古民家リノベーション体験談44 地鎮祭と地盤改良
【前回までのあらすじ】地元の工務店さんは客を監禁しません
ここ数回の投稿では工事の進捗的には1mmも進んでいませんでしたが、今回はようやく前進しまして、地鎮祭と地盤改良のお話です。
離れを建てることになり、プラン作って、ローン組んで、古民家の母屋との兼ね合いもクリアして、着工!
というところからの、続きですね。
本当はこの間にも解体屋さんが元々建ってた離れを解体してたら基礎の下から異常な厚みのコンクリートが出土して慌てて電話かけてきて「すんません、これさすがに見積外っすわ…」「えぇ…なにそれ…」みたいな事件があったんですが、そういうのを一つ一つ書いてたらキリが無いので割愛して、スムーズに着工したっぽい流れでいきます。
さて、新築と言えば地鎮祭。
インスタで「#マイホーム」とか「#新築」タグ界隈にいらっしゃる方々は100%投稿するであろうこの行事。
そう、これは家づくり記録としては1・2を争うドヤイベント。
神主さんが自分の家に来てくれて自分のためだけにバッサバッサやってくれるという、このスペシャル感。
この期を逃せば、おそらくもう一生神主さんが自分の家に来てバッサバッサやってくれることはないでしょう。
やるしか!!!
ということでやってもらいましたが、いやあ、実際やってみるとインスタ映えどころじゃありませんね。
むしろ撮影禁止ですね。
後ろの方で大人しくしてました。
地鎮祭が終わると、次は地盤調査です。
100年前から古民家建ってるし、別にいらんのちゃう? と周りから言われましたが、まあ一応やりました。
先のコンクリート出土事件とかあったんで、ちゃんと掘って、本当に何も問題ないのをこの目で見ないと安心できなかったんです。
ザ・疑心暗鬼。
でも古い土地は何があるか分かりませんよ。
だって木を植えようとして庭掘ってたらこんなん出てきましたからね。
何だと思います? これ。
これが出土した瞬間「埋蔵金」「徳川」「時価総額」みたいなワードが頭を駆け巡り、
「親方ァ! 地面からお宝がー!!」
と叫んで走りましたが、もちろんそんなことはありませんでした。
親方に聞いたら「ドビや」とのこと。
ドビ?
聞いたことない単語ですが、なんか昔の排水管らしいです。
排水管て。
素焼きの土管なので、クワを入れた瞬間「ガシャン!」と割れたわけですが、ガシャン!て言ったらなんか期待するじゃないですか。わざわざ焼き物に入れて見つからないように埋められた的な雰囲気あるじゃないですか。
排水管て。
僕の純情を返してほしい。
そんなどうでもいい話は置いといて、地盤調査です。
結果はすぐに出て、まあ普通ですわ、みたいな感じだったんですが、地盤改良費用がそんなにかからなかったので、ついでに改良してもらうことにしました。
改良って何するんかなと思ってたら、掘って、砕石撒きまくるわけですか。
そこに転圧かけると。
なるほど。
調べてみたら、表面だけ固めるこの工法は地盤が比較的良好な時に採用するやり方だそうで、費用も安いとのこと。
まあやらないよりはやった方が安心。
これはずいぶん後から知ったんですが、地震の被害の規模って、建物の工法よりも、結局は地盤がどれだけしっかりしてるかが重要なんですってね。
あーやっといて良かった。
って思えて良かった。
これはさすがに、後からできませんものねえ。
最後に「鎮め物」というらしいですが、お札のようなものを基礎の下に埋めて、完了。
こういう儀式は良いですね。
家が単なる「モノ」ではなくて、何か大きな存在として扱う、この日本人の感覚。
工事のメインは古民家再生ですが、離れを新築して、地鎮祭できて良かったなって思いましたよ。