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古民家リノベーション体験談その後 納戸から屋根裏に登れるようにした話・その1

さて久々にやってまいりました古民家リノベーション体験談シリーズ。
これは僕のフトコロにあぶく銭がある時にしか発生しない古民家リノベ工事の実録レポです。
ほんとにいくらお金稼いでも家に消えていくんです。
いつ終わるのこの家の工事…

ということで今回は残ってるリノベポイントの本丸というか、唯一手つかずのまま残っていた「納戸」に着手しようという試みです。
もうありとあらゆるところをリノベーションして身も心もボロボロになって、納戸という、普段誰も見ないところをきれいにするという元気(=お金)が当時の僕には残ってませんでした。
そしてそのまま住み始めてはや数年…
遂に今回、重い腰を上げることに…

正直、その間べつに不便もしてなかったんですよ。
ちょっと風の強い日に上から砂が落ちてきて納戸にしまってある冬のコートやスーツの肩に土埃が堆積したり、雨の日になると過去の環境で土壁に染みついた異様なカビの臭いが充満するくらいで、そんなに不便を感じてなかったのです。
が!
気付けば、納戸が、いっぱいになってました。

納戸がいっぱい

ここに詰まっているのは荷物ではありません。夢です。
嘘です。荷物です。
いやーすっごいね。すっごい増えるね。荷物が。
人間、収納スペースがあればあるほど収納物が増えていくね。
以前せっかく自分でいい感じの棚を作っていい感じの空間になったのに、もう見る影もありません。

上記の記事でピシッと整理整頓されたはずが…

納戸がいっぱい

納戸がいっぱい

このように。
「歩けない」どころじゃないですね。そのネクストステージ、「入れない」です。
それでとにかくこの現状をどうにかしないといけないということで、これはついに、禁断の「屋根裏部屋」を使うしかないんじゃないかということになったわけです。
うち、二階建てじゃないんですけど、前の持ち主さんが屋根裏に増築した物置部屋みたいなやつがあるんです。
でもそこへのアクセスが地獄のように危険なので、全然使ってなかったんです。

この屋根裏部屋に行くには超ロング脚立を一番上まで登って、さらにその状態でクソ重い蓋を力を入れて持ち上げる必要がありました。
もっと言うと、そのクソ重い蓋の重心のセンターが脚立の一番上に立つ人間の重心のセンターとちょっとずれてて、クソ重い蓋を持ち上げる時に、わずかに上体を後ろに反らせながら力を入れなければならないという、普通の人間の感覚では一度やったらもう二度とやりたくない種類のアクションを要求されるので、もう二度と屋根裏部屋には行きたくなかったんですが、実は、この納戸からなら、その屋根裏部屋の反対側の入口に簡単にアクセスできるのではないかと……
あ、すみません。何言ってるのか分かんないですよね。
ごめん。これ見て。

屋根裏部屋への道

いかがでしょうか。
一手間かけたわりに分かりにくさが変わらないのは置いといて、つまりルートが二つあって、今回もう一つあんぜんなルートをこの納戸に作ろうと、そしてそのあんぜんルートを使って屋根裏部屋に荷物を放り込みまくろうと、そういうことなんですね。
それで僕の見立てでいくと、この辺をブチ抜くと、ちょうど屋根裏部屋の入口あたりに出るはずなんですよ。

天井ぶち抜きポイント

~とりあえずブチ抜いてみた~

天井ぶち抜いた

よし! ビンゴだぜ!!
ってなんで自分の家でハリウッド映画の脱獄シーンみたいなことしてるんだと思いますが、皆さん、画面右上に屋根裏部屋が見えますか?

屋根裏部屋の入口が見えた

入口ここ。
さて、位置取りが完璧だったのでもうこれはもらったも同然だと、そう思いたいところですが、安心するのはまだ早い。
なぜなら床が無いからだ!
床は大事!
床がないと落ちる!!
実際うちの天井はペラッペラの吊り天なので「落下=死」なわけです。
なので床をどうすっかなと大工さんと相談。

ちなみにうちの工事スタイルっていつもこんなんです。つまり事前に打ち合わせがほぼ無い。仕様決めとか図面とかもちろん無い。すべて現場で出たとこ勝負。予算は事前に親方に「20万しかない」と伝えてある(請求時に普通に無視される)。その上施主が強制的に参加させられて大工さんと一緒にウンウン考え、実演し、その場で仕様決定。という感じ。
今回、床が無い問題の他にも、天井にフタを作るのか作らないのか問題というのもありました。
ご覧のように土埃がすごいので、階段をかけたまま天井が空きっぱなしだと、やっぱりよくないんじゃないかと。
じゃあフタをつけるのか。
つけるとしたら、どんな方式のフタにするのか。
そんなことを、もうブチ抜いてしまった天井を見上げながら、二人で考えていくのです。
皆さんの何かの参考になるかもしれませんので、その時の会話をありのままにご紹介してみます。

大工「大原さん天井どうすんすか」
ぼく「フタしようよ」
大工「このままでええんちゃいます?」
ぼく「絶対嫌」
大工「じゃあどうすんすか」
ぼく「スライド式やろ。ベニヤをガーッとスライドさせて」
大工「めんどくさっ」
ぼく「下にL字の受ける木を渡して、そこに乗せたらええやん」
大工「それホコリ落ちますよ。上の方がいいですよ」
ぼく「え、上にしたらホコリ落ちへんの?」
大工「落ちますけど」
ぼく「どないやねん」

天井に板をはる

というような施主と工務店との綿密な打ち合わせの結果、天井のフタは「スライド式(上)」に決定しました。

このシリーズ、しばらく続きます…

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