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古民家リノベーション体験談74 屋根瓦の葺き替え完了

【前回までのあらすじ】プロフェッショナルとは、特定の活動に関して能力が高く、技能に優れる人である。(普通)


さて今回は写真回です。
皆さんお待ちかねのビフォーアフターですよ。
うちの葺き替えた屋根がどこからどうなったのか、写真でお伝えしていきます。

瓦葺き替え

はい、まずはこちら。ビフォーです。
これでもいいんですけど、僕はこういう「鬼瓦!」みたいな感じじゃなくて、鬼の代わりにリサ・ラーソンの猫でもいいくらいあっさりした雰囲気にしたかったのです。
なので屋根屋さんの親方に「シュッとさせて~」と頼んだところ、「俺もそんなんが好きやからシュッとさせたるわ」ということで、親方に丸投げして施工してもらった結果がこちら!

瓦葺き替え

シュッ!!
分かりますかねこれ。
シュッ!!
おお! 写真からシュッ!!って音が聞こえてくる!!
ということでシュッとなりました。
SUCCESS!
別角度でもう一枚。

瓦葺き替え

いやー、やっぱ古民家には瓦ですよ。
美しいねえ。
これは母屋の東側の部分です。
で、前回親方がゴシゴシゴシゴシやってくれた古い瓦がどこに使われてるかというと、分かりますか?
この飾りの部分ですよ。
こっちの写真の方が分かりやすいかな。

瓦葺き替え

この一番上の部分(のし)と、端っこの部分。
どうですかこれ。カッコ良くない?
この、破風板の上に並んでるやつ。「掛瓦」っていうらしいですけど、伝わりますかこの古寺感!!
伝わりませんよね!!
いいんだよそれで。
僕だけうっとりしてればいいのよ。

瓦葺き替え

こちらは新しく作った玄関部分の掛瓦。
同じ掛瓦でもこっちは新しい瓦を使ってます。
まあこれはこれで美しい。
このなんちゅうの、細かい板の小口がずらっと並んでるみたいなビジュアル。どうも僕はこういうのが好きなようです。
親方と感覚が同じでよかった。

瓦葺き替え比較

これは土間の屋根のビフォーアフター比較図です。
比べてみるとやっぱり違う。
僕、屋根の葺き方がいくつもあるって知りませんでした。
瓦屋根は瓦屋根やんって思ってました。
でも、職人さんによってこういうアレンジとか、個性が出せるんですねえ。
やっぱいいよね古民家は。
人の匂いがして。

ということでざっと写真を見てもらいましたが、このようにうちの屋根は僕好みに見事生まれ変わり、お施主さん大満足の工事となったのでした。
でね、
そのことは実は今回の本題ではないのです。
今回は僕が満足したとかそれと引き換えに大金を失ったとかそういうちっさい話じゃなくて、日本の風景というものについて、とあるブログの記事を紹介したいと思います。
そのブログとは、僕がたまたまネットをうろうろしてる時に見つけた「季節の変化」さんです。
転載許可をもらおうと思いましたが、お名前もご連絡先も不明だったので引用にてご紹介させて頂きます。NGならすぐ消します。

こちらの「東山魁夷の「年暮る」から半世紀」という記事に、京都の街並みについての話がありました。
東山魁夷が描いた京都の風景が、現代ではどうなったかを実際の写真で比較されています。
以下転載。

そもそも、東山魁夷が「年暮る」を描いたきっかけは、
川端康成の進言であった。
「京都は、今描いていただかないと、なくなります。
京都のあるうちに、描いておいてください」
(中略)
東山魁夷は、京都ホテルオークラから、
東山方面を眺めて、「年暮る」を描いた。

引用:東山魁夷の「年暮る」から半世紀 – 季節の変化

そして時は流れ現代。
同じアングルで撮影したという写真がこちらです。

…まあ、そらそーや。
そらそーやねんけどな。
でも、どうにかならんかったんかな、って思います。
こんなん説明つける必要ないでしょ。
日本人、いやたぶん世界の人々の誰が見ても、どっちが美しいか決まってるよね。
なんでこんなことになっちゃったんかね。
それはきっと、施主と、工務店と、設計士と、建材屋と、建材メーカーと、不動産屋と、自治体と、国が悪いんだよね。
みんなにそれぞれ少しでも屋根のこと、風景のこと、日本の美しさに対するプライドとか自負とか理解とかがあれば良かったんだけどね。
っていう話ですよ。
でもショボーンと落ち込むのはまだ早くて、僕らが少しずつ賢くなって、少しずつ元に戻していけばいいんですよ。
古民家はまだ日本中にあるし、
瓦メーカーも残ってるし、
屋根屋さんもいるんだから。

ということが頭の片隅にあったのかどうか覚えてませんが、僕は瓦屋根に決めました。
これは超微力ながら、日本の風景をなんとかしたいと思っている僕の、近隣住民さんに対する、そして日本のこれからの施主さんに向けた意思表示です。

ちょうど昨日ね、ブラジルのミュージシャンのPVをだらだら見てたんです。
そしたらブラジルの街並みが映ってて、めっちゃいいのよ。独特の色使いが。
アフリカの血が入ってるからなのか、壁が一面イエローとか、そこにブルーの床とか、オレンジとか、とにかく原色が映えるんですよね。
建築物は木造なのかRCなのか分かりませんが、陸屋根で、べったり原色のペンキが塗られてて、そこに立つターバンの黒人女性とか、すんごいカッコいい。
いつかこんな街に住んでみたいなぁって思うんですね。
でもさ、
アフリカのターバン女性に着物が似合わないのと同じように、日本に原色の建物は似合わないんですよ。
じゃあ何が似合うかって、決まってんじゃん。
漆喰壁の、腰板の、瓦屋根だよ。

あ、なんかボルテージ上がってきた。
次回はそんな話をがっつりやるとしよう。
つづく。

そんな理想はいいとして、実際いくらかかったのよ、ウチお金ないんですよ、という人たちのために屋根にかかった費用を大公開!
お金の話は大事だよ~。

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