古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

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古民家に住んでますvol.4 冬の寒さ対策・サッシ編

リアルタイムの生活をお届けする「古民家に住んでます」シリーズvol.4。
前回は障子を入れてナニワ金融道を読んだだけという役立たず記事で失礼いたしました。
今回こそちゃんと寒さ対策のことを話します。

前回の投稿で「次回は熱源の話をする」と書きましたが、その前にサッシの種類と使い方について説明しておきます。
全国の熱源ファンの皆様すみません。
では早速ですがこちらをご覧ください。

サーモ図

毎度おなじみサーモ図です。
前回はこの図の右上部分、北向きの隙間だらけゾーンという、この家で最も寒い部屋からのレポートとなりましたが、今回は図の中央、南向き+日当たり良好+アルミサッシなLDKをメインにお話しします。
次回また詳しく熱源について説明しますが、取りあえず熱源としては太陽最強なので、この南の部屋は日中はまったく暖房器具を必要としないくらい暖かいです。

日当たりのいい居間

で、問題の朝と夜なんですが、結論から言ってしまうと「一昔前の一般的な住宅レベル」の寒さではないかと思います。北の和室は石油ストーブガンガンでも17℃でしたが、今回のLDKは石油ファンヒーターだけで17℃超える感じです。
下記は各部分ごとのリノベーション内容。

・天井 →張り替えて隙間をなくした(和室と一緒)
・壁  →土壁のまま(和室と一緒)
・床  →薄めの断熱材を入れた

てことで、前回の和室と違うのは床くらいですが、なぜこれほど温度が変わるのか。
それすなわちサッシの違い。

サーモ図

こちらは、いつものサーモ図にサッシ情報を加えたものになります。
茶色が木製窓、灰色がアルミサッシ、黒がスチールサッシ。なお塗り潰された窓は「掃き出し窓」という人が出入りできる大きな窓です。
この図で見ると、北の和室が二間とも死んでるのに対し、土間はある程度暖かいし、LDKはさらに暖かい。
なぜか。
ポイントは「外気」と「窓の総面積」です。
まず外気の話。
外気に触れる窓が隙間のある木製なのか隙間のないアルミなのかで、その部屋の暖房効率は激しく変わります。
この一見木製窓だらけのLDKですが、実は外気に触れる部分には一切木製窓を使っておりません。
実際に見てみましょう。
これら木製窓の向こうをよく見ると、実は外ではなく、室内です。

木製建具


木製建具


木製建具

このように、LDKに関しては「窓の向こうが室内」という条件に限り、木製窓を使ったんですね。
いわゆる室内窓です。
さっきのサーモ図ですが、外気に触れるサッシだけ表示させるとこうなります。

サーモ図

はい。
ご覧の通り、LDKの部屋においては、外気に触れているのはアルミサッシだけなのです。
その結果がこのサーモ図。
サッシの違いが暖かさの違いにモロに関係していることがお分かりでしょうか。
一番寒い北の和室は、木製のでっかい掃き出し窓が12枚並ぶという凶悪な環境です。これはもうほぼ外気に近い状態です。
次に土間を見てみると、土間にも木製窓があり、隙間風もありますが、窓自体が少なくてサイズも小さいので暖房が効きます。
そしてLDKは、前述の通り外気に触れる部分がすべてアルミサッシなので、最も暖かい部屋となるのです。
下の図は、各サッシに点数をつけたものになります。
単位は【sm】(サムー)。 1smはスーパーの生鮮食品売り場を通り過ぎる時に人間が感じる寒さです。

サーモ図

これを見るとLDKは合計5.5sm、土間は10sm、和室は30smとなり、体感的にもちょうどそんな感じです。
なお先述の通り「窓の面積」も大きなファクター。
LDKの南のアルミサッシがアルミにも関わらず5smを記録しているのはそれが理由です。
ただ、アルミサッシはカーテンがついているので、それを閉め切ることで5sm → 3smくらいまで減らすことができます。
まあそういうことで、
古民家の寒さに関しては、壁や天井の断熱よりも「サッシ」による影響がかなり大きいというのが結論です。
では今回の格言。
サッシを制する者は古民家を制す!
あ、
もし皆さんが普通にお金持ちなのであれば、断熱効果の高い新品のペアガラス木製サッシをエイジング加工付きでフルオーダーすればいいので上記の記事は全部忘れてくださいね♡
言い換えましょか。
金持ちは古民家その他もろもろを制す!
はい、こうして真実を大声で叫んでみるとすがすがしいですね。

まあ普通は「寒い!どうにかしたい!」と工務店に相談したら脊髄反射で「木製窓をアルミサッシに替えましょう!」という話が出てくるんですが、前にも書いた通り、せっかく古民家に住んでるので、窓を全部アルミサッシに変えるのは止めた方がいいと思うんですよね。
こうしてサッシの使いどころを工夫すれば、古民家ならではの木製窓を楽しみつつ冬を乗り切ることは充分に可能なので、施工側はぜひこういう提案をして頂きたいものです。

ちなみに、わが家には「寒いからドアを開けたら閉めれ!!!」という日本語が理解できない生き物が2匹家の中を縦横無尽に走り回っているため、実際はどの部屋も寒いというオチでした。おわり。

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