古民家に住んでますvol.3 冬の寒さ対策・障子とストーブ編
リアルタイムの生活をお届けする「古民家に住んでます」シリーズvol.3。
前回は古民家における冬の寒さ対策として「隙間テープ貼れ」みたいなイージーな記事で失礼いたしました。
今回こそちゃんと寒さ対策のことを話します。
ちなみに冒頭の写真は中尊寺経蔵です。僕の自宅ではありません。
まず始めに謝罪いたします。
わたくし、重要な前提をお伝えしておりませんでした。
この「冬の寒さ対策」の記事はあくまで【大阪】の古民家における話だということです。
新潟の方、青森の方、アイスランドの方、
「冬は寒いからいいんだ」みたいな調子乗ったことを書いてしまい、大変申し訳ありませんでした。
ざっけんなって感じですよね。
冬ナメんなと。
分かります。僕も雪国に住んだらきっとトリプルサッシでセントラルヒーティングです。
だからこれはあくまで、真冬の朝方でも0℃付近で済む、大阪のヌルい環境でのお話ということを、念頭に置いておいてください。
さて本題。
ヌルいとは言ったものの、0℃さむいよ。めっちゃさむいよ。
特にうちは仏間と座敷が北側なので、真冬は誰も立ち入ることのない、完全なる死の世界になっています。
どれくらい寒いかというと座敷童が凍死するレベルです。
なので冬はアルミサッシの入ってる南の部屋だけで暮らしています。
でも、本当に無理なのだろうか?
ちょっとその気になって工夫してみれば案外いけるんじゃ?
そこで今回実験してみました。
果たして、木製建具の隙間だらけで断熱してない北向きの座敷で、1月にリラックスしてマンガを読むことはできるのか!?
用意するもの。
1. 寒さから身を守るバリヤー
2. コロナの石油ストーブ
3. 無印のサーキュレーター
4. マンガ
順に説明しましょう。
1. 寒さから身を守るバリヤー。
これは下記画像をご覧ください。
隙間テープを貼ったとは言え、このようにまだまだ木製建具からの隙間風があるわが家です。
前回のおさらいですが、これこそが古民家の寒さの大きな原因であると。
で、
ここに今回、バリヤーを張ります。
↓
うむ。これでよし。
障子って紙ですけど、案外ちゃんと断熱してくれるんですよ。
図示するとこう。
外 | 縁側 | 座敷
こうして冷気の緩衝地帯を作るわけです。
座敷と続きの間である仏間のガラス戸も閉めときましょう。
これで準備は整いました。
次に用意するものはこちら!
泣く子も黙る対流式石油ストーブの雄、「コロナ SL-5118」。
これは古民家暮らしのマストアイテム。
うちは大小2サイズ揃えてます。
そして次にストーブとセットで欲しいのがこちら!
無印で買ったサーキュレーター。
こいつは天井付近にこもりまくる暖かい空気をかき混ぜてくれるナイスガイです。
次回の投稿で詳しく書きますが、熱された空気はひたすら天井を目指すため、こういうのが必要になります。
そして最後にこちら!
ナニワ金融道1~3巻。
これも人生においてはマストバイです。
さて、各アイテムが揃ったところで実験開始です。
まずは現在の室温チェック。
フォーウ!
さむーい!
さっき障子を閉めたばかりなので、これは縁側座敷のほぼデフォルトの数値と考えてよいでしょう。
ほぼ外やん。
という思いを胸に、静かにストーブに着火。ダウンを着て、ガチガチ震えながら『ナニワ金融道 1巻』を手に取ります。
そして1巻を読み終えた頃に、再び温度計をチェックしてみると…
フォーウ!
さむーい!
そう言えば鼻の頭が冷たくなっております。
最初に比べるとかなりましになったとは言え、11℃ではまだまだリラックスすることができません。
うちはこの北の座敷と仏間に関してはほぼ何も手を加えていないため、天井にも床にも断熱材は入ってないし、障子は障子で隙間だらけだし、寒さ的には初期状態。
緩衝地帯を作ったとはいえ、やはり隙間をどうにかしないとどうにもならんのか…
隙間1
隙間2
お金があればこれらの障子を家の傾きに合わせて全部新調しちゃえばいいんですけどね。
取りあえず現状でできることと言えば、二間続きを一間にすることでした。
閉めたった。
これで空間が半分になったので、さすがにもっと暖かくなるであろう。
そう信じて2巻を読み始めたのですが…
ふと気付くと、いつの間にか僕は温度計のことなど忘れ、3巻に手を伸ばし、手形の裏書人は捺印がなくてもサインだけで支払い義務が生じることに衝撃を受けていたのです…
そう!
ナニワ金融道がすごい面白いという話ではありませんよ!
いやすごい面白いけども!
じゃなくてすなわち! 僕はいつの間にかリラックスしながらマンガを読んでいたのです!
SUCCESS!!
まあ冷静に考えたら17℃ってちょっと寒いんですけど。
でも一枚多く着て、膝にブランケットかけりゃ大丈夫なレベルですよ。
ということで実験の結果は、
「木製建具の隙間だらけで断熱してない北向きの座敷で、1月にリラックスしてマンガを読みふけることは可能である」
でした!
大量の写真と文章でお届けした今回ですが、書き終えてみて、ひょっとしてそんなに大したことを言ってないのでは…と呆然としております。
この人ただストーブ焚いてマンガ読んだだけちゃうんかと。
仰る通りです。
実益の薄い文系文章ですみません。
次はもっと実用的な理系っぽい話、「古民家における理想的な熱源の種類」についてお届けします。
ではまた次回!