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台風がきたので雨戸を閉めるよ

「台風第7号は、15日10時現在、和歌山市付近にあって、北西へ毎時15kmで進んでいます。中心気圧は985hPa、中心付近の最大風速は30m/sです。台風7号は近畿や四国などを暴風域に巻き込みながら北西へ進んでいます。土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫のほか暴風や高潮に厳重に警戒し、頑丈な建物など安全な場所で過ごしてください」

ということで本日は絶賛台風通過中の大阪よりリアルタイムでお届けしております。
ブログというメディアでリアルタイムでお届けする意味はほぼ無いですがリアルタイムでお届けします。
あとうちの市内でも既にかなりのお家が停電になってるぽいので、もし本日アップされなかったら「ああ…」と思ってください。

さて今回は台風ってことで雨戸閉めた話でも書こうかなと思います。
なお2018年の台風21号で死にかけて雨戸を光の速さで取り付けた話はこちら。

はい。
うっかり記事書いてる途中でゼルダティアキンのハイラル史の矛盾が気になって考察系YouTube見てたら知らない間に風が強くなってきて気づけば外でビュオオオォォォ!!!とか言ってるのでさっさと書きますね。

まあ普通に台風が来たから雨戸つけたよって話なんですけど、うちの雨戸は「戸袋」が無くて、手動で収納部分から取り出してえっちらおっちら手で運んで取り付けるという超めんどくさいシステムになっております。
なぜそんなことになってるのかというと、普通雨戸とセットになって存在するはずの戸袋が無いからです。
なぜ戸袋が無いのかというと、おまえら、戸袋つくるのにどんだけお金かかるか知ってるか。
その辺のどんな古民家にも当たり前のようについてる戸袋、一つ10万以上するんだぜ。
複数箇所つけたら数十万だぜ。
こちとら丸亀製麺で子供がエビ天をさっと皿に乗せた時に「おいそれ180円やぞ」って思わず言っちゃうレベルの生活をしてるんだよ。
ただの「でかめの木の箱」のためにそんな金は出せねえんだよ。
ということで手動。
アンダスタン?

北側の縁側はこういう「建具置き場」みたいなところから一枚一枚外に運び出して、雨戸用に取り付けた敷居と鴨居に差し込んでいくスタイル。
といってもガチの木製建具ってめっちゃ重いんですよ。
何kgあるのか知らんけど、これ、結構な重労働です。
こういうことを避けるためにみんなウン十万払って戸袋をつけるんでしょうが、うちは1年ほど前からこの作業がとても楽になりました。
その原因は、僕が封印されし伝説の力に目覚めたからではありません。

いや~も~お兄ちゃん力持ち♡
子供の成長って素晴らしいですね!
男児を子育て中の皆さん、戸袋のお金がなくてもそのうち子供が運んでくれるようになるから慌てなくても大丈夫ですよ!
あっでも14歳くらいで己に封印されし伝説の力が目覚めたと勘違いして親の言うことを聞いてくれなくなるのでそこは生暖かく見守ってあげてください。

もう一人のまだ伝説の力に目覚めてないやつがヒマそうにチョロチョロ走り回ってたので前栽の草引きをお願いしました。
何度も書いてますが古民家は子供たちの手を借りないといけないことが多く、それゆえ半強制的に子供たちが家のことをやるシーンが多くてとっても良いです。
これ何がいいって「お手伝い」じゃないんですよ。
困ってる親を助けるためのガチの労働です。
だから彼らにかける言葉は「お手伝いしてえらいねぇ」じゃないです。「マジ助かったサンキュー」なのです。
話せば長くなるので割愛しますが、この違いはめちゃくちゃ大きいと僕は思ってます。

で、こちら。紹介してなかったギミック。
敷居の凹部分の片方が、こんな感じでパカッと取れるようになってます。
パカッと取れたところから雨戸をどんどん差し込んでいって、左右に滑らしていくのです。
分かりますかね。

これが敷居の凹の片方を取ったところ。
こういうギミックは現場で大工さんと考えました。
雨戸を差し込んで入れるから、どっか敷居を削らんとあかんのやけど、どうやったらええんやろ、って現場で二人で腕組んで考えるわけです。
こういうのが木造の楽しさですよね。

完成。
ちなみに左半分の変な青い雨戸はこの家の元住人の方が「木より樹脂の方が腐らんやろ、よっしゃ樹脂パネルを上から貼ったるで~」とウッキウキ(憶測)で改造し、変わり果てた姿となった木製雨戸です。
腐るとか腐らんとかよりもまずおまえの色彩感覚どないなっとんねんと思いますが、新しくつくるお金もないのでこのまま使ってます。
では次、南の渡り廊下。

こっちも同じように戸袋がなく、かわりに壁に箱をつけて、そこにむりやり収納できるようにした代物です。
戸袋ではないのでそのままスライドして取り出すこともできず、人力でここから運び出すスタイル。
ちなみに前述の過去記事ではこの箱を取り付けた直後に新しい木の色がめちゃくちゃ目立ってどうのこうの、という記事を書きましたが、数年経った現在はご覧の通り、なじむとかなじまないとか何の話なのか分からんくらいに一体化しております。

で、こっちも同じようにギミックがあるのですよ。
このように、やっぱり敷居の一部がスポッと取れるようになっており、ここから次々に雨戸を差し込んでいく形になっています。
ちなみにこの渡り廊下の雨戸も子供たちに手伝ってもらおうと思いましたが、ちょうどおやつのゲームの時間でティアキンに夢中になっており金で釣っても釣れないので諦めて自分でつけました。

完成。
あーしんど!!
いやーでもこれでいつ台風が来ても大丈夫だよね!
バッチコイ!

と思うじゃないですか。
実は経験上、僕がこうして大変な思いをして雨戸をつけた時に台風が弱体化する確率は120%です。
毎年、ぜんっぜん大したことなくちょっと雨が降るくらいで終わって、また同じ手順でフウフウ汗をかいて雨戸を仕舞いながら、なんやねん、台風もっと来いやオラ、ガッカリさせんなやクソが、という思いと、嘘です冗談ですちょっと言ってみただけですごめんなさい、という気持ちが渦巻いて複雑な気持ちになるのです。

ってほら、ここまで書いて外見たら雨やんでるし…
風も止まってるし…
もっと本気出せよ!!
嘘です!!!

てことで今回はそんなモヤモヤした気分でお届けしました。
台風さん今後ともお手柔らかによろしくお願いします…

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