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古民家でのびのび子育て2023

今日は育児ネタです。
2年ほど前にこんな記事を書いたんですが、その続きですね。

今読み返してみたけどひどいな。
当時はまだ子供たちが小さくて、物事の善悪がつかない状態だったのでまあしょうがないですね。
あれから2年。
子供の成長とともに、居間とキッズルームの空間は変わっていきました。
今回は時を少し遡り、キッズルームが生まれた2017年から現在までの6年間の軌跡をご紹介したいと思います。
あ、最初に断っておきますが今回の記事は基本的にきったねぇ部屋写真しか出てきません。
オシャレさなど皆無なのでオシャレ成分をお求めの方はフォロワーさんの数が増えるにつれ散らかった部屋を公開することが怖くなり今では片付け直後のキレイな写真しかアップできなくなったインスタの方をお楽しみください。

ちなみに我が家のキッズルームですが、前提として我が家は古民家であり、最初から「キッチン」だの「リビング」だの「書斎」だのといった明確に定義づけられた空間はありませんでした。
なので「キッズルーム」というのも便宜上そう呼んでるだけで、最初からそれを想定してリノベーションを行ったわけではなかったのです。
みんなが集まる部屋の隣に、そういうスペースが余ってたから、なんとなく、なんか自然にそんな感じになっただけの話。
まるで生きているように、自然に家の使われ方が変わっていく。
そんなゆるさも古民家リノベの醍醐味の一つではないでしょうか。

ではまず、我が家のキッズルーム的な空間の初期状態からご紹介していきます。
2017年、施工直後の写真がこちら。

キッズルーム

あらかわいらしい。
ちょっと散らかってますけど、まあまあ、べつに何も問題のない、いたって普通の空間。
その辺のリノベ系雑誌に「床材は無垢板。撥水性の高い自然塗料のおかげで、〇〇くんがジュースをこぼしても大丈夫なのだそう。」みたいなキャプション付きで載ってそうな写真ですね。
ちなみにうちは無塗装でシミだらけですがそれはどうでもいい。
今は仏間に置いてるソファも、居間で長男の勉強机になってるテーブルも、最初はこの部屋に置いてました。
こうして縁側から庭を眺め、隣にある本棚からオシャレ雑誌を手に取って、コーヒーを飲みつつゆったり過ごす古民家ライフ。
この写真からはそんな理想的な雰囲気が漂ってきます。

キッズルーム

次。2018年。
子供たちが少し成長して、本やおもちゃが増えてきたので、じゃあソファと本棚をどかしてここに子供らの棚を置こうか、という何気ないノリで模様替えしました。
この時にソファと本棚が仏間に移動したわけですが、あのね、あのソファ、横幅2mあるんですよ。
横幅2mあるソファを「じゃあ隣の部屋に置こっと」みたいなノリで簡単に場所を変えることができる、それも古民家のフレキシブルなところ。
よく考えたらぼく、古民家に移ってから家具を買う時にサイズ測ったこと無いわ。
いまだに無いわ。
おそるべし古民家。

キッズルーム

引いて見ても全然見れますね。
まだ普通にインスタに投稿できるレベル。

キッズルーム

子供たちの遊び方もこんな程度でかわいらしいもんです。
育児余裕っすわ。

そんなふうに考えていた時期が僕にもありました…

そして2019年。

キッズルーム

この辺からちょっと話がおかしくなってきますね。
話っていうかこいつらの頭がおかしくなってきますね。

人間って社会的な立場が無いとここまで自由に生きることができるんですね。
この頃は次男のオムツを遊びで1パック使い切るのが流行ってました。
次男に至ってはオムツ穿いてるくせにさらにその上からオムツを穿くというオムツonオムツスタイル。
オシャレ上級者すぎるやろ!
左脳はやく目覚めて!!

2020年。
この年には兄弟それぞれが自分の陣地を勝手に決めて、勝手にお店をオープンさせています。
窓側か壁側か、双方の間でどういった取り決めが交わされたのか知りませんが、土地の所有権のことまでは頭が回らなかったようです。
僕はまさに疎開先から戻ってきたら自分の土地に闇市ができていた地主のような気持ちで彼らの不法占拠を眺めていました。

引きで見るとこんな感じ。
もう明らかにダメな感じになっています。
長男のお店がカーテンに包まれ、間違っても雑誌に掲載されない空間になりました。
なおこのカーテンについては、植物のために陽射しを入れたい僕と、テント感を演出したい長男との間で、毎日カーテンを開けたり閉めたりする不毛なバトルがしばらく続いたのち、長男がテントに飽きたので僕の勝利に終わりました。

当時の子供たちはこんな感じ。
まだ左脳は寝てます。

そして時は流れて2022年。

きったねえ。
あのね、なんできったねえかというと、僕は彼らに露骨なおもちゃを与えなかったんですよ。
この写真でも親戚にもらったドラゴンのおもちゃ以外、あんまりおもちゃ写ってないと思います。
おもちゃが無いから、彼らはおもちゃを自分で作り始めるんです。
それは僕の思ってた育児プランでしたが、その結果、駄菓子の袋とか、ダンボール箱とか、空き缶とかペットボトルとか、しょうもない紙の切れ端とか、すなわち「ただのゴミ」が彼らの貴重なクラフト素材となり、その結果、家の内部にホームレスっぽい空間が生まれるというのは誤算でした。
しかも使うのが基本的に何らかのパッケージだから原色ギラギラなんです。

よく見ると勝手に座布団敷いてたりして細かいアップデートされてて腹立つ。

そんでもうあまりに汚いんで、土地所有者としての権利を発動してブルドーザーで強制退去させたろかと思ってたら、こんな看板が。
もお~♡
こんなの見たら壊せないじゃないの~♡

そして2023年現在、どうなっているかというと…

こんなん笑うわ。
お客さんにどう説明したらええねん。
普通にテレビ見たり食事したりするちゃぶ台のすぐ隣にこれがあるんですが、みんなこれ見てどう思ってるんですかね。
ということで永遠にインスタにアップできない空間に仕上がりました。
いやまあ、脚付けたんは僕ですよ。
屋根つくりたいって言うからさ。
ホームセンター行って3mの木を買ってきて、子供らと作ったんですけどね。
作って、屋根載せて、一歩引いて見た時はさすがに「俺は一体何をやっているんだ」と思いました。
でもねえ。

このように彼ら汗だくだくで寸法取って、ノコギリ引いてるんですよ。
そんな姿と、完成した時のアホみたいな笑顔見たらねえ。
しょうがないよねぇ。

以上、そんなわけで、彼らは相変わらず古民家でのびのび暮らしています、というご報告でした。
今から古民家で子育てをしようとお考えの皆様には、彼らの蛮行を可能にする古民家の柔軟さと、今から理想のオシャレ生活像を描いてもあんまり意味ない、というこの二点を覚えておいて頂ければと思います。

それではまた。

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