古民家リノベーション体験談その後3 前栽完成しました
今回も引き続き前栽づくりのお話です。
大丈夫です。
今回でさすがに終わります。
さて植木もなんとか格好がつき、あとはこの土が剥き出しになった地面ですよ。
これをどうするか、放置している間にもそれなりに色々考えたんですけどね、このエリアの隣、元々の前栽は苔庭なんです。
だからほんとは苔庭でつなげたかったんですけど、苔もメンテせずに数年経つとこうなるんですね。
これが
こうなる
槙の木のモリ憎化もひどいですが、その足元の苔の状態もなかなか酷い。
苔って、放っといても勝手にフサフサして青々してコケコケしてくれるもんだと思ってましたよ。
なんだよ結局手ェかかるじゃん!
日本人は自然を愛してるから庭を自然につくるんですぅ~とかどっかに書いちゃったじゃん!
めっちゃ人工じゃん!
そうなんです。
自然の風景を模したと言われる日本庭園も、結局手がかかるんですよね。そりゃそうだわ。
だって山とか森の中に自然に生まれた完璧な日本庭園とか見たことないもんな。
もしあったらそんなんオカルトやもんな。
だから西洋だろうが東洋だろうが、結局人が作ったもんなんだから、放っとくとどんどん崩れていくのですよ。
ということで取りあえず無限に生え続ける草をシャットアウトすることにしました。
雑草って苔があろうが無かろうがどこからでも生えてくるんですよ。
庭師さんに、雑草との戦いってどうやったら終わるんですかね、と聞いてみたところ「一生続きますよ」と笑顔で返され、思わず逆上してコンクリ流したろかと思いましたが、しばらくして冷静さを取り戻し、防草シートで対処することにしました。
防草シート、見るの初めて。
ほほー。こうなってんのね。
でっかいシートをチョキチョキはさみで切って、ピンを打ち込んで固定すると。
種子は光を当てなければ発芽しないから、こういう浸透性のある厚いシートで覆ってしまえばいいのか。
なるほど。
実際見てたら施工自体は簡単そうに思えますね。でもどうせ自分でやってみたらウルトラめんどくさいんだろうな。
基本的に、こうして這いつくばってやる工事とか、逆に身体と腕を伸ばしてやる工事とかは大変なんですよ。なのでここはもう若い衆にお願いしておきました。
んで次に、このシートを張ったあとは、当然ながら上に何かを敷いてシートを隠さないといけません。
何を敷けば格好がつくのか。
頭の中でいくつかイメージを描いていると、僕はピン! とひらめきました。
そうだ! この上に土を敷いて、苔を生やせばいいんだ! そうすれば隣とつながって、しかも草が生えない!!!
僕はこの名案を現場の若い職人の子に伝えました。
するとその若い子は、ちょっと困った顔で僕に言いました。
「いや…だから……土があったら草が生えますよ……」
…あっ。
この若い子の前で「あっ」と声が出た瞬間が、僕の今年一番恥ずかしかった・オブ・ザ・イヤーです。
結局、砂利敷きました。
砂利いいよ砂利。
安いのにそれっぽく見えるからね。
予算がなかったのでこの隣の苔庭との接合部分はそのまんまにしてあります。
ほんとはここにちょっとした竹の塀とかそういうやつを付ければ格好が付くんですが、それはまた次のあぶく銭の時に。
でも案外これでもいけてない?
お互いの領域がかなりふわっとしてますが、違和感はありませんね。そういえば射手座のケンタウロスの人間と馬の接合部分だってふわっとしてるもんね。
しばらくはこれでいきます!
いやーできたできた!
やっと前栽が完成したよぉぉ!
これでもう誰に見せても恥ずかしくないぜ! テレビの取材が来ても「あっすいません、ちょっと、あの、庭がだいぶアレなんで、できれば庭を映さないように……」とかお願いしなくてもいいんだぜ!!
テレビばっちこい!!
えっ!!
何!?
まだ完成してないぞって!?
うん知ってる!!!
知ってるから触れないで!! 分かってるから!!
もういいじゃんそういうの!!
ほっといて!!!
以上、三話に渡ってお届けしました前栽づくり、いかがでしたでしょうか。
庭なんか専門知識もいらないし、自分で自由に作りゃいいでしょと思っている方も多いと思いますが、やっぱりプロに頼むのは良いものですよ。
早いし、丁寧だし、何より僕に無い発想がありますもんね。
そういう意味では今回びっくりしたのがこれ。
この石ね、一つだけ余って転がってたんです。結構な大きさだし、置く場所ももう無いし、どうしよっかなと思ってたところ、植木屋の社長が「これはこう使うんや」とおもむろに石を縦にして入口にどすん!
そしたらなんということでしょう。
めっちゃそれっぽい入口になったじゃないですか!
入口付近に石を置くということもそうですけど、まさかの縦!
石をPS4みたいに縦置きに!
こんなん僕が人生をあと3周くらいしても出てこやん発想ですわ。
やっぱプロや知識ある人に手伝ってもらうのって大事だな~とつくづく思った前栽の庭工事でした。
おしまい。