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古民家をおしゃれにリノベーションする5つのコツ

今回は露骨にSEOを意識したタイトルの通り、古民家をおしゃれにリノベーションするコツをいくつかご紹介したいと思います。
過去に書いたかも分かんないですが、今回はめちゃめちゃ基本的な要素に絞って、ざっくり解説。

1. まずは元通りに直そう

ということで、古民家をおしゃれにリノベするコツを張り切ってご紹介していきたいと思います♪
まず僕が言いたいのは、テメェのおしゃれセンスなんざ日本の文化的歴史に比べればどうせ大したことねぇんだから先人の言うことを黙って大人しく聞いとけ、そしたらまあ悪いようにはならねぇだろうよ、ということです。
はいまたブラウザのタブ閉じられた!!
はいこの瞬間に98%の読者が離れていったよ!!
SEO意識したタイトルなんやったん!!
いいんです。
僕は真実を訴えるんです。
いやこれまじで真実ですよ。
だって古民家のデザインというのは数百年かけて研鑽に研鑽を重ねて生み出され、完成したものなんですよ。
そんなもんをね、たかだか30年40年しか生きてない僕らがどうこうできるだなんて、思い上がりも甚だしいですよ。
だから僕らが何を足そうが引こうが、基本的にはデザインが崩れる要因にしかならないんですよ。
僕がリノベプランを考えてる時もそうでした。ネットでいろんな施工例を見ても、ほぼすべてが「いらんことして余計にダサくなってる」という状態だったんです。
数百年の洗練の果てに定番となった床の間や襖のサイズや畳のデザイン、そんな中に、せいぜいここ20年くらいの流行り(和モダンとかそういうやつ)を入れてもさ、負けるのよ。伝統に。
じゃあそういうモダンが好きな人はどうするかっていうと、モダンに合うように、古民家らしさを消していく方向しかないわけです。
そうして結局できあがったのは、現代風なんか古民家なんか分からん中途半端なリノベーション事例。
だったら最初からモダンな新築でええやん。って思っちゃいます。
そうなんです。
人は、特に個人のレベルでは、伝統的なデザインにはできるだけ手を入れない方がよい。
なので僕が目指したのは、とにかくまずは「元通りに戻す」ということでした。
100年前に大工さんが建てた状態、つまり元通りが一番カッコいいに決まってる。
そう信じて、まずはとにかく余計なことをせずに、構造から何からを解体&復元してみました。
するとどうでしょう。
クソダサに見えていた僕の古家が、みるみる輝きを取り戻し、めちゃくちゃかっこいい構造と空間を持った伝統建築になったではありませんか!
インスタで僕の家を見てもらえば分かると思うんですが、家具やインテリアはごちゃ混ぜでも、基本的なところは意外と触ってません。
構造は元通りで、魔改造されていた縁側も土間も復元して、部屋を繋げるのも建具を取っただけ。
欄間も長押も敷居もそのまま残ってて、座敷に至っては何も触ってない。
やっぱこれが一番美しいと僕は思います。

てことで、1つ目は「まずは元通りに直そう」です。

2. 素材を合わせよう

元通りに直せといってもべつにモダンデザインや個々人のおしゃれセンスを否定しているわけではありません。
元通りっていうのはおしゃれのスタートライン。モダンが好きな人も独創的なセンスがある人も、まずは古民家を元通りにして、そっからの話です。
ということで、今あなたは古民家を元通りに直したとします。
空間が元通りに戻ったら、次は内装です。
壁材、床材、天井をどうするのか、建具はどんなものを選ぶのか…
そういう時のコツが「素材を合わせる」ということ。
何かというと、古民家が建てられた100年前、300年前に存在していた素材を使おう、ということです。
これもやってみれば分かりますが、土と木と石でできた古民家には、土と木と石がめちゃくちゃ合います。
反対に、プラスチックやアルミニウムや樹脂やビニールは、本当にもうどうしようもなく合わんのですよ。
だから僕の家にはそういったプラスチックやアルミニウムや樹脂やビニールといった素材はほとんどありません。
うちのテーブル、ちゃぶ台、椅子からタンスからスピーカーから何から何まで全部木製です。
金属で許可してるのは鉄と銅と真鍮のみ。100年前にあるから。
あとはガラスと陶器も許可。これも100年前にあります。
あと何の素材か分かりませんがニンテンドースイッチとゼルダも100年前からあるので許可。
このように素材に関しては相当シビアに厳選しています。
ここまで徹底するともうそれだけで「おしゃれ」な感じが出てくるのです。
正直、個々のデザインとかあんま関係ないんですよ。
素材が合ってればいいんです。

3. 時代を合わせよう

素材を合わせるだけでも充分効果は出るんですが、欲を言えば、時代も合わせたい。
いくら昔からある鉄や木で作ったとしても、たとえば鉄製のエアロバイクとか木製のドラムセットとかは古民家に似合わんのですよ。
椅子だって、現代のシュッとしたものよりは、昔のものの方が似合う。
と思ってるのでうちの家具は必然的にアンティークが多くなります。
手間をかけて職人が建てた家だから、同じように職人が手間をかけてつくった家具が馴染むのは当然だと思うんです。
まあ道具を昔のものにするのは難しいので、そこはある程度は妥協が必要かなと思いますが、機能性を求められないものに関しては、できるだけ昔のものを使った方がおしゃれになります。
てか昔のものは普通にデザインレベルが高いです。

4. 本物を使おう

素材を合わせ、時代を合わせると、自然とそれは「本物」になります。
なぜなら100年前は本物しかないからです。
「偽物」が出回り始めたのは今から約60~70年ほど前。
いわゆる新建材というやつが登場してから、アルミサッシそのままじゃちょっとアレだからという理由で「木製風カラー」とか、床もビニールの色じゃアレだからと「木目風プリント」とか、そういった「〇〇風」が爆発的に流行しました。
それ以来、この国には「レンガ風サイディング」とか「金属風メッキ」とか「カニ身風かまぼこ」とか「お城風メガネ屋」とか、それはもう数え切れないほどの偽物が大量に出回るようになったのです。
僕たちは日常を過ごしながら、知らないうちに偽物に慣れて、偽物を使っちゃってるんですよね。
で、そこにNO!を突きつけるというのがポイントです。
本物を選ぶと間違いなくオシャレ度は高まる。
インスタやPinterestを見てください。
そこに出てくる海外のオッシャレな家々は、だいたい本物使ってます。
でも、この国で本物を求めるとですね、どうしてもお金がかかっちゃうんですよね。
本物は高いんです。
某メガネ屋も本物にこだわると一店舗ごとに出店費用が500億くらいかかっちゃうんです。
だからできる範囲でいいんですが、とにかく目の前の選んだそれが、何かの偽物ではなく「本物」であるかどうかを意識するだけで、たぶん空間の説得力は大きく変わってくると思います。

5. 古民家をおしゃれにリノベーションする5つのコツとかどうでもいいから自分が本当に好きだと思ったものに囲まれよう

以上。
これ解説いります?
いらんよね。
そもそも5つのコツとかさー、こんなおっさんが言ってることなんかほっといてさー、自分がいいと思ったことを、誰の目も気にせず、SNSの反応も気にせず、思いっきりやっちゃいなヨ!!
それがお洒落ってもんだぜ!!
と僕は思うんですけどね。
お洒落って、たとえば奇抜なファッションしてる人とかいますけど、その人に自信があればあるほどその人は輝きますよね。
で、自分じゃ絶対にしない服装でも、その人が堂々と着こなしてると、あ、ちょっとカッコいいかも、って思っちゃいませんか?
反対にすごい他人の目を気にしてる人って、ちょっと見てられないっていうか、好ましいと思いませんよね。
たとえばさかなクンさんが頭のハコフグをすごい気にして恥ずかしそうにしてたら、それはもうみんなの好きなさかなクンさんじゃないですもんね。
お洒落ってそういうことなんだろうと思います。

僕はべつに誰に憧れてるわけでもないし、誰の影響を受けたわけでもなくて、今まで自分が見聞きしたもの、感動したもの、ビビッときたものを、全力でブチ込んだ家に住んでおります。
お洒落だ、素敵です、といった嬉しいお言葉を頂く一方で、うーわダッサ、と思う人も当然たくさんいらっしゃるでしょう。
でも結局、自分が気持ちいいかどうかなんで。
ひいては、自分はこういうのが好きですよ、と世の中に示すのが「お洒落」なわけで。
僕の友達で引くほどおしゃれなアパレルのセレクトショップ店長がいるんですけど、その人いわく「お洒落は自分のために」。
僕もマジでそう思う。
その方が豊かで満たされた生活を送れると思いますよ。

はい!
ということで結局我々は何を読まされていたのだというオチですが、まあそれはそれとして、僕のおしゃれルールが、誰かのおしゃれをさらに高めるためのヒントになってくれればと思います。
おわり。

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