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古民家リノベーション費用の相場を5社に聞いてみた

古民家リノベーションに興味をお持ちの皆さん、こんにちは。
皆さんはネットでこんな声を聞いたことはありませんか?

「古民家って安いイメージだけど実際は直すのにすごいお金がかかるよ」
「3000万、4000万円以上かかる世界だよ」
「安く済ませたいなんて無理だよ」

などなど…
まあそういうケースもあるでしょうが、でもリアルな古民家再生の現場を知っている人からすれば「お前は何を言っているんだ」という感じです。
しかし、一般の方がそういう声を聞いてしまったら、やっぱりちょっと不安ですよね。
そして実際の相場感を調べようにも、なかなか信用できそうな記事はありません。
金額を明言せずに「思っていたよりもかかるケースが多いでしょう」みたいにお茶を濁すパターンもあれば、具体的な金額を書いてても、リフォームサイトが勝手にまとめてるだけの一次ソースがあいまいな情報だったり、あるいは工務店の自社ブログだったりして、「…ほんまかいな」という疑念を払拭することはできません。
でも大丈夫。
僕はここにたどり着いたあなたに、すっごい信憑性のある、具体的な金額を教えます。
「古民家を直すのにいくらかかるのか」というみんなの長年のフワフワした疑問を、この記事で解決しちゃうぜぇ~!!

あ、うちの工事費についてはこのへんの記事に具体的に書いてるので見てみてね。

さて本題。
今回僕が何をやったのかというと!
古民家再生を得意とするいろんな地域の5社の社長さんのケータイにいきなり直電かけて「古民家再生の費用っていくらかかるんですか?」って聞いてみたんですよ!!
色々どうかと思いますよね。社会人として。
でも僕は迷える皆さんのためにやりましたよ!!
あえてアホっぽい感じで聞いてみましたよ!
でもプロの方々はちゃんと親切に答えてくれました。ありがてぇ…

上記のように僕の金額は公開してるけど、それってあくまで僕の場合なんで、「これが古民家リノベーションにかかる費用だ!」みたいに言い切れないところがあったんですよね。
今回はそれを言い切るための企画なのです。

てことで、
「古民家リノベーションの費用っていくらですか?」に対するプロたちのアンサーはこちら!!

大五郎建設有限会社

大五郎建設有限会社・石井さん @千葉県南房総市

古民家といっても色々あるけど、たとえば15年くらい空き家になってて、ボロボロで雨漏りしてる家をきっちり直すんだったら新築くらいかかるよ。坪100万円くらいかかる。
でも逆に、今人が住んでる、直前まで住んでたっていうお家は、まあ普通のリフォームに近いから、数百万円でできるよ。
あとはその人がどれだけいろんなものを求めるかだね。

プロに聞いてみた「大五郎建設有限会社」

株式会社笹川建築

株式会社笹川建築・笹川さん @富山県射水市

こないだやったのは、土台がシロアリで全滅してて、反対に上はほとんど触らないでいいというやつで、それで600~700万円くらい。全部スケルトンにして徹底的にやり替えると5000万円以上かかりますよ。
水回りだけなら、ものによるけど大体400~700万円くらいかな。
古民家の暮らしが好きかどうかで全然違うんです。暗いのがイヤ、寒いのがイヤ、不便なのがイヤ、だとすごくお金がかかる。でも木製建具が好きだからそのままでいいとか、昔のお風呂がかわいいとか、そういう感覚だとお金はすごい浮きますよ。

プロに聞いてみた「株式会社笹川建築」

株式会社空間建築工房

株式会社空間建築工房・吉田さん @岐阜県大垣市

古民家が普通の大きさだとすると、瓦は一部補修で、水回り全部交換して、板の間にするとかサッシを入れ替えるとか耐震補強、断熱など色々やって、大体1500万円~2000万円くらいを目処にしてます。
それがベースで、そこから足し算引き算。
たとえば洋室が坪単価60万円だとすると和室は100万円以上かかるから、和室の数だけでも違ってくるし、屋根を全部葺き替えると400万円~500万円かかっちゃう。
反対に水回りだけを直すなら500万円とかで済むし。
家が大きければ大きいほどかかるから、すごい大きな家の外壁を全部漆喰でやり直して…みたいな規模だと数千万円はいくと思う。

プロに聞いてみた「株式会社空間建築工房」

銀杏開発株式会社

銀杏開発株式会社・村田さん @熊本県熊本市

熊本は1500~3000万円あたりが一番多い感じですね。熊本地震の時には壊れかけた家を耐震補強して、ついでに色々直して、という工事が多かったんですけど、それが大体1500~2000万円あたりです。
たとえば古民家を残すのか、それとも潰して新築にするのかで悩まれる方も多くて、そういう時は坪単価70万円の40坪の新築で2800万円、30坪だと2100万円になるので、その金額を目安にして古民家再生工事を提案する形になります。ただそれも元々の古民家の素地を活かして、となるともっと安くなっていきますね。
あとは我々再生協会には伝統耐震診断があるので、大体の場合は基礎をやり替えなくて済むんです。そうやってコストを下げつつ古民家の良さを活かした改修ができるのが特長ですね。

プロに聞いてみた「銀杏開発株式会社」

有限会社 西建設

有限会社 西建設・西さん @鹿児島県鹿児島市

まあピンキリですよね。
今やってるのは、耐震補強から水回りから全部やり直した工事で1800万円~2000万円くらい。他にも3000万円という工事もある。さらに機能を足していくと4000万円以上。
でも水回り3点を直すだけなら500万円。そこに+でチョコチョコ直して300万円。
状態のいい家なら150万円で済んだ例もありますよ。
古民家の良さを活かしていく住み方であれば安くつくんです。ただし構造の傷みは優先して直さないといけないから、そこだけ注意ですね。

プロに聞いてみた「有限会社 西建設」

どーよ!!
これがプロのリアルな言葉だよ!!
このコメントの費用感の平均値がおそらく日本の古民家再生の平均値ではないかと思います。
僕も今回はじめてお金のことをプロの方々に真正面からぶつけてみましたが、やっぱ僕がこれまで言ってた感覚はそんなに間違ってなかったんだなぁ、と安心いたしました。
一般論として、ざっくり直すんなら1500万~2000万円くらいあったらいける。
これは熊本の銀杏開発株式会社・村田さんが仰ってるように、全国古民家再生協会の「伝統耐震診断」によって基礎を造らなくて済む、というのも大きいかもですね。
あとは家が巨大だったり仕様にこだわったり完璧を求めるなら数千万円。
状態がすごく良くて元々の形を気に入ってるんなら数百万円。
もうこれが結論ですね。
今後はフワフワする必要はありません。こんな感じで考えててOKです!
あーすっきりした。

あとは皆さんそれぞれの工夫ですね。
工夫したり、考え方を変えたりすることで、古民家リノベ費用というのはさらにお安く済みます。
その辺についてがっつり説明した記事がありますので、下記も併せてご覧ください。

しかしまあ、今回5名の方にいきなり電話しましたが、現場やってたり昼飯食ってたりする最中に突然こんな乱暴な質問されたにも関わらず、どなたもこんなに丁寧に答えてくださってほんと有り難いですよ。
普通、具体的な金額というリスキーな話なんかホイホイ喋ってくれませんからね。
しかも忖度ゼロですよ。
古民家リノベの費用については、今のところネットにこれ以上の明確な情報ソースは無いはずです。
もうこれが答え。
間違いないっす。

てことで以上「古民家リノベーション費用の相場を5社に聞いてみた」でした!
この記事が皆さまの古民家リノベプランの参考になれば幸いです。

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