大きな家に住むと本当に大変なのか?【デメリット編】
今回は「でも、家が大きいと大変じゃない?」に対するアンサーの後編です。
前編読んでない方は併せてご覧下さい。
さて続きです。
【家が大きいことのデメリット】。
それは!
帽子をどこに置いたか忘れた時に!
絶望的な気持ちになるということだよ!!
さっきからぜんっぜん見つからん!!
帽子どこ!!!(現在進行形)
ということでまずは、
1. 無くした物の見つからない率が飛躍的にアップする
です。
帽子の他にもハサミ、メジャー、文庫本あたりは定番で、ワイヤレスマウスの受信機くらいのサイズになってくるともう100%無理です。一生見つかりません。
何をそんな大げさな…と思われるかも知れませんが、うちは土間、居間、キッズルーム、キッチン、仏間、座敷、渡り廊下、納戸、外の小屋、離れの洗面所、寝室、仕事部屋という12部屋があり、そこに「たまたま子供が散らかした服の下に隠れてる」とか「たまたまソファの隙間に落ちてる」とか「たまたま置いたレターパックの下に隠れてる」とかいう可能性が12部屋分あるんですよね。
そんなん無理やん。
で、30分くらい探し続けた結果もう買った方が早いわとなり、ハサミやメジャーが家の中に複数存在するようになるのです。
もちろん携帯も無くしまくります。
でもケータイは鳴るからね。
ほんと鳴るってすごいよね。もう家の中の全アイテム鳴って欲しい。まじで。
もうほんと帽子鳴って! たのむから鳴って!
というくらい持ち物を見失なった時のリカバー率が低下する、それが古民家なのです。
2. 部屋間の移動のダルさによるQOL(クオリティオブライフ)の低下
たとえば居間で寝転がってスマホ触ってて、なんかのサブスクのサービスに入会するじゃないですか。
そんで会員登録のメールアドレスを入力したら「メールアドレス宛に承認URLを送ったのでそれをクリックして会員登録を済ませてください」って言われるじゃないですか。
で、そのメールアドレス、離れ二階のPCでしか受信できないじゃないですか。
で、「めんどくせぇ~~~」と言いながら起き上がって居間を出て渡り廊下抜けて離れに行って階段上がってPCでメールチェック、URLクリック、会員登録が完了しました! で安心してまた階段降りて渡り廊下抜けて居間に戻ってもう一度寝転がってサブスクのサービスを楽しもうと思ったらお支払い方法の画面でクレジットカードの入力画面になっていつも使ってるデビッドカードを入力したら使えなくて番号覚えてない方のクレカじゃないとダメじゃないですか。
そしたらそのクレカってのがまた離れ2階の自室に置いてる財布の中じゃないですか。
もうこの時点でサブスク解約ですよね。
まじで。
3. ものが増える
これは1や2と関係してきますが、つまりこうです。
袋を開けようとしてハサミを使いたい
↓
僕の部屋からハサミのあるキッチンまで往復2分くらいかかる
↓
2分もあれば自力で破れるんじゃね?
↓
自力で破ろうとして無駄な3分をロス
↓
結局ハサミを取りに行って合計5分かかる
という悲劇。
なのでもうめんどいので複数買うことにしてます。ハサミとかボールペンとかセロテープとか蚊のスプレーとか耳かきとかエアダスターとか。どうせ無くすし。
ただまあそういう小物類だったらいいんですけど、家具とかAV機器とかもなんか自動的に増えちゃうんですよ。
うちは最初レコードを土間で聴いてて、居間でも聴きたくなったのでプレーヤーとアンプを買い足して、さらに自室でも聴きたくなってまたプレーヤーとアンプとスピーカーを…
みたいな感じで。
なんならiPadも毎回「あれ? iPadどこやっけ? 最後に使ったのどの部屋?」みたいになるので正直各部屋に1台ずつ欲しい。
ただこれは単なるぜいたくなので、無いと困るってわけじゃないですけどね。
4. 宅急便の人の心象が悪くなる
僕は夜中にAmazonで買わなくていいものを買うことを趣味としており、その結果、翌日家に荷物がガンガン届くんですが、インターホンが押されてから僕が玄関の鍵を開けるまで、どんなに急いでも40秒はかかります(今計ってみた)。
40秒って聞くと大したことないと思うでしょ?
ちょっと一度お手元のiPhoneのストップウォッチで計ってみてくださいよ。そして目を閉じて、時間に追われて焦りながらインターホンを押したヤマトの兄ちゃんの気持ちになって40秒待ってみてください。
……
………
どうですか?
「はよ出てこいやボケ」
という気分になりませんか?
分かりますよ。僕だって分かってるんですよ。
でもダッシュしても40秒かかるんです。途中にドアが5枚あるんです。
どうしてもそれくらいかかるんです。
だから自分が急いで来たことをアピールするためにちょっと息切らせたり足音強めに立てたりしてるんです。
広い家はこういう涙ぐましい努力を要求されます。
5. 家族との距離が離れる
これはまじです。
僕、嫁に用事ある時はいつも電話してますからね。
「ごはんよ~」の声も届かないのでLINEで通知がきます。
子供らなんていつもどこで何してるか分かりません。
これはまあ「メリット編」でご紹介したように、裏を返せばメリットですけども。
ちなみに子供らの中でかくれんぼが流行ってた時期は地獄でした。
あと5分で家を出ないと間に合わない時に、この広い家と庭の中で、子供の気配が完全に消えた時の「ああ…また隠れよった……」という絶望感。
ブチ切れて「出てこいやオラァァァ!!」と叫んでも、そもそも普通に声が聞こえてないので無駄。
しかも上の子が小学生になってまあまあ知恵がついてるので隠れ方がガチ。
みなさん、「隠れてる人間を真剣に探す」という経験あります?
こないだは離れ一階の寝室の押し入れに積まれてる布団と布団の隙間にすっぽり入った上に襖の戸が完璧に閉まってました。
そんなもんを見つけることができた自分にびっくりですが、彼らは見つかるまでは決して出てきません。
「参った~、降参だよ~~」とか猫なで声で言っても絶対に出てこないので、45歳のおっさんが、本気で、全力で、見つけないといけないのです。
今はブームが過ぎ去ったようですが、またいつ再ブームが来るか…
以上、思いつくデメリットはざっとこんなもんですかね。
あとよくある疑問として、「掃除が大変なんじゃない?」「お金がかかるんじゃない?」がありますけど、どっちもそんなことないっすよ。
掃除は使わない部屋は汚れないんで。埃もたまらないし放置でOK。
お金も古民家は屋根にしろ壁にしろ床にしろ自然素材で放置できるので、メンテ費用は普通の家よりかからないと思います。
ただもちろん広い分、最初の工事費はかかりますけどね。
住んでみたらすごくお金がかかって大変だった! てことは無いですね。我が家の場合は。
むしろ住んでみたら想像の5倍は快適で最高でした。
ということで、家が大きいことのメリット・デメリットを前後編に分けてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
他にもメリットはたくさんあります。いちいち書き切れないです。
とにかく前編の最初でも申し上げました通り、デメリットよりメリットの方がはるかに上回ってるんだぜ、ということだけは、お伝えしたく思います。
だいたい狭い家がいいんなら、古民家の中に狭い生活空間を作っちゃえばいいのよ。
大は小を兼ねる。
これ、住宅においても真理だと思います。
おわり。