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沖縄の古民家の話

Hey Guys!!
長きにわたるヨドコウ迎賓館レポが終わり、久しぶりにまともな古民家ブログを書けそうだぜ!
と思ってたんですがすみません、ぼく、ヨドコウの話をしてる裏で、実は沖縄行ってました。
ほんと最近忙しくてバタバタなんですけど、その合間を縫って……
え?
うらやましいって?
何を仰いますやら。仕事ですよ仕事!
僕がやってる「和洋折衷の家」をアレンジして奄美で建てないかというお話が舞い込んできて、それが実現するかどうかはともかく、ちょうど前々からじっくり見学したかった「沖縄の古民家」を見に行ってきたんですよ。
皆さん、沖縄の古民家ってどんなのか知ってますか?
僕はもうあれですよ。北野武『ソナチネ』。あのソナチネの強烈な印象とともに、沖縄の古民家というイメージが焼き付いています。
沖縄の古民家は、まず周囲が石垣や石塀に囲われています。そして正面に入り口があるんですが、そこをいったん壁で塞ぐんですね。直線的に家に入れない動線なんです。
壁があるから、左右どちらかに迂回して、それでようやく家が見えてくる。
すると今度は、玄関がない。
縁側だけがずらーっと並んでて、どこから入ればいいか分からない、いや、これはひょっとしてどこから入ってもいいのか!なるほどそういうことか!
というのが、沖縄古民家のまず面白いところではないかと思います。
百聞は一見にしかずなので、まずは僕が訪れた「中村家住宅」の写真を見てみてください。↓

 

あっ!
ちがった、これじゃない、
すみません汗
えーっと、これです。

はい。こちらが重要文化財「中村家住宅」の入口です。
まず素敵すぎる石垣に目を奪われがちですが、よく見てください。
家が見えません。
なぜなら壁があるからです。
これは「ヒンプン」と呼ばれる門の衝立。
目隠しとして、台風対策として、そして家の中に悪いものが入らないようにという魔除けの意味もあるそうです。
が。
僕わりとここに沖縄の古民家、のみならず沖縄の建築文化のすべてが集約されてると思うんです。
ちょっと順番が逆になるけど喋らせて。

沖縄の建築文化は、沖縄に行かれた方はご存じだと思うんですが、意外なことにそのほとんどがRC造、つまりコンクリートで造られた建物です。
なぜそんなことになってるかというと、まずは台風被害がハンパないということと、シロアリ被害も多い、そして戦争ですね。焦土と化した沖縄本島にもたらされたものがアメリカ的建築文化だったと。
そういった歴史的な理由からとにかく沖縄の街はRC造だらけなんですが、それがですね、こっちで考えるような造りじゃないんですよ。
もうほとんどと言っていいくらいすべての住宅にバルコニーやテラスがあるの。
意味わかんないの。
ちょっとこれ見てもらっていいですか。
許可の取ってない個人住宅なのでモザイクかけてます。


あっ!!
これじゃない、また間違えちゃった…
すみません汗
こっちです!

分かりますかね。
めちゃめちゃカッコいいんですよ。
テラスだけじゃなくて、RC造だから陸屋根でしょ。だから普通に屋上にも出られるようになってる。
皆さん屋上で家庭菜園されたり、洗濯物干したりしてます。
というか、バルコニー&テラス、構造としてめちゃめちゃカッコいい。
しかもその壁に装飾が施されてるんですよねー。
立ち寄った神社も、神社なのに、こんな感じでした。

すごくいいでしょ、この装飾。
こういうのが普通の家に使われてます。
というか、これが神社。もうここまでくると異国ですよね。
建築好きでまだ沖縄に行ったことのない人はぜひ行ってみてください。建物見てるだけで元取れますから。
でね、
何の話かというと、なぜ沖縄の住宅には当たり前のようにバルコニーやテラスがあるのか? ということを考えたい。
もっというと、なぜ僕らの家にはそれが無いのか、ということです。
なぜか分かります?
え? お金が無いから?
うるせえ!!!
じゃなくて!
なぜテラスがないのかというと、冬の間は使えねえからだよ!
家の中にテラスを造っちゃったら部屋が一つ減るでしょうが!
つまりそこに配置されるはずだった子供部屋が無くなり、子供が真冬に外でブルブル震えて、それを見た家政婦さんが通報して児相案件になるでしょうが!!
ということなんですね。
そしてここで注目して頂きたいのは、この文章で僕が暗黙の了解で「冬の間は使えない」=「部屋じゃない」という倫理に基づいた話をしているということです。
これよ。
ここが違うのよ。
沖縄、冬でも暖かいじゃないですか。てことは、冬の間も使えるんです。つまり、テラス=部屋、なんです!!
すごーい!!!
だからみんなテラスを抵抗なくつくれるんですよ。
びっくりするのはテラスだけじゃなくて階段も普通に外ですからね。
冬問題だけじゃなくて、雨降ったらどうするんって思うでしょうが、たぶん雨の降り方も違ってて、熱帯気候みたいに通り雨に近いんじゃないかと想像。
(ぐぐったらそう書いてました。やっぱり!)

ということで、やっと本題に戻りますが、
最初に「沖縄の古民家には玄関が無い」って書いたじゃないですか。
それはわりと一般知識として普通に言われてることですが、僕、さっきの「ヒンプン」見て思ったんです。
玄関が無いんじゃなくて、外と室内の区別が無いから、その意識が庭にまで広がった結果、これが玄関ってことになってるんじゃないの?
と。
たぶんこれ合ってます。
なので「ヒンプン」は壁というより、玄関戸みたいな感じなんでしょうね。
いやーすごいわ。沖縄。
ほんとに建物の感覚が全然違う。
そもそもこの地方は異国ですからね。国が違えば気候も違うし材料も違う。建物の常識が違っていて当然なんですね。
ではかなり寄り道をしてしまいましたが、これより中村家住宅の写真をご紹介していきます。
まず一枚目。


あっ…
また違う写真をアップしちゃった…
すみません汗
このパソコン調子悪くって……


ていうかもう記事ボリューム限界ですね。
また次回ですわ。
ほんとごめんね。
また次回。

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