古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

株式会社山のめぐみ舎

全国古民家再生協会三重第二支部・支部長 神保健一

対応エリア伊賀市・名張市・宇陀市・御杖村・津市白山町

三重第二支部の対応エリア三重県全域

森の中の田舎暮らし。

古民家アイコン

三重県伊賀市の森の中にひっそりと佇む「株式会社山のめぐみ舎」。代表の神保さんは都会暮らしから田舎へ引っ越し、実際に古民家に住まわれています。このインタビューではそんな神保さんに大がかりな古民家再生の事例と、古民家の移築についてあれこれお伺いしました。

インタビュー

古民家を買って移住した話

──
神保さんは、元々古民家に興味がおありだったんですか?
神保
そうですね。元々12年前、こっちに来る時に、古民家に憧れて、購入して、やって来ましたんで。
──
あ、買われたんですか。
神保
ええ。いきなりね(笑)。
──
すごいっすね(笑)。どうですか。古民家に買って、実際に住んでみて。
神保
いやあ、まだ全部使い切れなくて、二階建てなんですけど一階しか使ってないんですよ。がらんどうで、下地の状態で。まだ何もやってない。
──
みなさんでも結構、お客さんのところを先にやって、自分の家は後回しになりますよね。
神保
そうそう(笑)。家族には水回りも新しくして欲しいって言われてますけど。
──
いや、水回りは早くやった方がいいですよ(笑)。
神保
(笑)
──
築何年くらいなんですか?
神保
50年くらいですね。
──
あ、じゃあ新しめなんですね。山のめぐみ舎さんのお仕事は、リフォームメインなんですか?
神保
うちはほぼリフォームですね。
──
そうなんですね。
神保
リフォーム会社としてスタートしましたから。新築ってなかなか経費もかかるし、これからの時代にはリフォームかなと思って。
──
僕も常々言ってるんですけど、もう時代のムードとして、新築は無くなるんじゃないかなと思います。物事の価値観とか、僕より下の世代の金銭感覚とか。
神保
うん。
──
僕、ここ来るまでに街並みを見ながら来たんですけど、瓦屋根がすごく多くて。原風景みたいなのがすごい残ってるなって。
神保
確かに、山間部はそういう家がたくさん残ってますね。
──
お客さんってどういうエリアの方なんですか。
神保
お客さんは伊賀と名張っていう二つの市があるんですけど、最初はほとんどそのどちらかだったんです。でもここ1、2年くらいで、わりと遠方の人がうちのホームページを見て「ちょっと田舎暮らしをしてみたい」という方がいらっしゃって、古民家を買おうと思ってるけど大丈夫か見て欲しいと、そういう方も増えてきましたね。
──
はいはいはい。増えてるでしょうね。全国的に。特に三重っていい具合に田舎というか。名古屋にも大阪にも出れるし、同時に、田舎暮らしに必要な要素が揃ってる。自然はあるし、きれいな水があって、山も川もあって…
神保
まあそうですね。二地域居住で選ばれる方もいますしね。
──
それに、古民家が無い地域ってたくさんあるんで、ここは古民家の資源という意味でも宝の山ですよね。
神保
そうですね。僕の肌感覚ですけど、伊賀市の全住宅のうち、こういった農家住宅、古民家に近い住宅は二割くらいはあるんじゃないかなっていう感覚ですね。
──
来る途中、すごいお屋敷もありましたよ。二度見するくらいの。
インタビュー

思い描いてる田舎暮らしは実現できた

──
元々、建設業界の方ではないんですよね。
神保
そうです。生まれは愛知県なんですけど、大学は仙台で、そこで資源工学っていって、地球の地面の下を研究する学科に入りました。
──
へぇー。
神保
でも途中でやめちゃって、そこから東京に出て行ったんですよ。その時、図面を描くことを勉強しようと思って、設計事務所に行ったんです。
──
あ、そうなんですか。
神保
思えばその頃から、建築っぽい方向に行ったんですかね。
──
ほー。
神保
で、まあ現代美術を建築と一緒にやってるグループがあって、そこで美術もやってました。
──
ああ。建築と美術って引っ付きますよね。立体になると。
神保
はい。
──
僕、現代美術の鑑賞の仕方を教えて欲しいんですけど。あれ、難しくないですか。現代アートって。
神保
まあ、人それぞれ作品が全然違いますもんね。僕もよく分からない(笑)。
──
そんなことないでしょう(笑)。
神保
僕らがやってたのは、川俣正っていう、材木でがーっと建造物を作っていく人がいて。建築とアートの合いの子みたいなことをやる人で、「工事中」っていうプロジェクトでほんとに建築現場みたいなのをアートにしたりとか、そういうことをやってました。
──
なるほどー。
神保
で、その後は建築の現場を点々とするんです。二十代の後半くらいから。職人として、土方から始めて。
──
はー。
神保
それで最終的には大工を選んだんです。
──
へぇー。それっておいくつくらいの頃ですか。
神保
31、2の頃ですか。
──
でも職人の世界で31っていったらもう結構な年齢じゃないですか。
神保
もう10年以上差が付いてますね。まあ、たまたま入った工務店の社長がいい人で、頑張れやっていう感じで仕事させてくれたんで。
──
なるほどー。その時はまだ関東ですよね。そこからいきなり、この伊賀という土地に…
神保
44、5の頃かな、こっちに来たのは。それまで色々探してたんですよ。家をそろそろ購入するつもりで。でも横浜とか、土地が高いじゃないですか。だから自分たちに見合う金額の土地っていうとすごくちっちゃくなってしまって。
──
はいはいはい。
神保
そのうち、もっと田舎でもいいんじゃないかって思って。そしたらうちの女房が大阪なので、大阪と愛知の間で考えて、この辺りに目星をつけたんです。
──
ああ、なるほど。そういうことなんですね。
神保
まあこの土地に縁があるわけでもなく、仕事もなく…(笑)
──
(笑)最初、どうしようもないですよね。動きようが…
神保
ないですね(笑)。しかもリーマンショック直後だったので。まあ二番目の息子が小学校に上がるタイミングだったので、しょうがなくその時に決めたんですけど。
──
あー。やっぱそこですよね。僕もそのタイミングですもん。僕もちょうど40くらいで方向転換しまして。
神保
あれから12年経ちますけど、ここへ来て、僕の思い描いてる田舎暮らしは実現できたと思います。
──
そうですね。「山のめぐみ舎」っていうお名前の通り、山を思いっきり感じられる場所ですよね。
神保
うん。そうですね。
インタビュー

屋根が落ちた古民家の再生

神保
「山のめぐみ舎」という名前をつけたのは、この辺りの木ですよ。植林されたスギやヒノキ。この辺の人たちはそれぞれ山を持っていますけど、面倒を見切れなくなっちゃって、今でこそ近くの林業家の人が組合を作ってくれてますけど、12年前の当時は手入れが行き届かなくて、その木をなんとかしたかったんですよ。それが名前の由来です。
──
なるほどー。
神保
製材所もほんとに少なくなってきてるんですけど。
──
もったいないですよね。国産の木材が目の前にあるのに、わざわざ外国から木を運んできて…
神保
そうですそうです。
──
木がお好きだっていうのは、たぶんずっと昔からあるんでしょうね。
神保
そうですね。何かしら、昔から木に触れる仕事をしてますね。
──
今のお仕事って、リフォームがほとんどって仰ってましたけど、具体的にどんな仕事内容なんですか。
神保
最初は小さな修理から始まり、水回りの入れ替え、間取りの変更、増改築、そこから段々と古民家のお客さんが増えてきて。
──
ちょっとさっき仰ってた、古民家の再生事例のお写真が見たいです。
インタビュー インタビュー
──
おお、かなりボロボロですね。
神保
ボロボロなんです。
──
もう廃屋に近い状態ですね。はー。
神保
そうです。北側半分の屋根が落ちてるような状態でした。
──
これを直したんですね。すごいなー。
神保
これもう、建て替えるかどうしようかっていうところで迷われていて。
──
そうですよねえ。
神保
でも、「直せますよ」ってお勧めしたんです。
──
いやでも、こんな状態から直るんですねえ。
神保
直りますねえ(笑)。
インタビュー インタビュー インタビュー インタビュー インタビュー
──
これもう躯体から全部触ったんですよね。そうなると職人さんも必要ですよね。
神保
隣の名張から職人さんを連れてきて。
──
でも普通は大工さん、職人さんがまず見つかりませんよね。
神保
あ、そうなんですか。
──
いないですよ。ほんとに。僕の住んでるところも、隣町の人から、職人さんがいないから誰か知らないかって問い合わせがあったり。皆さん高齢で廃業しちゃうんですよ。
神保
はいはい。
──
で、跡継ぎがいなくて、今まで家の面倒を見てくれてた人がいなくなって、もうこの家は直せないから潰す、っていう。
神保
直せないから潰すんですか。
──
そう。そのパターンも聞いた話では多いですよ。土壁ひとつとっても、直し方が分からないから、フェンスに変えてしまったり。
神保
それは残念ですね。
──
そうなんですよ。職人がいなくなった地域の人たちって、新しい職人を探そうと思ったら、大手に電話するしかないですよね。チラシとかCMとか見て。そしたら「建て替えた方がいいです」って言われるじゃないですか(笑)。
神保
あー。
──
だからこの地域にちゃんと職人さんがいて、古民家が直せるっていうのは、かなりのアドバンテージだと思います。
神保
そうなんですね。
インタビュー

古民家はそんなに簡単には飽きない

──
この工事で大変だったエピソードってありますか?
神保
やっぱこの一番最初の構造造りですね。屋根が落ちてて、それを新しく柱立てて、梁を架けて、っていうのが大変だったですね。
──
まあこんなん見たらもう…
神保
普通潰すよね(笑)。
──
(笑)
神保
でも「直りますよ」って言っちゃったから。
──
屋根はどうだったんですか。
神保
屋根もやり替えです。錆びたトタンも、茅も取って、骨組みもやり替えて、また同じようにトタン屋根にしましたけども。
──
わ、天窓ついてる。すごい。それで全体のフォルムは変えずに、ですね。
神保
そうです。
──
この工事、お金はかなりかかったと思いますけど、じゃあその金額で同じものを新築しろって言ったら…
神保
それは無理ですね。
──
ですよね。古民家を直したって言ったら、みんな「新築くらいかかったんじゃない?」って言うんですけど。
神保
新築と比較するとねえ。まあ皆さん新築か古民家かって迷われると思うんですけど。
──
ぜひ「比べようがない」って言ってくださいよ(笑)。
神保
やっぱり、これから100年保つ家なのか、30年で終わっちゃう家なのかを考えると…
──
あー。はいはいはい。そっすね。
神保
まったく構造も違うし、住んでる雰囲気、佇まいが全然違うんじゃないかなって思うんですけどね。新築ってとても綺麗なんだけど、すぐ飽きそうな感じがして。
──
分かります。
神保
古民家ってたぶん、そんなに簡単に飽きないだろうなって思うんです。なぜかは分からないけど。
──
はい。
神保
それはこれだけ長い歴史のある構法で作られてるっていうこともあるし、今の新築っていうのは戦後の高度成長期の「簡単に早く安く建てるための住宅」というものの延長線上でしかないから、やっぱり、全然、違いますよね。
──
ぜんっぜん違いますよね。だって日本人が1000年かけて答えを見つけたものに対して、今の家ってせいぜい60年くらいの歴史しかない。それって我々のDNAに無いものじゃないですか。だからこそ目新しく感じられて、つい飛びついちゃうんですけど、やっぱり20年30年で飽きるという(笑)。
神保
うん。
──
だから仰るように、そんな簡単には飽きないですよね。古民家は。
インタビュー

古民家の移築をやっていきたい

──
あの、移築についてお伺いしたいんですけど。神保さんは古民家の移築をやっていきたいということですよね。
神保
そうです。なぜかというと、建物がいいのに、建っている環境が悪いせいで空き家になっている、売れ残りになっている、そういった案件って結構多いんですよ。
──
ほー。多いんですか。
神保
はい。つまり環境の要因が多いんですが、それって移築できれば解決できますよね。空き家対策にもなるし。
──
そうですよね。いやでも移築って、やりますって手を挙げる人って少ないと思うんですよね。まず技術がいるし、工務店としてもリスクもあるし。
神保
うん。
──
フォーマットが決まってる仕事ばかりやってた方が、企業としては楽じゃないですか。だからそこに気持ちがないと難しいですよね。
神保
なるほど。
──
僕らからしたら移築なんて夢のような話ですからね。古民家ありきで家を探した時に、土地なんか選べなかったですからね。
神保
そこに建ってる土地しか選べないですからね。
──
でも皆さん「移築」なんてできると思ってないですからね。僕の感覚から言っても、「移築」ってなんかもうビッグプロジェクトみたいに思ってましたから。
神保
なるほどー。そんなことないです。
──
夢広がりますねえ。
神保
子供さんがいらっしゃるご家庭でも、学校に通わないといけないとか。制約がありますからね。移築できれば解決するんです。
──
移築、できるんですよね。
神保
できる。
──
(笑)
神保
(笑)
──
いやあ、聞けて良かったですよ。ぽろっと「移築」って言って頂いてよかったです(笑)。
神保
そうですか。
──
いや、ほんとそういうところですよ。普通に思われてるんですもんね。でも僕らからしたら「えっ、移築できるんですか!?」って。
神保
うん。やっぱり、古民家ってもう作れないからね。
──
ほんとに。
神保
それをまた自分の好きな土地に移せたら最高ですね。
──
今からでもやりたいもんなー。僕。立地に不満があるから。
神保
いいところを探すのは難しいですよね。そんなに良いのが無いから。
──
そこもハードルが上がってるところですよね。それに売り物件も少ないし。
神保
あってもめっちゃ高いしね。
──
そう! 自信あるやつ、立地のいいやつは高いんですよね。そういう意味では移築はほぼすべての問題を解決する。
神保
まあちょっと割高にはなるけどねえ。
──
でも倍にはならないじゃないですか。
神保
ならないです。材料費も節約できるし。まあ一回解体するのでその費用はかかるけど、新築よりも魅力的な古民家を建てられるので、好きな人にはいいと思いますね。
──
くどいですけど、ほんと土地を選べるだけで少々のお金のアレは吹き飛ぶと思いますよ。僕からすれば。古民家で土地を選べるっていうのは夢物語ですよ。
神保
僕もそう思ってた(笑)。
──
いやもう、ぜひやってください。

おわり

施工例

株式会社山のめぐみ舎

※直接お問い合わせの際は「クロニカを見た」とお伝え頂くと
何かしら良いことがある気がします。

所在地 【新事務所】
 住所:〒518-0214 三重県伊賀市腰山495
 TEL:0120-923-729
 FAX :050-3156-3681
【工房】
 住所:〒518-0214 三重県伊賀市腰山601
代表者 代表取締役 神保健一
TEL 0595-51-8112
フリーダイヤル:0120-923-729
FAX 050-3156-3681
事業内容 古民家再生・店舗改修・一般木造新築・増改築リフォームの設計・現場管理・アフターまで
設立年月日 2009年10月
定休日 日曜日
営業時間 AM 8:30~PM 6:30
建設業免許登録 三重県知事(般―1)第11737号
資本金 500万円
従業員数 6名
加盟団体等 一般社団法人全国古民家再生協会・三重の木認証建築業者・
家族が幸せになるリフォーム研究会
リフォーム瑕疵保険登録
保険法人
住宅保証機構株式会社
有資格者数 古民家鑑定士1級 1名
空き家課題トータルコンサルタント 1名
二級建築士 1名
一級建築施工管理技士 1名
住宅省エネルギー施工技術者 1名
公式サイト https://www.yama-megumi.com
株式会社山のめぐみ舎 /
全国古民家再生協会三重第二支部への
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