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古民家リノベーション体験談79 まだまだトイレ作り

【前回までのあらすじ】黒っぽい固形物+液体であるタピオカミルクティーという例えは妙にリアルすぎて不適切だったのではないかと反省中

ハーイみんな! トイレ作ってるゥ!?
え! 作ってないって?
ぼくもー!!

ということでトイレ回第二回目です。
いよいよペラッペラの物置をトイレにする作業が始まりました。
まあよく考えてみたらべつにペラッペラでもいいんですよ。おしりに風が吹かなければそれでいいんです。
人間、苦労すればするほど謙虚になるっていうか、要求レベルが低くなるんです。
よくスマホやデジカメの新機種が50g軽くなったとか重くなったとかでネットで論争してるじゃないですか。
あんなん、撮影に3kgの中判カメラを使ってる僕からすれば何の話か分かんないんですよ。
翌日左腕と左大胸筋が筋肉痛にならんかったら何でもいいやんって思うんです。
人間そういうもんです。
だからトイレもペラペラだろうが何だろうが、仮設よりマシならそれで良かったんですね。

トイレの壁

そんなわけで建具入れのドアをペラペラの板で塞ぎました。
こないだ僕が納戸に間柱立てて胴縁入れて棚作ってましたけど、壁って基本こんなんですよ。
縦に柱入れる、横に木を通す、そんでそこに板やら石膏ボードやらの面材を張っていく。そんだけ。
この中に断熱材を放り込むとそれっぽくなりますが、まあトイレなんで、別にいいやと。

トイレの壁

はい、そんで皆さんここ注目。
赤枠のところ、なんか板みたいなん入れてるでしょ。
これ、「下地」つって釘とかビスとかを効かせるための板です。
これをあらかじめ入れとかないと、石膏ボードって超柔らかいので釘もビスも効きませんからね、棚とか鏡とかを付ける時に苦労するんです。
僕はトイレの建具や鏡はあらかじめ入手していたので、こことここに下地入れといて~と頼むことができました。

腰板

で、下半分は腰板張り。
仕上げが板張りならべつに下地はいりません。その板に直接効かせばいいだけなので。
ちなみにこの板、どっかの下地に使って余った板を流用しました。
少しでもコストカットをしようという僕の涙ぐましい努力です。
下地用なのでまったく上等な板ではありません。というか捨てる直前でした。でも腰板はペンキ塗ると決めてたので、どうせ分かんねえよと思って使いました。
木目の出るオイルステインと違い、ペンキは何でも塗り潰してしまうので、元の素材が何であったかなんて分かんないです。
白ペンキのバケツにはまって真っ白になったアライグマとタヌキを見分けられる人間はいません。
そういうことです。

トイレ内装

さてそこから横の壁を破壊してドアつけて、残りの壁を石膏ボードで作って、枠を木で作って、腰板を張って、床タイルも張ってもらって、
完成!!
…え?
全然完成してないって?
完成してないのに大工さんどっか行っちゃったって?
えっ、君の目にはこれが完成してないように見えるのかい?
ぼくもー!!

いいのよ。
少しでもコストカットしようという僕の涙ぐましい努力によって自分で内装仕上げることにしたんだから。
当時の僕は、離れの塗装を全部やったという自負があり、塗装に関しては揺るぎない自信がありました。
だってさ、漆喰も、オイルステインも、ペンキも、さんざん塗ってきたもんね。
こんな小部屋くらい余裕ですわ。

と、
思っていた時期が僕にもありました。

インスタ

余裕じゃなかった。
よつばまちがえた。
狭い部屋の塗装のしんどさを、身をもって体験しましたとさ。
なんか「狭い=少ない=楽」みたいに思ってたけど全然そんなことはなかったぜ。
狭いと脚立が立てられない、手が届かない、無理な姿勢で塗ってるから塗装がはみ出す、うわはみ出した! と驚いた瞬間に尻が塗りたて部分に触れてしまってズボンにペンキつく×15回。
このしんどさを例えるのは難しいんですが、なんやろ、結構混んでる電車で人に手足が当たらないようにすごい気を遣ってラジオ体操する感じ?(例える意味なし)
あかん、またつらくなってきた。
おかげでインスタにも書いてる通り、僕はいまだにトイレに入ると感極まって時々目が細くなります。

トイレ完成

そんな苦労を乗り越え、どうにか完成した我が家のトイレ。
以前にご紹介したお風呂同様、自分のこだわりがギッチギチに詰まったお部屋となりました。
マンションはもちろん一般の戸建てでも色々制約があり、普通はここまでこだわれないと思いますが、元となった部屋がペラペラの適当な小屋だったおかげで、勝手にあちこち窓入れまくって(次回書きます)、とても明るく快適なトイレに変貌させることができました。
実際、使用感もバッチリで不満はありません。
強いて言えば換気扇を付け忘れたことだけが引っかかりますが、仮設のあのスメルに比べれば余裕です。

古民家はほぼ水回りの修繕がセットでついてきます。
なので古民家に住みたいと思っている皆さんが、将来トイレを作ることになる確率は高いでしょう。
そんな時はせっかくなのでぜひ、自分らしい自由な、そして換気扇の付いたトイレづくりを目指してほしいと思います。

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