古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

【過去記事発掘】「リフォームで絶対にやってはいけない5つのこと」みたいなやつについて

今回は過去記事回です。

この回の骨子は「建物なんか好きに建てればいいじゃん」ということなんですが、普通の素人の方々からすればそんなの怖すぎてムリ、ですよね。
僕もそうでした。
でも僕はその部分の「知らないから感じる漠然とした恐怖感」を「これまでの人生で培ってきた一般的な常識と経験によって考え出した結論」で上書きすることができた、
ようするに、周りの人間の言うことに持論で反対することができたのでした。
それは「しっかり考える」ことと「たくさん体験する」ことが必要だったんですが、その結果、自分の好きにつくった家に10年住んで、毎日幸せに暮らしているわけです。

古民家を買う買わないの話はもちろん、過去記事にある通り、照明のスイッチの高さひとつにしても自分の感覚と施工側の意見が分かれたりします。
そういう時、ほとんどの人が自分に自信を持てません。
なので親戚のおっさんの言うこととか、現場の職人が言うことに、盲目的に従ってしまいます。
それを克服するにはどうすればいいかというと、「考え、体験する」ということ。
スイッチの高さを異様に低くした僕ですが、それは何度も頭でシミュレーションして、スイッチプレートに見立てた紙をその位置に貼って、自然に手がそこに伸びるかどうか、生活のフローの中で実際にテストしてみたりして、「うん、この高さで大丈夫」という確信を得たからこそ、現場の声を振り切って実現できたのでした。
そして今、低い位置のスイッチで何年も暮らしている僕は、全世界の人々に向かって「スイッチ低くてもいけるっすよ」と言うことが可能です。

体験しろ、というのは古民家再生をする前には難しいと思われるかもしれませんが、自分がその気にさえなれば体験できる部分はたくさんあります。
たとえばろくに断熱もしてない古民家宿に真冬に泊まってみるとか。
涼しげな印象の古民家カフェに真夏に行ってみるとか。
その古民家カフェがどれくらいの照明で、どんなスイッチをどんなところに付けていて、それが自分にとってどう感じるかとか。
たとえば僕の家に遊びに来た人は無数の体験を得ることができるでしょう。
子供ってほんとに障子ビリビリにするんだ……とか。
いくらオシャレなインテリア集めてもその隣にダンボール基地とか普通に作られるんだ……とか。
クロニカさん逆にこの状態でいつもどうやってインスタ写真撮ってるんですか……とか。
そんなふうに実際の古民家リノベ事例から学べるところは無数にある。
で、
学ぶと言えるんですよ。「これ、よそもやってるから大丈夫です」って。

あれから10年経って、いろんな工務店さんのお話を聞いたり、いろんな古民家の事例を見たりしてきた僕が思うに、絶対にやってはいけないこと、というのは実はあんまり無いように思います。
もちろん「柱を抜きまくる」とか「断熱せずに天井を抜く」とか「シロアリを家族の一員として扱う」とか「床下を湖にして水に浮かんでる感じにする」とか、現実的に絶対にやってはいけないことは存在しますが、まあそこは職人の言うことを信じて、でもやっぱり、どう考えても自分が正しいとか、自分がこうしたいんだと強く思ったところは、やっちゃってもいいんじゃないかなと思いますよ。

なんかこっちで語っちゃいましたが、過去記事にもそういうことが書かれているので、ぜひ見てみてくださいね。

pagetop