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都会のマンションと古民家、家賃の差ってどれくらい?

さて前回に続き「都会のマンション VS 古民家」というお題ですが、今回はお金の話をやっていきたいと思います。

みんな気になるよね。お金の話。
そしてみんなぼかすもんね。お金の話。
でも僕は大阪人なんで自分の家の値段をペラペラと人に喋っちゃうんですよね。
人様のネタになってナンボですからね。
あ、うちの家にかかったリノベーションの工事費について詳しく知りたい方はこの辺を読んでください。

さて本題。
僕はローンのことを「家賃」と呼んでますが、持ち家だろうが賃貸だろうが、誰もが家に住むために月々何万円か払ってますよね。
その基準で比較した時に、「めちゃいい感じの古民家に月いくらで住めるのか?」ということを考えてみます。

ただ上の関連記事でも書いてるように、古民家リノベーションの費用ってのは、500万円~4000万円とかそれくらいの幅があります。
その家のコンディション、立地条件、その人の好みなんかで金額が全然変わってくるからね。
なのでここでは都会のマンションと比較する古民家の条件を、仮に下記のように設定しました。

■土地
・大阪の郊外、駅徒歩10分、近くにスーパーやコンビニがあるそこそこ便利なエリア
・坪単価10万円(大阪でもこれくらいであるっす)
・150坪
→10万円×150坪=【1,500万円】

■古民家(※まあまあの当たり物件)
・価格0円(普通)
・床面積120㎡
・多少傾きがあるけどコンディション良好
・シロアリ、雨漏りなし
・屋根は20年前に葺き替え済み
・お風呂はユニットバスに交換する
・キッチンもシステムキッチンに交換する
・トイレは10年前にリフォーム済み
・床はフカフカ、畳含めてやり直す必要あり
・庭に余計な増築があるので解体する
・建具の調整が必要
・壁全部塗り替える
・電気水道やり替える
・断熱は適当でいいや
→ざっくり計算してリノベ費用が【1,200万円】くらい?

で、
合計【2,700万円】+知らん間に消えてる【300万円】=全部にかかったお金が【3,000万円】とします。

それを全力35年ローンで借りた場合、月々いくらになるのか。
たとえば頭金なし、固定金利1.5%で35年とすると、月々92,000円!
頭金1,000万円としたら月々61,000円!!
皆さん聞きましたか!!
月6~9万円の家賃で完璧に直された自分好みの古民家が手に入るんですって!! びっくり!!!
ちなみに僕は離れ解体したり離れ新築したり縁側復元したり屋根葺き直したり大谷石敷いたりしてアホみたいにお金かかりましたが土地購入は全口座の全財産突っ込んで現金で払ったので結局ローン総額はそれくらいです。

では、それに対して都会のマンションがいくらかと言いますと。
たとえば東京都区内8,500万円の新築3LDKマンションを買ったとしたら35年で月々26万円です。
頭金1,000万円入れても月々23万円。
ちなみに賃貸でも平均それくらい。
てことは、マンション23万円と古民家6万円、その差額17万円。
皆さん冷静に考えてみてください。
毎月17万円ですよ。
やばない?
古民家、もっと田舎ならもっと安いですよね。土地もタダでもらってくれとかもあるし。
たとえば土地建物がタダなら直すのに1200万円として、35年で月3.6万円。
はっはっは。
ほんま不動産の値付けだけはめちゃくちゃですわ。
思いません?
なぜめちゃくちゃなのかというと、相場が株式相場みたいに「人気」によって決まってるからです。
つまりその金額に根拠がないからですよ。
そんでそのルールにみんなが大人しく従ってるというか、「まあ駅近やしそれくらいするやろ」みたいな感じでお金を払ってる。
NetflixにするかhuluにするかU-NEXTにするかで悩みまくる皆さんが、なんで「毎月17万円」というお金に対して得られるリターンが適正かどうかを判断しないまま買っちゃうのか。
いや、みんな比較検討してますよ。でもその比較対象は隣のマンションであり、別の駅前の新築物件であり、つまり、同じ不動産の世界の中で背比べするだけなんですよ。
僕はそうじゃなくて、そのお金を「気持ちよさ」「幸福度」という人生全体の大きなカテゴリで考えた方がいいと思ってます。
だって結局人間って「幸福」を目指して生きてるわけですから。

毎月23万円のお金。
都内マンションでは家賃に全て消えてしまう金額ですが、それが古民家に住んだ場合どうなるかというと…
たとえば大阪の外れのそこそこ便利なエリアの150坪のリノベーションした素敵な古民家に住みつつ、浮いた17万円で年に3回は家族4人でイタリア行ってエーゲ海を眺めながらピザ食えます。
または素敵な古民家に住みつつ、100g3,000円もする松阪牛を月に5.6kg食えます。
牛一頭の重量が700kgらしいので、つまり10年に1頭、家に松阪牛が歩いてやってくる状況です。
いかがでしょうか。
都会のマンションから古民家に移るだけで、豪邸に住みながら松阪牛に乗ってコンビニに行くような頭おかしい生活ができるのです。
しかもちょうど10年サイクルで新しい牛に乗り換えることができるという…
すいませんちょっと話がずれました。
つまり僕が言いたいのは「差額17万円」というお金は別のジャンルで比較するととんでもないことになるし、古民家に住めばすっごい素敵な家に住めて、なおかつそれくらいのお金が浮くよ、ということです。

僕は毎日思ってますよ。
なんで月6万でこんな家に住めるん? と。
それはひとえにこの国の不動産の値付け方法がおかしいからです。
古民家は古いからぜんぶタダ!
新築マンションは人気あるから23万!
というこの国の相対的な値付けを利用して、僕はホクホクと暮らしています。

ただ空き家が出まくるこの先、古民家が脚光を浴びる可能性も充分あります。
不動産屋さんは高く売れるとなったら光の速さでえぐい値付けをしてきます。
なので古民家に住みたいと思ってる方はマジで今がチャンスっす。
ぜひ不動産屋に見つかる前に、僕みたいに古民家を土地代だけで手に入れてホクホクすることをお勧めしますよ。

おわり。

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