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古民家リノベーション体験談2 魔改造と離れ問題

旧離れ


【前回までのあらすじ】引っ越した → でっか!

冒頭の写真は僕たちが当時仮に住んでいた離れです。
僕たちはこの物件を紹介された時、「離れもある」と聞かされていました。夢見がちなおっさんは京都の郊外にぽつんとある「○○庵」みたいなやつを妄想しましたが、もちろんそんなことはありません。
この離れを目にした僕は「ですよね~」と思いました。
そうです。○○庵どころか古民家ですらないんです。
その古民家じゃない建物が、母屋を飲み込むくらいの存在感を放って、庭に建っているのです。
じゃま。
しかもその建物のせいで庭まっくら。
超じゃま。


こういうケースは、古民家物件ではむしろ「あるある」の部類に入ります。
例えばその古民家が築100年として、100年前に新築で建てられた時は、大きさにしろ、方角にしろ、完璧な状態で建てられてるわけです。
当時は人件費も安いし、今では貴重とされる木材だっていくらでも手に入るし、周りに家も少ないし、日本家屋を建てる条件としては現代とは比べものにならないくらい良好な状況だったはず。
ところが、
人件費の高騰、材料の枯渇、周囲の土地が細分化されてそこに建ちまくる建売住宅。
この時点でもう「その辺の土地に日本家屋を建て直す」ことは難しくなります。
さらに戦後爆発的に広まった「人権」の意識。つまりプライバシーという概念。
これによって「イケメン年収1000万でも親同居はありえないっしょ~。ムリっしょ~」となります。
もっと言えば第一次産業から第三次産業へと職種が移っていくなかで発生する家人の自宅への滞在時間の減少、が引き起こす「家」への関心の薄れ、教育の欠如。
それらがミラクルに絡み合った時代状況により、
家族が増える → 敷地内に無理に今風の家を増築するよ!
となるわけです。


僕が購入した物件もまさにそんな感じで、親御さんが母屋に住み、息子さんが母屋にひっついた離れを建ててそこに住む、この村でもあちこちに見られるパターンでした。
うちはさらに「洋間」が欲しいから縁側つぶしちゃえ!
で縁側の一部を潰して10畳ほどの客間を増築、
ついでに「物置も欲しい!」で物置を増築、
みたいな感じだったんですが、まあ、100年後の現在、まともに残ってる古民家はなかなか見つからないでしょう。
「魔改造されてる」ことが前提で物件探した方がいいです。


で、その魔改造の結果、もちろん住環境はひどくなります。
増築によって床下の通気がほぼゼロになり、発生したカビによって母屋全体がカビ天国化。
増築によって縁側と日本庭園が半分壊滅。
増築によってそれに挟まれた北側の二間が昼間でもまっくら。
増築によって昼すぎまで庭に太陽があたらない。
などなど。
とは言え、家に興味がない人は、光のことも縁側の美しさのことも今後のメンテナンスのことも興味ありません。
床面積が増えて「便利になった」と感じるはずです。
そしてそれがおそらく、現代の日本人の多数派の姿ではないかと思います。


僕が最初にやったことは、そういう無理な増築部分の是非を洗い出していく作業でした。
僕らは離れに引っ越したんですが、まずこの離れの居心地が非常によろしくない。
だって縦長の建物が、南向きに「縦」に建ってるんですよ。
しかも一番南の部屋は小さい物置部屋。
ようするに太陽が朝一番と夕方にしか当たらない。
超寒い。
超暗い。
なんで縦に建ってるのかというと、前述の通り、縦長の敷地に少しでも広く建てられるように、縦に建てたねん。みたいな話ですよ。
しかも少しでも広くなるように、どかーんと二階建て。
おかげで母屋、昼まで太陽光ゼロ。
リフォームプランの最大の争点は、この悩みの種となる離れを残すかどうかでした。


つづきます。

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