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古民家と地震の話 2024年版

おいっす。
元気ねえな。
もいっちょおいっす。
元気ないよね。そりゃそうよ。
新年早々、また日本に地震がきたよ。
どーなってんだよこの国は。
てことで、このタイミングで、古民家と地震のことをおさらいしておきますね。

日々テレビで流れる倒壊した家屋。
散乱した瓦。
被災された方は今大変な状況だと思います。
そんな中、Twitterに書き込まれる「古い家ってやっぱ怖いね」「瓦って危険ですね」「古民家は壊れやすいんだな」というポスト。
僕は正直「またか…」と思いました。
世間は何回こういうの繰り返すんでしょうか。
地震のたびに世間にこういうイメージが膨らみ続けるんでしょうか。
あのさTVや新聞がね、ディレクターやデスクから「震災の絵とってこい!!」って言われたカメラマンが、震災でビクともしなかった無傷の古民家を映すと思うかい?
映すわけないんですよ。
派手にぶっ壊れて土壁の煙がモウモウ上がって瓦が飛び散ってペシャンコになった家屋、そういう絵が大量にあるエリアを血眼で探し回ってるに決まってるんです。
で実際、そういうエリアはある。
それは地盤なのか、断層があったのか、湿気が多くてシロアリにやられてる家が多かったのか、原因は分からない。
でもその一部を映して、まるで全体がそうであるかのように感じてしまうのは間違い。
だからメディア報道から受ける心証っていうのは現実と乖離しててあんまりアテにならないですよと、そういうことを僕はずっと繰り返し言い続けているんですが、今回もまた、改めて語ります。
それに僕自身も最近ちょっと耐震しようかなと思い始めてるので、その辺りについても少し触れますね。

まあとりあえず結論としてはこの特集記事に全部書いてます。
読んだことない人はぜひ読んでください。

んで今からの話はこの特集記事を読んでもらったという前提で喋ります。

あ、ちなみに僕は1995年の阪神淡路大震災直後、潰れた家の屋根の上を歩いて大学に通ってたし、西宮北口駅のホームに覆い被さるように倒れかかったマンションの下で毎日電車待ってたし、同級生の家族とかも死んでるんで、震災の怖さは知ってるつもりです。一応。

でまあ、特集記事の結論の通り、2024版といっても結論は「分かんない」なんですよ。
地球様の考えることなんか分かんない。
方法に絶対は無い。
耐震等級3だろうがボロ家だろうが、揺れてみないと分かんない。
熊本のように複数回の揺れが来て、1回目で金物が折れると、耐震等級2の家も全壊する。
もっというと自宅をめちゃくちゃお金かけて耐震補強しても築50年の実家に帰省してたらアウト。
高台に家を建ててもたまたま海近くで遊んでたら津波でアウト。
それが前提。
そういうのを前提として、じゃあ自分はどこまで心配して、どこまでお金をかけるのか?
つまり、地震に対してどう生きていくのか?
ということが基本的な部分になります。

以下は2024年現在での、地震に対してどう生きていくのかっていう僕のスタンスなんですが、
まず僕は、わからない巨大なものに対して、あまり逆らう気が無いです。
また同時に、常に最悪のケースを想定するタイプです。
なので「倒壊する」ということを前提に考えてます。
倒壊するから、逃げるしかない。つまり僕の地震に対する最適解は「逃げる」ということ。ケンカしない。逃げるが勝ち。逃げると死なない。死ななかったら優勝。
という。
そういう意味では、古民家ってやっぱめっちゃ良いなと思うんですよ。
まず、複雑な木組みで構成されているため古民家は一気に潰れず、揺れながらゆっくりと倒壊します。てことは、揺れてから潰れるまでの時間が稼げるんです。
現代の耐震基準でも「全然壊れない」じゃなくて「逃げる時間を稼げる」というのが基本的な考え方なんですよね。
さらに言うと、壁が少なく窓だらけなので、部屋のどこにいてもすぐ外に出られる。
これはまじで高ポイント。
皆さんが今これ読んでる部屋あるでしょ、自宅でも会社でも電車でも留置所でもどこでもいいんですが、その場所から屋外に出るまで何秒かかりますか?
うち、新築した離れの2Fと風呂以外、どの部屋にもでっかい掃き出し窓があるから、どこにいても1~2秒ですよ。まじで。
でもたとえば築50年の嫁の実家とか、僕の実家の一戸建ては、たとえば脱衣所から10秒かかったり、居間から20秒かかったりすると思います。
これが結構致命的な差になると思うんですよ。
10秒あったらいけるんじゃないの? と思うでしょうが、震度7の揺れって当然歩けないですよ。右も左も分からず這うしかないんです。さらにその間に食器棚とか本棚とかがバンバン降ってきて照明や窓ガラスが割れてめちゃくちゃになる、そんな中、走って10秒もかかる距離を迅速に移動できるなんて僕には思えないのです。
でも2秒なら活路はある。
微細な揺れを感じた瞬間に近くの窓にダッシュして窓を開けておく。そうすれば、あとは外に転がり落ちるだけでセーフ。
これ。
外は瓦が落ちてきたりして危ないんじゃないかという話もありますが、それは隣家が建ち並ぶ住宅地の話であって、僕らにはでっかい庭があるのです。
あと自宅の瓦は釘打ちなのでずり落ちない。
ゆえに外に出れさえすれば大丈夫なのです。

はい、ここで二つ目の重要ポイント。
広い土地があるということ。
皆さん古民家が古いとか危ないとか弱いとか言ってるけど、「潰れたあと」のことを考えてみてください。
たとえば建ぺい率ぎりぎりの住宅地の一戸建てに住んでたとして、震度7くらえば、ペシャンコにならないにしても、歪んだだけで家はもう住めなくなります。
ドアは開かないし、一階も二階も怖くて中にいられない、だから完全に倒壊しなくても建て替えや引っ越しを余儀なくされる人は大勢いらっしゃいます。
そうなるともう住む場所が消滅してしまうので路頭に迷うんですが、広い土地があればテントが張れる。僕は約90坪ある庭の小屋にでっかいテントとかマットレスとか寝袋とかランプとかそういうアウトドアグッズを一式置いてるので、古民家が潰れちゃっても最悪庭でテント生活はできるだろうと。
井戸もあるし、トイレは庭のすみっこでやればいいと。
火もまあ炭やら薪やらあるから調理もできる。
なので飲み水と食料さえ確保できればわりと自力で生きていけるんじゃないかなーと思ってます。
さらに言えば、うちは庭が広いので、敷地内に新築で小さな離れを建てることができた。
これは古民家の建て方とは全然違う、現代の在来工法なので、揺れ方が違う。てことは、どっちかが生き残る可能性が高い。
そしてどっちかでも建物が残ってくれればほぼOK。
という力業で、「逃げる」という選択肢のあとのフォローができると思ってるんですよね。

なので、たとえば本格的な耐震補強に500万円かけるなら、そのお金をとっておいて、うちは「逃げた」あと、潰れた部分の補修や、残った建物へ失った生活機能を追加するためのお金として使おうと思ってます。
母屋がぶっ壊れてリビングとキッチンとトイレが失われても、たぶん500万円あれば離れにそれらを増築することは可能。
反対に新築の離れが傾いて風呂と寝室が失われても、その金額で母屋にそれらを追加することができる。
そんで本当にアンラッキーなことに、母屋も離れも両方ぶっ壊れたら、そん時はとりあえずテント暮らしして、保険下りたらそのお金で更地にして土地売って、そのお金でまた別の古民家を見つけてそこに移ればいいやと思ってます。
とにかく死なないこと。
とにかく揺れを感じたら掃き出し窓にダッシュして窓開けること。
僕の頭の中はそんな感じです。

とはいえ、正直何もしないのもちょっとアレですよね。
実際耐震補強してないってのは、住人としてズボラ以外の何物でもない。
ということで次回は僕がこれからやろうとしてる具体的な耐震補強について解説していきます。
(すんませんまさかの二部制になっちゃいました)

つづく。

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