古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

株式会社 アート・宙(そら)

対応エリア三重県四日市市、桑名市、松阪市、伊勢市、鈴鹿市、亀山市、津市、上野市、名張市、三重郡、その他愛知県・岐阜県の一部(車まで1時間半のエリア)

NOのない家をつくる。

古民家アイコン

三重県四日市市にある株式会社アート・宙(そら)。代表の石田さんは「うちにはNOはありません」と話します。そんなことを言ってしまえるのは、設計事務所、大手ハウスメーカーを経て独立された石田さんの、知識と経験に裏打ちされた実力があればこそ。古材を使った再築も意欲的に行う石田さんのポリシーを語って頂きました。

インタビュー

ヒノキの香りのモデルハウス

──
このモデルハウス、まずヒノキの匂いがいいですね、入った瞬間にふわっと。これだけの量のヒノキを使ったら匂いがするんですね。
石田
そうですね。床も柱も全部ヒノキですから。
──
こちらは和室ですか。ええですねえ。
石田
本当は天井を低くして四畳半の茶室が理想なんですが、ここは展示場ということで六畳にして、天井も高めですね。
インタビュー
インタビュー
──
あとレベル差なく板張りと畳が繋がってるところ、僕もこういう繋げ方がすごく好きなんです。
石田
昔の家はこういう形が多かったですからね。
──
中庭もいいですねえ。L字のウッドデッキを濡れ縁みたいにしてるんですね。
石田
この土地は間口が狭くて奥行きが長いので、こうしてわずかでも空間を作って見せてあげる形にしたんですね。
──
うわ、すごいなこれ。壁内温度とか分かるんですか。
インタビュー
石田
これはエアパス工法という特殊な工法なんですが、空気が壁の中を循環するんです。それで北側と南側の温度差、小屋裏と床下の温度が均一化されます。空気が暖まると上に上がるじゃないですか。上がった空気は、今度は冷たい空気に引っ張られるんですよ。
──
はー。引っ張られるんですか。
石田
壁の中は全部繋がってるんで、循環できるんです。そうすると冷暖房効果の効率が高くなります。冬場も小屋裏の熱気が下りてくるので暖かいし、夏場も冷房のコストが下がります。
──
うちとえらい違いですね。うちの冬場は暖かい場所を探してみんなで移動するみたいな(笑)。
石田
古民家の場合は真壁が多いと思いますけど、エアパス工法は真壁は非常にやりにくいんですよ。大壁にすれば大丈夫ですけど。
──
ああ、そうなりますよね。
石田
うちは古民家再生や古材を再利用した工事もいろいろやってますけど、新築ならこの工法ですね。
インタビュー

熊野の木を使う

──
新築だけじゃなくて古民家も扱える工務店さんって、一般消費者は見つけにくいですよね。
石田
うちもweb作ったり色々やってますけど、地元の認知度が低い気もするし、同じ建設業界の中ではアート宙はいい家を作ってるって分かってもらってますけど、一般の方は知らない方が多いと思います。
──
僕も業者探しに苦労しましたから。
石田
一般のリフォーム会社さんなんかは、こんなことはしないですよ。できないです。ちょっとしたことはできても、古材を使ったり古民家を扱うことはほぼできないでしょうね。
──
そうですね。
石田
僕は家を作るのが好きなんで、他と同じものは作りたくないということでこういう家をやってるんだけども、古民家も昔から再築、再生はやってますね。
──
この辺って古民家はあるんですか。
石田
ありますあります。うちでも伊賀上野とか、再築工事やってますからね。梁を使って囲炉裏を作ったりして。
──
なるほど。
石田
古民家に住むんだったら、床暖房入れるとか、薪ストーブ入れるとかは必要だと思いますね。その上で、古い材料をどう使うかっていうのは面白いと思うんで、今後もそういった古材の再利用もうまくやっていきたいと思ってます。
──
あの、熊野の木を使うっていうことをサイトに書かれていましたが。
石田
そうですね。熊野の山や古道という素晴らしい財産があるわけで、その中の木を使うのはいいことだなと思って。ほんとに100%熊野の木なんですよ。
──
そうなんですか。
石田
床材から、構造材から、内装材、すべて。産地が全部分かる。
──
すごいなー。僕も昔、日本国内をうろついて熊野古道をふらふら迷いながら歩いたことありますけど、今から思えば神秘的な体験でしたね。あの世とか、聖域みたいな感じで。
石田
熊野三大社がありますけど、伊勢につながるという、すごく重要なところだと思いますね。
──
なんかそういう物語っていいですよね。古材にも物語があるように。僕、建具もちょこちょこ集めてるんですけど、うちの玄関の戸は奈良の旧家が解体された時に軽トラでもらってきたものなんです。
石田
松阪で建てた家も、古民家を解体して、元の建具を使ったり、欄間を壁に埋め込んだりしたんですが、非常に喜んで頂きましたね。
──
皆さんいろんな理由で解体されると思うんですけど、嫌いだから潰してしまえっていう人もいれば、残しておきたいけどやむなく、という場合もありますからね。
インタビュー

和とモダン

──
このモデルハウスもそうですけど、アート宙さんの施工例って、和をベースにしてそこにモダンな要素をぐっと差し込まれてるような印象です。
石田
そうですね。
──
で、中途半端なことはされてなくて、和室がほんとにガチガチの…(笑)。
石田
そう、本式ですね(笑)。お金をかけにくい部分ではあると思うんですけど、作るのであればああいう風にして欲しいという方が結構いらっしゃいますから。
──
材も無節のいいものを使われてますよね。どこ見ても節ないなーと思って(笑)。
石田
(笑)最近、和室もまたちょっと増えつつありますからね。洋風の家具だってヒノキの床に合いますし。そういう作り方をしたいなと。
──
僕も結構ごちゃまぜにしてますね。
石田
古民家って意外と洋風に住まわれてる方も多いですし、外人さんなんかめっちゃ和モダンにしますよね。
──
古民家には元々そういうキャパがあると思うんです。
石田
そうですね。やっぱり天然の木っていうところが大きいですね。人工のものは勝てませんね。寿命も数百年ありますし。
──
うちも材だけ言うとたぶん200年300年前なんで、浮造りがすごいです。
石田
そういう歴史、物語のある材を再利用して使ってあげることは大事ですね。
──
でもそれってセンスがいると思うんですよね。このモデルハウスも縁側がウッドデッキなんですけど、そのままウッドデッキで一面貼るんじゃなくて、濡れ縁と中庭的なものにしたりと、その辺の塩梅がいいなあと思います。
石田
これはリビングからも和室からも眺められて、かつ両方に違和感のない中庭にしようという設計ですからね。
──
現代建築に和の要素をうまく落とし込んでますよね。
インタビュー

20年の営業職からの独立

──
設計はちなみにどなたがされるんですか。
石田
基本的に私がやります。今は6割くらいに抑えて、残りは基本チェックだけであとは若い子たちに任せてますけど。
──
ずっと設計をされてきたんですか?
石田
まず最初は設計事務所に数年いて、一般の木造からビルやマンションまでやってきました。で、ある時に三重県に来て、積水ハウスという会社に入って、10年間現場監督と設計、それから20年間営業をやってました。
──
ほー! すごいっすね。20年営業ですか。
石田
営業は面白かったですよ。一級建築士の資格は持ってるし、現場のことも分かってるし、プランニングもできるし。それで月に2.5棟くらい売ってました。
──
すごい世界ですね…
石田
そこから独立したんですが、今のような人数になるとは思ってなかったですけどね。
──
独立されたきっかけは何だったんですか?
石田
僕たちが入った当時は、設計事務所に比べてハウスメーカーの家というのはレベルが低かったんです。
──
へえー。そうなんですか。
石田
今は良くなってますけどね。あの当時はひどかったですね。
──
そうなんですねえ。
石田
でも大手はいい人材がどんどん入ってくる、そして会社はどんどん良くなるわけです。それで今のようなトップクラスの大きな会社に成長したわけですが、そうなると、組織の風通しが悪くなるんですよ。上は事業だからトップダウンじゃないですか。下の子たちは不満が溜まって、中間管理職は板挟みという。
──
大企業病みたいな感じですか。
石田
そうですね。それで僕は新築でも店舗でも何でも作れるんで、一度自分でやってみようかと。うちの一棟目は喫茶店なんです。
──
あ、店舗もされるんですか。
石田
店舗、好きなんです。それで自分がやるなら一般的な家じゃなくて、嘘のない家を作りたいなって思って、こういう家になったんです。地元の木を使って、珪藻土など自然素材を使って、建具も既製品を使わずに手作りで。
──
なるほど。
石田
そうすると地元密着でやってますから、地元の腕のある大工さんとか、建具屋さんも活躍できるじゃないですか。
──
設計事務所や大手さんを経て、そういったところに辿り着かれた感じというのが、やっぱりそうなんやっていう感じですね。
石田
実は前の会社で4回家を建ててるんですよ。買い替え買い替えで。
──
え、4回!?
石田
最初は27、8の頃に作って、4年後に売って、また建てて、4~5年住んでまた売って、バブル時代に5,000万円くらいの家をつくって、そこに20年以上住んで、今の家に移ったんです。
──
すごいですね…
石田
それでやっぱり、過去のどの家よりもこの家が一番いいですね。
──
へぇー。
石田
だから僕は、古材を使ってこういうエアパス工法の家を作っていきたいんです。古民家再生も若い子たちにやっていってもらいたいけど、新築はもうエアパス以外はやるなって言ってます。
──
なるほどー。
石田
よくある坪単価の家はやらないと。この展示場は坪85万円くらいします。でもハウスメーカーよりは安いです。
──
その理由と、価値を知ってもらいたいですね。
インタビュー

NOのない家

──
木造の新築で古民家のような開口がある空間って作れるんですか。
石田
全然できますよ。設計力があればできます。
──
僕は設計士さんを入れなかったんですけど、こうやってきっちり設計された家を見ると、あー、だからみんな頼むんやなって思います(笑)。
石田
設計はセンスと、手がけた量で、実力に差が出てきますよね。今はデザイン住宅も多いじゃないですか。庇のない家をつくる若いデザイナーがいっぱいいるけど、それはいいことではないと思うし、実際にトラブルにつながったりしますからね。
──
なるほど。
石田
私たちはプロとして、デザインがよくて動線が良くて、住環境が優れているという家を提供するのが使命ですから。でもそこに使う部材は何でも大丈夫という、NOのない家をうまく作ってあげるということが大事だと思っています。
──
NOのない家ですか。
石田
ええ。うちはNOはないですよ。お客さんが言うことは全部形にします。その上で、プロとしてより良い形をご提案するよう心がけています。
──
へぇー。そうか、それでさっきの喫茶店だったり、古民家再生だったり…
石田
何でもできる。
──
いや、すごいですね。「何でもできる」ってなかなか言えないですよ。
石田
何でもオッケーですよ(笑)。僕は病院もビルも作ってますし、カフェとか美容院とかも作りますし。美容院では丸太を使ったりしましたね。
──
和と洋のミックスですね。店舗にも古材は使いやすいですよね。
石田
この前見に行ったのが築60年くらいかな、水害で撤去になったお宅があるんですけど、めちゃくちゃいい材料なんです。素晴らしいんですよ。オーナーの方にそれを伝えるとたいそう喜ばれて。我々は部材の価値もつくりも分かるじゃないですか。あれはもったいなかった。移築物件として使えればと思いましたけどね。
──
そうなんですね。
石田
そういうものをもっとうまく利用できればなと思いますけど、移動や保管も大変なんです。またあれと同じことをできる職人がいるかどうかも疑問ですし。
──
そうかー。
石田
そういったところも我々の努力次第です。僕は「NOのない家をつくりたい」って社員に言ってますけど、社員は技術や技能がないとすぐ「できません」って言うけど、NOはないよ、こうやったらいいよ、ってことを教えますけどね。
──
確かに、作り手の努力不足である場合もありますからね。
石田
ハウスメーカーはできないことを「NO」って言いますからね。できないことはいっぱいありますから。僕はそこに違和感があったんですが。
──
あれって、なんでできないんですか。
石田
ハウスメーカーの家は工場生産品だから、パターンが決まってるんですよ。で、余計なことをするとモノがない、材料がない、作り手がいない、という理由です。
──
ああ、単純に。
インタビュー

ハウスメーカーの話

石田
たとえばこの床材をね、大手ハウスメーカーに用意しろっていってもできないですよ。買えばうちの3~4倍の価格になりますから。
──
そうなんですか。
石田
うちは直接製造元から買うから。まったく問屋が入ってないですから。
──
あ、そうか、流通の形が出来上がってて変えられないんですね。
石田
そうそう。
──
あ、なるほど、それでか。僕昔、何も知らない時に大手のモデルハウスに行ったことあるんですけど、床材を無垢にしたいんですって言ったら、めっちゃ高い金額を言われたんですよ。
石田
(笑)
──
できないことはないですけど…100万円以上はかかりますよって言われて。でも地元の工務店で頼んだら20~30万円なんですよね。
石田
物流の関係と、素材ですね。素材の品質もあるじゃないですか。無垢なら何でもいいんじゃなくて、クレームの出にくい高品質なものにしないと。大手はクレームが怖いですから。
──
あー、そうですね。そうか。
石田
そもそも大手は信用があるから、作ってるものは基本的にすごく利益率が高いんですよ。ハウスメーカーで工場原価は4割でしょうね。
──
あー、そんな数字なんですねぇ。
石田
あと広告宣伝費はめちゃくちゃかけてます。でもそれによって信頼度がアップしますから。お客さんは分かんないじゃないですか。僕も30年いてたくさん給料もらってたから悪いことはあまり言えないけど(笑)、僕も高いなって思ってましたよ。
──
あー。やっぱりそうなんですねえ。
石田
ただその信用の裏付けとしては、大きな会社であることと、あとは、今残ってるメーカーはモノの性能が良くなってますよ。そうして競争に勝ち残ってきた。なぜハウスメーカーが大きくなったかというと、地元工務店さんたち、大工さんたちに責任があるんですよ。
──
ほー。と言いますと?
石田
ハウスメーカーは常に売り方を考えてるんですよ。設計がいて、打ち合わせにコーディネーターも付けて、仕組みを作ってるんです。でも地元工務店は社長が一から十までやるんだけど、家づくりのプロであっても売り方のプロじゃないから、お客さんの満足度が違うんです。
──
はいはい。
石田
その上でお金をかけて立派なパンフレットを作って、きれいな写真を撮って、ってすると、一般のお客さんはそっちを選ぶじゃないですか。そういう努力をしなかった地元工務店が競争に負けるのは必然なんですよ。
──
僕は広告屋として思いますけど、実際そうですね。
石田
さらにアフターも考えて、トラブルも減らして、という風に考えるから、ハウスメーカーは家を規格化したい、柔軟性のない家にしたい、ということになるんですね。
──
なるほどなー。
インタビュー

何でもできる

──
サイトの施工例を拝見したんですけど、ほんと家のタイプが色々ですね。
石田
(施工例写真をスライドで見ながら)これは昔の展示場ですね。これは売りたくないくらいいい家でしたね。
施工例
──
へぇー。あ、これなんかもう完全に洋風ですよね。
石田
そうですね。
施工例
──
お客さんの層ってありますか。
石田
バラバラですね。最近でいうと30代、40代、60代…
──
そうなんですか。あ、これは畳の部屋ですね。
石田
うちは畳の部屋は必ず作りますからね。
──
へぇー。素晴らしいですね。
石田
建具屋さん、畳屋さんが喜んでますよ。今は新築でもなかなか和室が無いですから。実はこのモデルルームの掃き出し窓も障子で全部閉め切ることができるんです。
──
なるほどー。
石田
これはレストランですけど、玄関ドアは蔵の戸を作って、ステンドグラスも入れて。
施工例
施工例
──
なんかほんま、バラバラですね。屋根材もサッシも…ほんとにNOはないというか、何でもされてますねぇ。
石田
はい、同じ家はないですね。こういうスタンスで古民家や古材を扱っているところは少ないと思います。
──
これは古民家ですか?
石田
いえ、新築なんです。隠れ家風のカフェですね。
施工例
──
あの、こんなに長い時間インタビューさせてもらってあれなんですが、僕、今やっと分かりました。先ほど仰ってた「古民家再生もしますけど何でもできますよ」っていうニュアンス、こういうことだったんですね。
石田
はい、こういうことです(笑)。

おわり

施工例

株式会社 アート・宙(そら)

代表者 代表取締役 石田 友忠
所在地 〒510-0081 三重県四日市市北町3番4号
TEL 059-356-0817
FAX 059-356-0827
設立年月日 平成15年1月20日
資本金 2000万円
建設業許可 三重県知事 許可(般29) 第21401号
一級建築士事務所登録 三重知事登録 第1-1703号
宅地建物取引業者免許 三重県知事(4) 第2825号
事業内容 建築設計、施工、監理業務、建築設計企画コンサルティング業務、一般住宅、共同住宅、店舗、リフォーム設計施工、宅地建物取引業務、不動産の取引に関するコンサルト業務、介護老人福祉施設の企画、設計施工
公式サイト https://www.artsora.com/
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