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古民家リノベーション体験談その後 納戸から屋根裏に登れるようにした話・その2

納戸の天井ぶち抜いて屋根裏部屋に登ってそこに無限に荷物を放り込みたい作戦、第二話です。
第一話はこちらをご覧ください。

取りあえず天井のフタの仕様が決まったんですが、次にやるべきことは何かというと…
漆喰!
つまり壁のやり替えです。
美装的なやつって大体工事の最後にやるんですが、今回は部屋の壁ぴったりにハシゴまたは階段をかけるので、先に壁を直しとかないとダメなのです。
そんなわざわざ壁をやり替えなくてもいいんじゃない? この人って几帳面すぎない?
とお思いの方、こちらが納戸の壁でございます。

納戸の土壁

デストローイ。
僕はもう見慣れてますけど、こうしてブログにアップして眺めてみるとあれですね、ひどいですね。
なんかどっかの平和資料館にある「壁に生々しく残った砲撃の跡」みたいな感じですが、これは展示じゃないです。僕の自宅です。
まあこういう状況なので、先に漆喰をやらんといかんのですよ。
てことで、さっそく左官屋さんを召喚しました。
おーい左官屋さーん!

左官DIY

シュゴオオォォォ…
すごい! あっという間に左官屋さんが現場に降臨!
でもなんかちょっとこの人、僕に似てない?
特に薄手のTシャツでは隠しきれない小太り中年おっさん特有の筋肉ではなく贅肉だけで盛り上がったおっぱい部分とかがすごく僕に似てない?

左官DIY

はい。もういいですね。
お金ないんだよ。
だから自分で塗るしかねぇんだよド畜生が!
ということで今回も漆喰ぬりぬりしましたよ。真夏の、エアコンも通気もないこの部屋で、薄手のTシャツが汗でドロドロになって盛り上がったおっぱい部分がさらに強調されてもひたすら黙って塗り続けましたよ。
ちなみに今回使ったのはホームセンターに売ってる調合済みの漆喰です。
高いんだけど練らなくていいし適度な粘度があって塗りやすいので僕はいつもこれ。

漆喰の養生

漆喰を塗る前にはこのようにマスキングテープ、すなわち養生テープを貼って柱や床などに漆喰がつかないように守っておく必要があります。
これがかなり大変で、養生だけで全体力の50%は削られます。
しかし養生は超重要です。
塗装現場は一に養生二に養生、三四がなくて五に養生。
こんな感じでぐるりにすべて貼っていきます。

壁に養生テープ

これ、マニュアル的に言うと漆喰を塗る分の厚みがあるので柱と壁から1mmくらい離して貼っていくんですが、そんな1mmとかいう単位は古民家には通用しません。
ていうかもう壁とかぐねぐねになってるからね。柱とかまっすぐ立ってないからね。
テープをぴーっと貼っていくと途中で笑ってしまうくらいズレます。
たぶんA型の人はこの時点で発狂する。
古民家の漆喰DIYは、僕のようにいろんなことを見て見ぬふりができるメンタルの強さが求められるのです。

漆喰塗り一度目

はい。がんばって一面塗りました。
まだボコボコしてるし、なんか汚いですよね。
そう。
この漆喰って、二度塗りなんですよ…

漆喰塗り二度目

二度塗りした。
この時点で体力の95%を使い切ってます。
まだ若干ボコボコしてますけどもう視界が霞んで見えてません。完成です。

漆喰壁DIY

近付いてよーく見るとめっちゃヘタクソなんですけどね。遠くから見れば分からんっす。

嫁も漆喰を塗る

ちなみに今回、超珍しく僕の嫁がDIYに挑戦しました。
挑戦しましたっていうか暇そうにしてたのでなんで俺だけこんな汗ドロドロになっておっぱい浮かび上がらせてるんじゃとキレたら渋々手伝ってくれました。
それで現場を任せて僕は仕事に向かったんですが、30分して現場に戻ってみるとまったく何も進んでおらず「漆喰って難しい~☆」とか言うのでクビにしました。

漆喰壁DIY

はい!
もうこれ以上!
何も! やり! たく! ない!
ムリッ!!!

ということでこの日は北側の壁を1面塗っただけで倒れて終わりました。
このしんどさって経験者にしか分からないと思うんですが、これくらいの面積を塗った時のしんどさというのは、そうですね、たとえば狭いカウンターだけの飲み屋で嫌いな上司の大したことない武勇伝を2時間聞かされるのと同等のしんどさだと思ってください。
僕は漆喰を塗りながら何回も思いましたよ。
もういやや…帰りたい…あっちゃうわここ俺の家や…と。
こんなしんどいのがあと3面…
ほんまインスタでDIYイベントの笑顔の写真よく見かけるんですが、あれどういう感情で笑ってるんやろうって思いますね。
むしろDIY中だったらどんなにおもろいM-1のネタ見ても笑わへん自信ありますね。

そうして4面の漆喰を塗り終えた僕だったが…
まだまだ工事は終わらない…
次回に続く!

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