古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

古民家リノベーション体験談10 カビ臭との戦い その3

竹炭

【前回までのあらすじ】エタノールをシュッシュしたら怒りで肩当てが吹き飛んだ

バラ板をすべて洗浄・除菌して元通りに並べた僕は、きっとこれで臭いがなくなるだろうと喜びました。
当時は安全圏である離れで寝起きしていたのですが、翌日の朝、期待に胸を膨らませて母屋に続くドアをそっと開けてみると…
予想通り…
めっちゃくさい!!
もおおおおお!!
怒りのあまり床に寝転がってバタバタしかけましたが、いやちょっと待てよ。
僕が行ったのは消臭ではなく除菌である。
すなわち、消臭においては直接的・短期的な効果は薄いと言えよう。
んじゃちょっと待てばいいのかな?
と思って、三日経ち、一週間が経ち、二週間が経った頃、
僕は自分の考えが誤っていることに気付きました。
考えたくはないが…まさか。
ラスボスは……
バラ板では…なかった…!?

時間が前後しますが、バラ板をすべて剥がす前、一番最初に床下を確認した時のことです。
僕は懐中電灯を持ち、意を決して頭を床下に突っ込んでみました。
これがその時の写真です。
これは冗談じゃなく本当にグロいので、食事中の方のために自主規制かけました。

床下カビ天国

OMG。
モザイク越しに臭いが漂ってきそうです。
僕は叫ぶどころか、見てはいけないものを見てしまった時のように、そっと蓋を閉じました。
その時はドロドロのものが固まってカピカピになったみたいな土の質感、ところどころに飛び散った白い何か、それ以外の粉っぽい何か、そういったあまりのビジュアルのインパクトにやられてしまったのですが、よく考えてみればその時に目にしていた「ドロドロのものが固まってカピカピになったみたいな土」がいい匂いなわけないやん!!
おまえか!!
おまえがラスボスか!!

そうです。
臭いの根源は床下の土だったのです。
それが判明した瞬間、僕の心がポッキーのようにポキッと折れました。
床下の土の面積はおそらく100㎡くらいあります。
これを一体どうしろと。
この表面カッピカピの土にエタノールをシュッシュしたところで効果があるようには思えません。
それでも、
それでも、Google先生なら何とかしてくれる…!
検索。

「床下 カビ 消臭」

おっ。
なるほど、竹炭ですか。
竹炭なるものを敷けばよいのね。
ということで冒頭の写真につながるわけです。
めっちゃ買ったよ。

これだけあれば大丈夫だろうと思って床下にセットしたんですが、結論を言うと、臭いを消すまでには至りませんでした。
今は分かりますが、それは決して竹炭のせいではなく、この写真の量でも古民家の床をカバーするには全然足りなかったんですね。
本当は土が見えないくらいしっかり敷き詰めるらしいんですが、僕はお金がなかったのでぽつぽつと置いてまわっただけでした。
嗚呼、先達あらまほし。

ちなみに僕が購入したのはここ。安かったので、竹炭をお探しの皆さまにおすすめしておきます。
近江通商株式会社:木と炭の専門商社
http://oumi-tsusho.com/

で、また途方に暮れました。
僕の心のポッキーはもう箱の底で4つくらいに折れています。
取りあえずしょうがないから、バラ板でふたして、ちょっとしばらく考えないでおこう、という結論に至りました。

結局、床下のカビ臭問題が完全に解決するには、それから3年もの歳月を要したのです。
おそるべし、カビ臭。
あなどるなかれ、床下の通気。

つづきます

pagetop