古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

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銀杏開発株式会社

対応エリア熊本県熊本市、その他熊本県全域

リノベーションに善悪はない。

古民家アイコン

熊本県熊本市。銀杏開発株式会社代表の村田さんは「家づくりにおいて、どちらかは善、どちらかは悪ということはない」と話します。様々な価値観を持った人がいるように、様々な家があっていい。その結論に至った過程を語っていただきました。

インタビュー

不動産価値を守るために

──
銀杏開発さんは工務店であると同時に不動産屋さんでもありますが、そのメリットってどういうところですか?
村田
そうですね、不動産と建築というものが両軸理解できてる会社さんってあまりないと思うんですよ。不動産は不動産、建築は建築って分かれてますけど、ほんとは一体じゃないとダメですよね。
──
そうですね。
村田
古民家の話でいうと、不動産屋的には古民家って古いし、状況が分からないし、壊してしまった方が早いっていう判断になります。
──
はい。
村田
不動産会社さんに古民家を預けると、基本的に「いらないもの」として扱われますよね。仲介料も安いし。
──
ですね。
村田
熊本だったらもうタダでいいとか、立地が良くても300万400万ですよみたいな。不動産会社さんからすれば、建物を調査して、お客さんに瑕疵の話をして、っていうのが面倒くさいんですよ。だから壊す。
──
そうなんですよねぇ。僕も物件を探してた時に、大阪にも古民家の空き家がたくさんあるのに、なんで物件売買のサイトに出てこないんだろうって不思議でした。でも今は「残すわけないやん」って思います。不動産会社からしたらメリットないですもん。
村田
行政も空き家バンクで登録を促してますが、登録する方たちもごく一部で、登録しようと動いたオーナーさんたちがいたとしても、行政側から「この建物の善し悪しを判断するのは誰だ」ってなると、宅建協会なんですよ。
──
あー。そこで…
村田
そう、そこで「いやいや、こんないい立地なら…」となって、結局市場に出ないんです。
──
なるほどなあ。
村田
だからそういったところで、不動産としての価値と、建築物としての価値…特に僻地に行けば行くほどそういう判断が必要なんです。更地にして価値が上がるのは市街地です。でも郊外っていうのは、基本的には更地にした時点で、ただの野っ原になるんです。
──
はい。
村田
熊本地震でかなりの数の建物が壊れましたけど、ある自治体では地震の後で400軒の建物を壊したんですよ。
──
ほおー。
村田
てことは、400箇所の空き地が生まれたんです。じゃあその自治体の空き地を買う人が400人いるのか? 絶対いないですよ。草ボウボウになって、街の価値にもならない。だからやっぱり、田舎に行けば行くほど「建物を壊さない」ということが、ほんとは不動産価値も守ることになるんですけどね。
──
なるほどー。壊しちゃったら終わりなんですね。
村田
残せるもの残せないものの選別は必要ですけど、ただ古いから壊してしまえっていうのは、良くないです。
インタビュー

東京から熊本へ

──
熊本の古民家の数ってどうなんですか?
村田
他の地方に比べると、多くも少なくもない感じはしますね。「農家住宅」と呼ばれる古民家がエリアごとに点在しています。
──
僕、今回人生初熊本なんですけど、予想してた5倍くらい都会でびっくりしたんです。
村田
(笑)
──
ビル見上げて歩きながら、熊本の人って熊本を出る必要ないんじゃないの?って思ったんですけど、やっぱり若い人って出て行くんですか。
村田
そうですね、まだまだそういう流れってありますね。でも今は「熊本っていいところだよ」って改めてアピールしたり、地元に意識を向けてもらう就職活動の形だったりとかは増えてきていますね。私自身、実は東京生まれなんですけど。
──
あ、そうなんですか。
村田
小学校まで東京なんですが、自分たちからすると、今でも故郷といえばなんとなく東京なんです。就職する段階で、私も弟も、やっぱり東京に戻りたいなって思ったんですけど、結果戻らなかったんです。
──
熊本へは進学とかで来られたんですか?
村田
父方が熊本なんです。父は東京で事業をやってたんですが、父が長男だったので、私が小学校を卒業する時に熊本に戻ってきたんです。
──
そうなんですか。
村田
でも今こうして熊本で仕事してますが、ほんと熊本で仕事してて良かったなって思います。それは強く感じてますよ。
──
たとえば、どういうところで?
村田
単純に言うと、やっぱり人のつながりじゃないですか。
──
ああー。
村田
よく言いますけどね。私たちが熊本でさせて頂いている形と、100億近い市場規模でされてる東京の会社さんとやる仕事の形と比べた時に、やっぱり東京では人よりも別のものが尊重されがちです。仕事って、最終的に辿り着くところがどこなんだろうって考えると、結局やっぱり人間じゃないですか。
──
はい。
村田
田舎でやると、人のつながりがあって初めてビジネスが成り立つんです。そういうところが好きですね。
インタビュー

「寒くてもいい」人もいる

村田
うちはリノベーションやってますけど、世間の住宅に対する価値観というのがあまりにも偏っているなあと感じるんです。
──
それはどういった部分で?
村田
住宅って、多額なお金を出して購入するにも関わらず、右にならえじゃないですけど、例えば新築買わなきゃ恥ずかしいとか、広さは最低これくらいないとダメとか、あるじゃないですか。
──
はいはい。
村田
人と横並びになるために、人生かけた借金を背負う、それが当たり前の世の中になってるっていうのが、もったいないなと思います。
──
そうですよね。
村田
極端な話、「寒くてもいい」っていう人もいるじゃないですか。
──
そう、そうなんですよ!
村田
やっぱり自分や家族の価値観というものを尊重して、それを住まいにどう落とし込むかっていう作業は、絶対にしていかないと。
──
リノベーション会社さんって、そこの価値観が揺らがないじゃないですか普通。「どんな人間でも絶対この方がいいに決まってる」みたいな押しつけの圧迫感があるんですよ。
村田
はいはい。
──
ちょうど昨日更新したブログで「冬は寒いからいいんだ!」みたいなことを書いたんですけど(笑)、でもそういう人だっていると思うんですよ。
村田
いると思います。大手さんのやってる高気密高断熱、ZEHといったものも当然必要としている方はたくさんいらっしゃるんですが、ただそれだけが「善」になって他が「悪」になるのは違いますよね。人にはいろんな価値観があるので。
──
いやあ、よく「お客様のニーズに柔軟に対応」みたいなコピーはありますけど、そこまでのレベルまで踏み込んで提案できる会社さんってなかなか無いですよ。嘘とは言いませんけど、結局みんな自分たちの都合のいい方に誘導しますもんね。「こうしとかないと危ないですよ!」とか言われると、僕ら素人はそれに従うしかないですから。
村田
できるだけやっぱり、それぞれの価値観、そういう部分を引き出してあげたいです。私自身、就職した後に会社が倒産して、自転車で旅してた時期があったんです。
──
そうなんですか。
村田
数ヶ月くらいの旅だったんですけど、その間ほぼテント暮らしでした。
──
へぇー。
村田
最初はすごいストレスだったんです。でも慣れてくると…
──
(笑)
村田
すごいテントが快適になっちゃって(笑)。一人の空間だし、狭いから暖かいし…朝起きたらコーヒー沸かしたりして。
──
そういうことですよねぇ。
村田
極端ですけど、この暮らしに幸せを感じることができれば、そこから先って全部プラスじゃないですか。だから人の価値観というのは何を中心に考えて、何を選んでいくかというところが大事なんじゃないかと思います。
インタビュー

住宅地に事務所を作った理由

──
地方の不動産価値のお話なんですけど、たとえばうちのように古民家をきっちりお金をかけて直した場合、現在の市場価値とは違ったところで、まっとうな価値評価って得られるんですかね?
村田
えっとですね、市場にですね、そういった価値を見出せる物件が、少なすぎる。
──
あー、そういうことか。そっか。
村田
たとえばある大手企業さんは年間数千棟の中古住宅を流通させているんですが、そこが何をやっているかというと、単にキレイにしてるだけなんですよ。
──
はいはい。
村田
それって「価値を最低限上げる」という行為ですね。でも先ほどのように、その家の価値がしっかり出るまでリノベーションされた物件というのがほぼ無いんです。
──
そういうことですね。
村田
自分たちが思いを持ってリフォームして、次にそれが売りに出た時に、同じような価値観を持った人が買ってくれるという、そういう市場はこれからどんどんそういう物件を生み出すことで形成されてくるでしょうね。
──
今の建売住宅って、60点くらいを目指してて、大きな満足も大きな不満もないというものが、おそらく商品として一番優れてるんだと思うんです。でもリノベーションってやりたい放題やって、自分に最適化するじゃないですか。それが次に市場に出た時に、どういう評価を受けるんだろう? というのは常に考えるんですよ。
村田
海外の住宅市場なんか日本と真逆ですよね。8割が中古、2割が新築という海外のバランスは、「直すこと」「バリューアップすること」を当たり前に考えてるから、次に売る時にどう価値を出してやろうか、と考えながら暮らしている、その意識は全然違います。
──
あー、なるほど。
村田
日本人なんか「住んだら価値が下がる」って思ってますよね。どうせ下がると。そもそも買った瞬間に、明日からもう中古だよねっていう感覚です。
──
ほんとですね。住む気持ちが全然違うんですよね。なるほどなぁ。
村田
日々のメンテナンスも売ることを考えてるから、こまめに行われるんです。
──
新品状態が一番いい、というのが日本の意識だとしたら、古民家に住んで一番良かったのは、そういう意識から自由になれたことです。家が完成品で、家に住まわされているという生活じゃなくなったので。
村田
そうでしょうね。そういった感覚は経験しないと分からないと思います。私たちがあえて住宅地の中に事務所を作ったのも、やっぱりきれいなビルの一室をモデルルームにして、っていうのも考えたんですけど、きれいに収まりすぎると。ここもリノベしてますけど、たとえば段差があったり、不便な部分もある。でも実際どうですか、気になりますか、という、そういう感覚を知ってもらうために、この立地、この物件に決めたんです。
──
今日、バス停からここまで地図見ながら歩いてきたんですが、ちょっと先にシュッとした建物が見えたんで、あ、あれだと思って行ったら違いまして(笑)。古い住宅地の風景に馴染みすぎてて、分からずにしばらくキョロキョロしてました。
村田
(笑) イメージだけのリノベーションをアピールするんじゃなくて、いいところ悪いところを知ってもらって、でもいいよねっていう認知のされ方が理想ですね。
──
古民家ってまさにそういう建物だと思うんですが、この施工例なんか新旧のテイストを混ぜられてますよね。
インタビュー
村田
古民家としての雰囲気は残したいけど、ずっといる空間だけはできるだけ快適にしたい、という要望が圧倒的に多いですね。
──
そうなんですね。この土間とかいいですね。いきなり畳があって。
村田
これは接客のスペースとしてご提案しました。
──
土間は接客に便利ですよね。家に上がってもらうほどでもない時にも、最低限のもてなしができるので。
村田
あとは古民家の場合は、そこに長く住まわれている方が多いので、基本的に「こうしたい」というお客様の長年のご要望をベースにした改修が多いです。こちらから押しつけるのではなくて、お客さんにしっかり選択肢を提供できる立場じゃないといけないので。
──
なるほど。そういうご要望ベースで施工していくと、施工例って結構ばらばらになりますよね。
村田
そうですね。なりますね。
──
どの施工例も同じテイストという工務店さんも多いと思うんですけど。
村田
そういうところは、その工務店さんのファンが集まってるんだと思いますが、うちは建物とお客さんの希望ありきなので。
インタビュー

医療業界、住宅業界の偏り

──
リノベーションを選ぶ人は、ある程度自分の考えなり、好みなりを持った方が多いですよね。
村田
今の日本って、いろんな選択肢が目の前にあるんですが、それが実は誰かが用意した選択肢の中で泳がされてるだけっていうのを感じるんです。
──
あー。
村田
住宅だけじゃなくて、たとえば医療の業界でも同じで。あの、3年前くらいに、私が死別をしてるんですよね。嫁さんと。
──
えっ。
村田
今は別の方と結婚してるんですけど。
──
そうなんですか。
村田
その時に12年くらい、がんの治療で戦ってる嫁と一緒にいたんですけど…なんでこんな話をするかというと、医療の業界がまさしくサービス業であるにも関わらず、すごい偏ってるんですよね。
──
偏ってるんですか。
村田
がんになったら抗がん剤だと。
──
ああー。
村田
もうそれ以外は与えませんと。でもそれって、抗がん剤をやったら直るか分からないです、可能性は30%です、かつ副作用がきます、というものを提供されるんですよ。それに耐えられるかどうかの、こちら側の選ぶ権利がないままに。
──
そっかぁ。同じですね。
村田
今はネットでいろんな情報があるから、自分たちで代替療法も探せるんです。どっかの温泉地に行ってみようかとか、食品を探すとか、でもそれって本来は病院側が提供してくれる部分があってもいいんじゃないかって思うんですよ。ところが病院側からすれば、効果が無いかもしれないから、それは提案できませんっていうスタンスです。
──
はあー。
村田
既に海外なんかはそうなんですけど、国立系の病院じゃなくて民間の病院の方が地位が高いんです。それはなぜかというと、ほんとに治すことだけが治療じゃなくなってて、「俺はもう病気になったけん、治療せんでもよかもんね」っていうのも一つの答えだよねっていう風潮が、生まれつつあるからです。
──
そうなんですねぇ。
村田
それは住宅も一緒かなって思います。
インタビュー
──
あの、死生観や倫理観って、けっこう宗教とリンクしてると思うんですけど、無宗教と言われる日本でもこれまで何かしらの宗教的な縛りがすごくあって、たとえばお金の話をするのは良いことじゃないとか、安楽死は許されないとか、そういうのがシステムとして強く残ってますよね。
村田
そうですね。そういったことが一つの大きな経験としてあります。結局うちが何を選んだのかというと、治療しない、という選択でした。
──
ああ。
村田
ずっとしなかったわけじゃないですけど、もう私は嫁に全部判断を投げていたんですよ。選択肢を用意して、どれにしたい? と選んでもらって、その選択したものと向き合ったんです。
──
なるほど。
村田
治療しない時期があって、転移があって、やっぱり治療しなきゃ、という意識になって、また治療して、そしたら副作用がきて、また心が揺れ動いて…という中で、常に自分自身と向き合う作業をしてもらいました。「俺のために生きて欲しいから、お前抗がん剤やってがんばれ」というのは優しさではないと感じていて。
──
はい。
村田
最終的には亡くなったんですが、私は彼女なりに、すごい人生を全うしたなと思っていて。教師だったんで、抗がん剤打ってウィッグつけながら授業していたんですが、葬式に750人くらい来てくれたんですよ。
──
へぇー!
村田
葬儀場がすし詰め状態で、献花に三時間くらいかかったり、最寄りの駅が人で溢れたりして。
──
すごいですね…
村田
なんかこういう人生って羨ましいなって。献花の間、最初泣いてたのが二時間くらいしたら笑えてきて。
──
なんか…現代って人の心が蔑ろにされがちですけど、やっぱり価値とか人生観を決めるのって人の心ですよね。だから、自分がこれでいいのかなって決めるのは自分の心なんですが、皆さん自信がないので、大きな声で言えないんですよね。で、誰かの大きな声に負けちゃうっていうのがあると思うんですよ。
村田
うん。
──
そこを向き合われて、その結果答えが出た時に…たぶん僕だったら、後悔はしないです。誰かに言われて選んだことだったら、失敗した時に後悔しますし、僕はその人のせいにしちゃうんですよ。なので僕は全部自分で決めてきたんですが、そもそも古民家を買うこと自体、誰一人味方してくれなかったですから。
村田
(笑)
──
ほんとに全員に「やめとけ」って言われたんですが、やっぱりその声に従ってしまうと、後になって誰かのせいにしてしまうと思うんです。だから自分が決めたことであれば、どんな悪い結果になってもいいんだという感覚があります。村田さんはそういった大きなことをご経験されたというのは…あの、心の問題って、これ偏見かも分かんないですけど、文系の仕事だと思ってまして。
村田
そうですね。
──
僕は常々、文系と理系の両方の感覚を要求される建築家という職業が一番すごいと思ってるんですが、でも日常の一般的な住宅のレベルになると、双方を兼ね備えたプランって業者側からなかなか出てこないと思うんです。だからそういうご経験ってすごく重要じゃないかなと。
インタビュー

この家は壊れてしまってもいいかもしれない

村田
仰って頂いたように、最近私たちがよく議論するのは、「建築士」じゃなくて「建築家」になりたいねって言うんですよ。それって何が違うのかっていうと、資格じゃなくて、建物と人間と向き合って、表現していくっていうことです。
──
はい。
村田
資格とかルールとかだけで考えると、建築基準法を守って、安全な家を建てる、という方向にいくんですけど、じゃなくて、極端な話「この家は壊れてしまってもいいかもしれない」「ただ、中にいる人が死ななければいい」というケースだってあり得るわけで、そのために予算をどこにどう使うか。熊本地震のあとにシェルターを作りましょうみたいな補助金が出たりしてますけど、たとえば高齢のおばあちゃんが、耐震補強するのに数百万かけられますか? という。「かけないと危険です!」というのが今の建築の考え方です。
──
はいはいはい。そうですよね。
村田
でも50万でシェルターを作って、そこに寝てれば死にませんよ、というのも一つの家のあり方です。そういう選択肢のある家づくりがいいですよね。
──
僕も実は、常々、家が潰れてもいいと思ってます。大きい声では言えないですが(笑)。
村田
(笑)
──
もちろん潰れて欲しくないですし、地震については色々勉強して診断もして、きっちり時間とお金をかけてやってますが、万が一潰れても、たぶんそんなにショックを受けないと思うんですよ。うちは工法の違う家が母屋と離れで二軒あるので、まあどっちか残った方に、潰れた分の機能を足して、それで住んでいけばいいかなって。
村田
建築基準法の考え方って、今でいうと震度6強に耐えうる家を作りなさいっていうことじゃないですか。それはなぜかというと、突然倒壊してしまうと命を守れないので、地震が来た時にしばらく耐えて、避難する時間をつくりなさいというのが基本的な考え方です。
──
はい。
村田
でもこの考え方すら、皆さんご存じないですよね。
──
そうでしょうねぇ。
村田
「震度6強の地震でも傷つかない」っていうイメージですよね。
──
そうです、そうです。
村田
それって住宅販売側がそう植え付けさせてしまった。結果、より高度なものを作っていかなきゃいけなくなって、でもほんとに高度なものを作れば家って壊れないんですか?って、100%はないんですよ。
──
そうなんですよね。
村田
じゃあ地盤の議論は誰がしてるのか。家が壊れないにしても、傾いたらどうするとか。そういう部分が建築物と土地の面で切り離されてるんですよ。そんな総合的な考え方を無視して、スペックとか目立つものだけが評価されがちなんですが、そうじゃなくて悪いところもいいところも知った上で、逃げる時間があればいいんだよねとか、じゃあ私たちはどんな間取りにする? と、購入側にもそんな議論をしてもらうことが絶対に必要なんです。
インタビュー
──
うちは古民家なのでパタッといかないので、揺れたら庭にダッシュの練習しとけばいいかなって。
村田
そうですね、そういう感じです。
──
保険とか、お金のかけ方も考えたんですが、たとえばすごいお金をかけて耐震補強して、地震が来た時に家族全員がコンビニにいたらどうすんだと。
村田
(笑)
──
複雑な気分になりますよね(笑)。
村田
そう、こういうお話をよくお客さんとさせて頂くんですよ。そうやって、自分たちに必要なものと不要な部分を洗い出していくんです。いろんな考え方があるんだっていう選択肢をすべて知ってもらった上で、その方たちが選択したものが最終的な答えになっていくと思います。
──
なるほど。
村田
家ってべつに終の棲家じゃなくてもいいと思うので、まずはこれでやってみましょうと。でも20年後には別の家に住むかも知れない。じゃあその20年間を幸せに暮らせる家を作りましょうっていう考えです。
──
あとは市場が追いついてくれば、もっとたくさんの選択肢が増えて、もっと良くなっていくってことですね。
村田
そうですね。その原点が古民家だと思ってます。今の建築基準法って60数年の歴史しかなくて、古来より伝わる伝統建築を無視してますが、それが果たして正しいのかっていう。現に100年200年経っている建物に対して、どうリスペクトして、どう今の建築に当てはめていくか、という部分は現代のリノベーションを考えるにあたっては絶対切り離せないので、今は両軸でやらせて頂いてます。
──
リスペクトが文系の仕事で、当てはめるのが理系の担当ですね。
村田
古民家の伝統工法と、現代の在来工法とを照らし合わせると、双方の議論ができてより良いものになっていくんじゃないかって思うんですよね。

おわり

古民家リノベーション施工例

銀杏開発株式会社

代表取締役 村田 智仁
郵便番号 〒860-0088
事務所所在地 熊本県熊本市北区津浦町32-2
役員数 3名
社員数 5名
TEL 096-351-1870
FAX 096-351-1871
関連事業 (社)熊本県宅地建物取引業協会
(社)全国宅地建物取引業協会
(一社)古民家再生協会(熊本支部)
(一社)匠グループ
公式サイト http://ginnan-style.info/
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