古民家リノベーション体験談5 続・お客様のニーズに合わせた間取りプラン
【前回までのあらすじ】間取りで右往左往
前回はよく考えてみれば全く間取りプランについて触れなかったので、今回はちゃんと話します。
広すぎる間取りにアウアウなった僕でしたが、なぜ37ものプランが必要だったのかというと、
僕が1億持ってなかったからですが、
そんなことをいうと人生のほぼ全ての悩みは1億持ってないせいになるので、
1億以外の原因を考えてみると、
やっぱ離れをどうするのかっていうところで悩みまくったからでした。
結論からお伝えします。
これ見てください。
↓
1枚目が元々の間取り。右下の建物が離れです。
2枚目がお金をかけないつもりだった初期の間取りプラン。
3枚目が増築部分を解体して離れもリフォームするプラン。
4枚目がもうどうでもよくなって全部ぶっ壊したプラン(今ここ)。
いかがでしょうか。
これが1年半におよぶプランの変遷です。
1枚目と4枚目を比べると、ずいぶんコンパクトになったことがお分かり頂けるかと思います。
建物がコンパクトになった代わりに、ローンがビッグサイズになりました。
そして満足感はプライスレスです。
もう何がなんだかです。
リノベーションのプランニングはとにかくまず、「暗い」「臭い」「でかい」「寒い」をどうにかするところから始まりました。
「臭い」と「寒い」のは最初はどうしたらいいのか分からなかったので、取りあえず考えたのは「暗い」と「でかい」。
でもこれはよく見ると同じ「増築」という要素に起因するものでした。
増築するから暗くなる。
増築するからでかくなる。
そりゃそうだ。
ということで、あちこち調べて増築部分を赤色で確定してみたのが下記の図です。
ワオ!
半分以上増築じゃん!
これは後で解体やってる時に知りましたが、90年間のうちに3~4回増築されたみたいです。
つまりみんなが少しずつ「後は知ーらね」の精神で、自分の都合で増築を重ねていった結果なのです。
ババ抜きみたいなもんです。
そんで100年くらい経って最後にババ引いた息子さんが「古いし暗いし大きすぎて住みにくい」てな理由で相続と共に更地にするというのがよくある話。
でもね、いくら魔改造されてると言っても、木と土と石の古民家です。
面倒くさがらずにしっかり考えていけば、なんとかなるんです。
想像してごらん、増築されていなかった頃の間取りを。
想像してごらん、新築だった当時のこの家の輝きを。
昔の大工が自慢したに違いない、この家のすばらしさを。
そうすればみんなが一つになるんだと、ロングヘアーで弾き語りたい気分です。
が、そんなことはどうでもよろしい。
つまり、この離れどうすんのよと。
家一軒まるまる潰すんですかと。
解体屋に見積取ったら数百万円って言われましたよ。
建て替えるんならそこに追加で1000万以上ですよ。
うう…
だれか…
1億…ください…(ふりだしに戻る)
つづきます