古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

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【前回までのあらすじ】湿気って知ってる?

台所の床をめくったら出現した井戸。
これがRPGゲームなら、井戸を下りていった先で隠しアイテムをGETできるのですが、これは現実なので、中にあるのはただの腐った水です。
親方も、大工さんも、解体屋さんも、渋い顔です。
まあ、しゃあないわな。と誰かが言いました。
埋めよか、と別の誰かが言いました。
その時の僕はこの「みんななんかちょっとテンション下がってる」という状態がよく理解できませんでした。
え?
埋めればいんじゃね?
キョトンとしていた過去の僕を、今の僕なら「この都会モンがぁ!」とグーパンチしているでしょう。
そう。
井戸ってそんな簡単に埋めるもんじゃないんです。
水の神様が宿っているから。


気になる人は「井戸 埋める」で検索してみてください。
軽くタイトル流し読むだけでも、結構スピリチュアル的に怖いことが書いてあります。
正直、古民家なんざそんなこと言い出したらもういろんな神様が宿りまくってるんで、サクッと井戸を埋めたわけですが、それでもちゃんとお祓いして、息抜きのパイプも入れましたよ。

井戸の息抜き
↑中央の小さい穴が息抜きの穴です。神様が息をしておられます。

すごいなと思ったのは、大工さんも親方も水道屋さんも解体屋さんも、息抜きはやって当然、みたいな反応だったことです。
そういうことが井戸の他、いろいろありました。
特に解体屋さんの「お祓いして当然」という感じは、なかなか凄みがありました。
だって、経験則なんですよきっと。
お祓いしなかったらどうなるかって、経験で知ってるんですよきっと。
毎日iPhoneでToDoリストを整理してリマインダでタスク管理しつつクライアントのコンプライアンスがコンセンサスでアグリーな僕でしたが、古民家に移ってからは、井戸に息抜きを入れたり、木を切る時に酒をまいて手を合わせたりと、自然に対する敬意みたいなものが、育まれてきたように思います。


さて、井戸の問題が片づいたので工事が再開されました。
前回触れた通り、土間にはいくつもの部屋が増築されていたのですが、その中で南側にお風呂がありました。
古い家によく見られる、築40年くらいの在来工法のお風呂です。
そのお風呂、ぱっと見は綺麗だったんですが、「毎日床を歩いてるムカデの子供を流してから入る」というアドベンチャー仕様になっておりましたので、井戸の次はお風呂のバラシを行うことになりました。
ところが、大工さんがタイルを割って中の木材を露出させたその瞬間、
木の中から!
数え切れないほどのシロアリが!
わらわらーって!
わらわらわらーって!
ギャアアアアアア!!


叫び声をあげながら、僕の頭の中には「腐」「壊」「崩」みたいなワードがぐるぐる回りました。
あかん、終わった…
そう思ったその時です。
なんと大工さんが軽トラに歩いていって、殺虫スプレーを持ってきて、シューってして、何事もなかったかのように再びタイルを剥がし始めたのです。
いや…ちょっと。
ちょっとあなた。何やってんの!
そういう問題じゃないでしょ!
「何がっすか」
いやだってシロアリが!!
「死んだっすよ」
じゃなくて!!
テンパる僕を無視して黙々と仕事する大工さん。
よくよく聞いてみると、古い在来工法のお風呂には、どこの家でも普通にシロアリがいるんですって。
その後設備屋さんにも聞いてみると、在来工法のお風呂は排水が二段階になっていて、お風呂の栓を抜いてもそのお湯は湯船の下にいったん溜まって、徐々に排水されるとのこと。

在来工法のおふろ
(よく分かる在来工法の浴槽断面図)

まじかよ…
そんなん木もブロックも湿りまくるやん!
シロアリ、湿った木とか大好きやん!

ちなみにユニットバスはこうなってるそうです。

ユニットバスの構造

新しくつくるお風呂については、在来工法はタイル張りにできるし、デザインが自由だし、絶対在来だよね☆
と思っていた僕でしたが、さすがにあの数のシロアリを1mの近距離で目撃した後は、考えが変わりました。
ノーモアシロアリです。
リメンバーわらわらです。
ただタイル張りも諦め切れなかったので、ユニットを選びつつタイル張りも可能なお風呂は作れんものかと考えたのですが、その話はまた後日。

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