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古民家リノベーション体験談115 仏間レボリューション

【前回までのあらすじ】線香の匂いをかぐと本能的に安心してしまうという悲しい刷り込み

皆さんこんにちわー!
リノベブログサイトやってるならSEO考えてせめて記事タイトルを「仏間リノベーション」にしようぜ、でおなじみのクロニカです!
みんなレボリューションやってるぅ~?
ってか「レボリューション」って何?


……
調べてみたら「革命」とな。
まあ確かに。
確かに革命的にひどいわ。
ということで今回はヘリンボーン床になっちゃった仏間の、その施工過程をご紹介したいと思います。

床張り

ではまず工程その1!
バラ板を張り直してその上に胴縁を打つ!
古民家が寒い原因の一つとして、床のバラ板が古くなって隙間だらけになってそこから隙間風がピューピュー吹き込むから、というのがあります。
うちは寒さ対策というよりカビの臭いに悩まされてたので、その臭いを封じ込めるために新品のバラ板で全部屋の床をピッチリと張り直したんですが、今回はその上に根太を並べて、その上にコンパネ張って、さらにその上にヘリンボーンを打っていく、という構造にしました。

ヘリンボーン床張り

では次、工程その2!
ヘリンボーンの張り方が誰も分からず工事がストップする!
おい!
「大原さん、ヘリンボーンってどうやって張るんすか」じゃねえんだよ!
どーなってんだよこの現場はよォ!
と僕はブチ切れましたがどうにもなりません。
なぜならその場に居合わせたのは大工見習いの兄ちゃん、野球アプリとパチンコにしか興味のない大工、そしてマンガにしか興味のない施主の3人だったからです。
「どーんすんのよ!」
「いや、大原さんがこれ勝手に買ってきたんでしょ」
「そうやけども!」
「僕らこんなん張ったことないっすよ」
「君はプロとしてのプライドはないのか! あっこら! ケータイ見んな!!」
「いや、YouTubeであるかなと思って」
ということで「ヘリンボーン 張り方」でヒットした動画を頭を寄せ合って鑑賞する3人。
「これ両端から張ってってますね…」
「えっでもその下の動画は真ん中から張ってるで…」
「これどっちが正解なんすか…」
「知らん…」

ヘリンボーン床完成

てことで張りましたイェ~イ!
なんだかんだ言っても張れちゃう大工さんすご~い♡
大工さんいわく、元々畳の部屋にヘリンボーン張るのって何やらすごい大変だったらしいのですが、僕はその時ちょうどスマホ見てたので話の内容覚えてないです。すみません。
とにかくこれで仏間が完成しました。
完成してみるとこれがすごくしっくりくるんですよ。
何でもやってみるもんですねぇ。
頭の中では「いける」と思ってても、実際に現物を見るまでは安心できませんでしたが、これでようやくほっとしましたよ。
これなら仏壇のご先祖様にも「おっ、オシャレや~ん」と喜んで頂けるのではないかと思います。

押し入れの床下

ちなみにこちらは仏間の押し入れの床を外したところです。
この空間はこの家で一番湿気がこもっていたであろう場所であり、最もカビ臭かった場所でした。
なのでもう完全にピッチリと蓋をするために床板を剥がしてやり直したのです。
やっぱり最初のリノベーション工事の時に、できれば天井板や床板は直しといた方がいいと思いますよ。住み始めてからやろうと思ったら、一部屋使えなくなったり、家具を大移動させたりして大変ですからね。
特に床は板張り替えるだけならそんなにお金もかかんないし。

仏間完成直後

これが仏間と座敷の完成直後の写真です。
まだなんも家具がなくて初々しい。
ちなみに和室と洋室の段差については、ここはノー段差としました。
そんで家具やインテリアを入れた結果、今こんなんです。

和洋折衷

まさにイメージ通り。いや、イメージ以上かも。
床のブルーシートがバッフ!バッフ!と暴れていた当時からは考えられないビジュアル。もう感無量ですわ。
このブログを最初から読んで頂いている方々はご存じの通り、この仏間がこうなってくれるまで、ずいぶん長い時間がかかってしまいました。
でもこの部屋は生活空間じゃないので、古民家ならではの「遊びの空間」なので、時間をかけてつくっていくことができたのだと思います。
「遊びの空間」だから特に断熱もしてません。真冬は死ぬほど寒いです。
でも平気。遊びだから。
縁側のある20畳以上のこの空間を遊ばせておくという、なんちゅう贅沢。
しかし、この贅沢空間こそが古民家の醍醐味であり、最大のメリットなのです。

さて次回はお隣の座敷の話…
といきたいところですが、その前に、この仏間に面した前栽と、そこに追加した塀についてご紹介します。
ではまた次回!

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