古民家の選び方1 土地編その1
(夢が広がりまくってた初期の新築プラン図)
さて今回からは「古民家の選び方」と題しまして、項目をいくつかに分けて古民家の選び方のポイントをお送りしたいと思います。
何から話せばいいのか分からないので、とりあえず自分が辿った道を順番に書いていくことにします。
前述の通り、元々は新築するつもりで土地探しをしていました。
どんな土地を探していたのかというと…当時のメモが残ってるので晒しますね。
- 100坪以上
- 1000万円前後
- 工場や遊戯施設などのない静かな環境
- 日当たり良好
- 第一種低層
- 新興住宅地ではない
- 古い集落でもない
- 徒歩30分以内に駅、幼稚園、小学校、中学校、スーパーがある
- 都市部までのアクセスは1時間以内
- 坂や崖のない平坦地
- 海抜が高い
- 渋滞がない
- 見晴らしがいい
- 近くに公園や森がある
- 高速の出入口まで15分以内
- 治安がよい
- 隣家との距離が数mある
- 周囲に若い街がある
- 角地
- 正方形
- 隣家と高低差がない
- 下水完備、都市ガス
……
はい、アホです。
なんやねんその土地。極楽浄土かよ。
と、今の僕ならツッコみますが、当時の僕は大真面目にメモってました。
でも普通、数千万円で家を建てるってなったら全力じゃないですか。
全力で夢見るじゃないですか。
もちろんこの条件を満たす土地を本気で探した場合、たぶん30年後に天竺とかで見つかると思うんですが、僕の場合はここからさらに「古民家付き」という非常にシビアな縛りが発生したので、とても土地の条件をあれこれ言える立場ではありませんでした。
そもそも、古民家を買おうって人はまず家ありきで考えます。
ただでさえ物件数が少ないのに、土地のせいで気に入った古民家を諦める、なんて選択肢は選ばないでしょう。
だから僕もそのスタンスで、土地は二の次で古民家探しに奔走しました。
しかし。
しかしですよ。
実際のところ、「土地」が原因で古民家を諦めるケースが多発したんです。
なぜか。
それもそのはず、実は「出回ってる古民家物件」というのは既に、ある大きなふるいにかけられた後だったのです!!
その衝撃の事実を…
今回特別に先着10名の方にだけ…
こっそり教えちゃいます!!
などと情報商材ビジネスを始めたくなるくらい、一般の方はわりとみんな知らないんじゃないかなという事実がありまして。
基本的に「古民家」ってのは、普通の不動産屋さんからすれば「無価値な邪魔者」らしいんです。
土地として扱いたいのに、なんか古い家が建ってると。
この古い家さえなければここに建売やら駐車場やらが作れるのに!
じゃあ壊しちまえ!
Yeah!!
という流れがあるのです。
つまり逆を言えば、古民家が残されたまま売りに出されている土地というのは、不動産屋が使いにくいと判断した土地、すなわち不便な土地だという可能性が高いわけです。
京都や奈良など、古民家に価値があると気付いている人が多い地域であればまた話は変わりますが、その辺の田舎などはこのパターンが多いのではないかと思います。
で、僕が回った数少ない古民家物件も大体そんな感じでした。
駅が無いのは当たり前。
ひどいのになると車が入れる道がないとか。
想像してみてください。
先述のメモを握りしめて、夢いっぱいで物件を内覧しに行った僕の笑顔を。
物件より全然手前の地点で車を降ろされて「ここから先は徒歩で」と言われた時の僕のハトみたいな顔を。
長くなりました。つづきます。