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ヨドコウ迎賓館に行ってきた・その5

さあこのシリーズもいよいよ第5回を迎え、人間が取り返しのつかないことをやってしまう時ってこんな感じなんだなと、もうこれからは取り返しのつかないことをやってしまった人を悪く思えないなと、一人でしんみりとしております。
どうしたらいいんだろうと思うけど、一度始めてしまったことはもうやりきるしかないんだよ!!
俺だってバカなことやってるって分かってるよ!!
でも……もう今さら止められねえんだよ!!!
みたいな感じで第5回はじまるよ~

はい。
早速ですが、なんじゃこの写真。
って思うじゃないですか。
見目麗しいライト建築の美しさに酔いしれようと思ってこのブログに飛んできたのに何プラスチッキーなもん見せとんねん、って思うじゃないですか。
違うんですよ。
このブログはそうじゃねンだよ。
関西のおすすめオシャレ建築10選!  ステキ~、あこがれる~、みたいなチャラいブログじゃねえんですよ。いつか住んでみたい……じゃなくて「今工事に入ってます。あ、実家はもう潰して住むところないです」とか「今住んでますけど暑すぎて入院しました」とかそういうガチ勢もたくさんお読みになってるブログなんですよ。だからライト建築を紹介するにしても、目線が「実際に利用できる情報」にロックオンされているわけです。

ということで紹介しますのは、真夏にお邪魔したヨドコウ迎賓館に設置されていたこの床置きエアコンだ!!
これ結構よかった!!
デザインはもちろん、冷風がすごい勢いでバオオー!!って出てて、建物に興味の無いうちの次男がこの前からまったく動かなくなったよ!
このヨドコウ迎賓館も豪邸なんで、空間がとても広く、空調つっても局所になるんですね。
なのでうちみたいな古民家も基本的には「一部のエリアが冷えたり暖まったりすれば良い」という考え方になるんですが、そう考えた時に、エアコンは、べつに天井付近にある必要はない。
これ結構大事なポイント。
全館冷暖房じゃなく、もう直接風を当てちゃう。
その風が当たるところに椅子とかソファを置いて、人が集まるようにすればいい。
うちの土間もいいかげん冷暖房を入れようかと思って、業務用のたっかいエアコンを天井から吊り下げるとか考えてたんですけど、実際このエアコンのバオオー!!を体験し、たぶんうちの土間に関してはこの考え方が正解だと思ったので、たぶんこれ買います。

ほらよ。
型番写真撮ってきてやったぜ。
調べてみたらもう生産されてないやつでしたが、似たようなのがあったので問題なし。
ヨドコウにはこいつが各部屋に2台ほど設置されてました。
てか自分で書いててあれですけど、ヨドコウ迎賓館見に行ったという記事でそこのエアコンの情報をゲットできるって、なんて実践的で良いブログなんだって自画自賛してるんですが、どうでしょうか。
だって当時の僕がこんなブログ見つけたら嬉しすぎて踊ってたと思いますもの。
余計なこともたくさん書きますけど、かつての困ってた僕が小躍りするような記事を、というのは常に頭の中にあるのですよ。

はあ、やっと和室出れた。
でも見て、まだまだ部屋ある。
今回で第5回。
これはもうあかんと思うので、さすがに端折ります。
ちなみに現代日本の住宅がここ50年で失ったものって何か知ってますか。
座敷わらし?
あー、見ませんね。たしかに。うちのはたぶん数年前の真冬の寒波で死にましたね。
まっくろくろすけ?
あーそれはまだうちにいます。こないだクモに食べられてました。
じゃなくて!
そういうんじゃなくてですね、「廊下」なんですよ奥さん。
上の写真見てくださいよ。めっちゃ廊下でしょ。
築50年くらいの家ってまだ家の中心に廊下があった頃かなと思うんですが、今や立派な廊下ってあんまり見かけませんよね。
でも洋風建築って、やっぱ僕は、廊下がカッコいいなあって思うんですよ。
古民家の良さが縁側にあるなら、洋風建築の良さは廊下にある(今思いついた)。
だから僕は古民家と離れを結ぶ長い渡り廊下をつくりました。
毎日歩いてますけど、廊下いいですよ。理屈抜きで。

ここ何やっけ。トイレ前かな?
昔の小学校にあったような石張りの流し台、そして石張りの壁。
石もいいぞ。
今やあんまり誰も使わんでしょ。
誰も使わんものを使うと、めちゃくちゃいい感じになるぞ。
そしてここでも意味の無さそうな窓がいちいちはめ込まれてますよね。
この上の段の窓いらんやろ。
という、まさにここも、いらんやろ、というところに入れるのがミソなんですよねえ。
合理的じゃない、理屈に合わない、
そんなところに美とか気持ちよさとか落ち着く感じとかが宿るんですよ。

さっきの写真の右上にチラ写りしてましたが、ここには天窓が仕込まれていました。
この天窓、どうなんですかね。雨漏りしてないっぽいですけど。
僕が聞いた範囲では、天窓=雨漏り、という感じですが、中には大丈夫な天窓もあるんでしょうね。
天窓、そりゃあれば最高っすよ。
まあこの建物は木造じゃないから、あんまり気にしなくてもいいのかもしれません。
しかしここにもワイヤー入りか。防火地域なんでしょうね。

もーほんとに端折ろうと思っても端折れない!!
家具!!
ライトはオリジナルの家具をたくさん作っててそのどれもが最高にカッコよくて欲しくてそのレプリカですら高値で売ってたりするそういう家具とか照明とかが惜しげも無く使われててそんなのはしょれるわけがない!!
ということでぜひ皆さんは建物だけじゃなく机や椅子や照明や建具の写真も撮りまくって味わってください。
でもまあ分かる。
僕だって「和洋折衷の家」デザインする時に家具に頭を悩ませて結局オリジナルで作ったもんな。
あ、宣伝ですがそれらの素晴らしい家具たちはご希望なら「和洋折衷の家」にセットで付いてきます。
最近エリア外の各地方からの問い合わせが増え、エリア外対応もできるだけやってますので興味ある方はお気軽にお問い合わせを。
んで、
家具の話ね。
古民家に合わせようと思ったら、現行の製品はなかなか見つからんでしょ。
そういう時はこういった昔の作家ものの復刻版とかを狙うのもアリです。
そこそこ値段するけど、リノベ費と一緒に組み込めばあら不思議。数十万の購入費用が消費税くらいに感じられて余裕で買えます。オススメ!(あかん)

こちらはまたもや畳の間。
いやーほんとにステキですよね。何なんでしょうねこのバランス感覚。
しかも右下見てよ。
「小間使の間」て。
ふざけんなよ。
こんなところに小間使いが住めるんなら今すぐ小間使いにジョブチェンジするわ!!!
と誰もが思うことでしょう。
当時の小間使いさん、どんな気持ちでここで暮らしてたんやろなー。

ということで、もちろん今回でも終わりませんでした。
次回で絶対に終わります。でないとこのブログの信用が終わる。
というかもう終わってるのかもしれません。
いや、まだ始まってもいないのかも…

何の話やねん。
続きます。

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