるんで。
──
それを両方できる人ってすごい少ないと思うんですよね。構造屋さんって頑丈にすることだけ考えてたり、リフォーム屋さんは生活の利便性ばっか考えてるという偏見を持ってるんですが(笑)。岩宗さんのリフォームはその両方おいしいところ取りができますもんね。
岩宗
私、以前サラリーマンやってた時に、店舗とか病院とか老人ホームとかつくってたんで、設計事務所がこれでいいと思って設計してても、やっぱお客さんと話してるとこれは止めて欲しいなあって思う部分があってですね、なかなか設計事務所には言いにくいですけど、お客さんの言葉を私から伝えたりしてたんですよね。
──
へぇー。
岩宗
店舗も老人ホームも日々使われるものですから、動線というのが普通と若干違ったりするんです。
──
そうなんですね。
岩宗
それをお客さんから引き出して、実際の施工に落とし込んでいかないと、使いにくいよって言われる建物になっちゃうんで。

インタビュー

住宅ローンはなぜ「35年」なのか

──
さっきサラリーマンやってたって仰ってましたけど、独立前はどんなお仕事だったんですか?
岩宗
いわゆるゼネコンでサラリーマンしてて。進学の時に建築系の専門学校に入って、そこから設計士とか専門職に行ったりとかルートがあるんですけど私はゼネコンの現場監督になりたかったんです。
──
へぇー。それはきっかけみたいなのってあったんですか?
岩宗
うーん、おじいさんとか、友達のお父さんが建設会社だったんですけど、その姿を見てカッコいいなーって思った、んじゃないかな。
──
なるほどー。現場監督はずっとされてたんですか?
岩宗
現場監督はしてたんですけど、会社は何度か変わりましたね。最初にいた会社が倒産しそうやったんで、辞めたら三ヶ月後に倒産して。で、次のところがむちゃくちゃ忙しくて鬱になりかけて、さらに次のところはもう廃業するからって言われて。
──
それでそこから独立、という感じですね。
岩宗
そうです。その時に再生協会に出会って。
──
それって何年前ですか。
岩宗
丸六年ですね。
──
じゃあその時に、リフォーム、古民家、耐震、という方向を決められたんですか。
岩宗
リフォームだけならいくらでも業者さんがいるんで、僕は耐震に特化しようかなと思って。
──
ああー。じゃあ再生協会に出会って良かったですよね。古民家って耐震の診断方法が違うから、両方を押さえることができて。
岩宗
そうですね。だから今は現代住宅も古民家もどちらも対応できます。
──
そっかー。僕、過去にその辺のリフォーム屋さんに頼もうとして二社連続で逃げられたんですけど(笑)、やっぱりみんな構造のことよりも設備とか、見た目とか、そっちに意識がいくから、たとえば在来のお風呂の床下なんかグチャグチャになってるってことを今の僕だったら知ってるんですけど、「そこをちゃんと直してますよ」っていうアピールと「お風呂はオシャレなタイルが張られてピカピカです!」というのと、どっちが食いつくかっていうと…
岩宗
そうですね。
──
あの、これちょっと余談なんですけど、在来のお風呂って、無事な家ってあるんですか?
岩宗
いや、たぶん無いと思います。無事なのは見たことないです。
──
やっぱり。でも全然そういうこと言ってないですよね。リフォーム屋さん。
岩宗
まあ、かろうじて腐りまではしとらんかな、っていうレベルのものはありましたけど。だいたい「リフォームしてください」って言われる時点でもうタイルとかバリバリ割れてるんですよ。
──
はいはいはい。
岩宗
それがもう5年10年と経過してるんで、相当水が中に入り込んでる。だからもう大体やられてますね。
──
これあんまり喋ると嫁さんの実家に怒られるんですけど、いや、嫁さんの実家はたぶんこのページを読まないと思うんで言いますけど(笑)、
岩宗
(笑)
──
あの、嫁さんの実家もね、築50年くらいなんで、前に一回リフォームかけてるんですよ。でね、完全に、上から貼っただけなんですよ。
岩宗
ああ。
──
なんかもう貼った壁紙の下からびっちりカビ見えてるし、でもこれよう言わんなあ…って。こういうところも多いんやろなって。
岩宗
まあ、元々そうしますよと説明して、それで納得された上で、ということであればいいんでしょうけど。
──
うちの親父もね、うちの親父もここ読まないと思うんで言いますけど(笑)、この家は鉄骨の家やぞって、ずっと自慢するんですよ。ぼく妹いるんですけど、「俺が死んだらこの家をどっちかに譲ってやる」って言ってて、正直僕、絶対いらん(笑)。
岩宗
(笑)
──
しかも実家の土地も今なら分かるんですけど再建築不可なんです。あんなもん負債にしかならんのですよ。でも親父は宝物のように思ってて、ずっと長持ちして継いでいけるって思ってるんですよね。
岩宗
やっぱり古民家の造りの方が絶対長持ちしますよね。ローンって35年じゃないですか。
──
はい。
岩宗
その時点で、もうそれくらいしか保たないってことなんで。
──
あ、そうか。そういうことか。
岩宗
不動産としての価値もそれくらいでゼロになりますし。
──
そっかーーー。それで払い終わった頃に、次のを建てませんかと、そういうことですね。
岩宗
それに設備も15~20年経ったら買い替えなんですよね。
──
白物家電も壊れますしね。
岩宗
結婚して、全部揃えて、それから10~15年に立て続けに壊れていくじゃないですか。
──
あれみんな言いますよね(笑)。うちまさにそのタイミングで、こないだ洗濯機壊れて、「きたっ!」って(笑)。
岩宗
(笑)
──
でもうちのばあちゃん、92歳でまだ元気なんですけど、ばあちゃんが50年以上使ってるシステムキッチン、ぴかぴかで全然現役なんですよ。ナショナルの、当時たしか日本で初めてのシステムキッチンだったんじゃないかと思うんですけど。
岩宗
ほー。すごいですね。
──
扉も全然ガタつきないし。吊り戸も換気扇も普通に使えてるし。
岩宗
だからある時代までは長持ちするように作ってたんですよ。ところがある時から…
──
事業規模が大きくなればなるほど、消費してもらわないと回らなくなる…そういうことで言えばまさに家もそうですよね。

インタビュー

実際に古民家に住んでみて

岩宗
さっき言いそびれたんですけど、実は私も13年前に古民家買って、改修して住んでるんですよ。
──
え! そうなんですか!
岩宗
はい。ちょうど協会に入る前に改修したんで、めちゃめちゃ苦労しました。
──
(笑)元々お好きだったんですか?
岩宗
まあ、たまたま不動産情報見てて、売り地を見に行ったら古家がついてて…
──
あー。あるあるですね。
岩宗
それで金額から解体費用を引いて貰おうと思って、鍵借りて中に入ってみたら、あっこれは…と思って。
──
はいはいはい。
岩宗
それで後日、解体屋さんと大工さんと連れて見に行ったら、三人とも「これは残そうよ」って意見になったんです。
──
なるほどなー。
岩宗
そこから壮絶な物語が…(笑)
──
(笑)それはもう当時ですから、いろんなことがあったでしょうね。一番しんどかったのってどの部分でしたか?
岩宗
ローンが通らん通らん。
──
そうなんやー。13年前ってそんな感じなんですねぇ。今はかなり状況は変わってますけどね。こないだのシティ銀行さんとか。
岩宗
ええ。
──
僕の場合は大手じゃなくて地元の信金さんですね。
岩宗
私は逆で、縁もゆかりもないところから借りれましたね。付き合いのある銀行さんは全部ダメで。
──
へぇーっ。
岩宗
それで当時は、家の状態が大丈夫かどうか分かる資料を出してくださいとか、地震に対する安全性が分かる資料を出してくださいとか、そういう資料を自分で作って出すわけです。そしたら「これ建築士さんはどういう意見なんですかねぇ」なんて言われて、「私が建築士なんで」と(笑)。
──
(笑)
岩宗
だから一般の人はまず無理ってことですよね。
──
そっかそっか。当時はね。
岩宗
今だったら古民家再生協会があるから大丈夫なんですけど。
──
じゃ今はもう住まわれてるんですね。実際古民家暮らしはどうですか?
岩宗
いいもんですよ。
──
いいですよねぇ。
岩宗
でかい梁とか、小屋組とか、13年間見続けて、見飽きないですもん。なんという魅力かって思います。
──
人間って木を見た時が本能的に一番安心するらしいですよ。
岩宗
そうでしょうね。基本的に森とかに住んでたんでしょうから。
──
僕、古民家に住んでる人に聞くんですけど、「いいですよ」っていう話しか聞かないですからね。
岩宗
ああ。そうなんですね。
──
日本人が1000年かけて辿り着いた結論ですからね。とか言いながら僕これ壁ベニヤですけどね(笑)。
岩宗
(笑)
──
いや、今日はほんとにどうもありがとうございました。楽しかったです!
岩宗
ドキドキしましたけども。ありがとうございました。

おわり

施工例







良和建設

※直接お問い合わせの際は「クロニカを見た」とお伝え頂くと
何かしら良いことがある気がします。

代表 岩宗 和人(いわむね かずと)
設立 2016年6月
住所 〒840-0863 佐賀県佐賀市嘉瀬町十五1317-1
TEL. 0952-65-5605
(携帯 090-3987-3814)
事業内容 耐震診断(ホームインスペクション)、耐震設計、耐震補強計画、リフォーム工事、住宅融資相談、木造住宅確認申請業務、木造住宅監理業務、建築系講習会講師
登録許可 佐賀県建設業許可 佐賀県知事 般-3 第12309号
建築士事務所登録 佐賀県知事 第 い-1752 号、適合証明業務登録建築士事務所
国土交通大臣認定 住宅リフォーム事業者団体
佐賀県公安委員会 第911170009522号
公式サイト https://ryouwakensetu.work/

良和建設 /
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