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古民家リノベーション体験談64 通電~脱出

【前回までのあらすじ】明けない夜はないのです


当時の暮らし編が終わったので、今回より時系列を戻します。
おさらいすると、時は1月。
寒風吹きすさぶ中、壁のかわりに新聞紙を貼っただけの古民家の母屋で仕事をしていた僕は、そろそろ限界を向かえつつありました。
まず基本的に全ての指がかじかんでいるのでキーボードは打てません。
頼みの綱であるマウスも金属+プラスチック製品なので、一定時間触れていると指先の体温を奪われ、やはり指が動かなくなります。
眠気に襲われても、ここで寝たら普通に死にそうなので仮眠もできません。
このままでは死ぬ、寝ても死ぬし寝なくても仕事ができず収入が途絶えて結果的に死ぬ、これで死んだら死因は何て書かれるんやろか、新聞に「大阪で40代男性が古民家リノベーション死」とか書かれるんやろか、などと不安になりましたが、実はその時の僕は胸に希望の火を灯し、ひたすらXデーを待ち続けていたのです。
Xデー。
それは既にほとんど完成していた離れに、電気が引き込まれる日。
そう、われわれ現代人の最重要生活インフラは電気!
家なんざ電気がないとただのでっかいハコ!
何もできねぇ!
でも電気があれば何でもできるよ!!
仕事とか!!!

僕のひいおばあちゃんが生まれた頃は電気がなかったらしいですが、同時に電化製品もなかったので特に問題ありませんでした。
でも僕らの日常は電化製品に囲まれまくってます。
この状況でいきなり電気レスの生活はむり。
僕はリノベーション工事を通じてその重要性を思い知りました。
電気、水道、ガス。災害で生活インフラがストップした時に一番困るのは水道、という意見がよくありますが、うちは自宅を含めあちこちの家庭に井戸があるし、トイレも広い庭の隅っこの方でやって葉っぱで拭けばいいため、おそらく問題なし。
ガスも風呂と料理には使ってますが、風呂は我慢できるし、料理も庭で火をおこせば調理可能です(次回書くけど実際それに近いことやってたよ)。
これはひょっとすると古民家に住む人たちに共通してるかも知れません。
てことで、うちは電気がマスト。
電気がないとPCが使えずiPhoneの充電ができない!
PCとiPhoneが使えないと仕事と生活のすべてが止まる!!
という悲しいほど現代人の僕は、電気があるという理由だけで、クソ寒いカビだらけの母屋に住み続け、電気がないという理由だけで、ピカピカの新築の離れに住めなかったのです。
が!
遂に迎えたXデー!!

電気きた 電気きた2 電気きた3

きた!
電気きた!!
脱出!!!!!

脱出

上の写真はPCラックを脱出させた跡です。
いやーギリギリ。やばかった。
日付を見ると脱出したのが1月22日。
あと1週間遅かったら古民家リノベーション死してました。
何を大げさな…と思われている方のために、翌日離れから撮った写真もアップしておきます。

雪景色

まじでギリギリ。
ということで壁が新聞紙で床がブルーシートでカビだらけで真っ暗なところから、天井と床が無垢材で壁に断熱材がぎっしり詰まってて窓がペアガラスですべてが新しくエアコンのボタン一つでぬくぬくになるところに引っ越したわけですが、なかなかこういう極端な体験はできるものではありません。
僕はこの体験で、現代日本の住宅の最低ランクと最高ランクの両方を身をもって知ることができたのです。
だからこれを機会に書いておきます。
僕は、古民家原理主義者ではありません。
古民家が素晴らしいというのはほぼ誰も言ってないので、僕が言わなくちゃと思っていますが、新築が素晴らしいというのは、べつに僕が言わなくてもみんな口々に言ってることなので、特に言わないだけです。
ですが、
この地獄から天国に移ったタイミングで、僕の実感と共に、はっきり宣言させて頂きます。
新築最高!!!

新築最高

つづきます

古民家リノベーションに立ちはだかりがちな法律のあれこれ。
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