古民家再生、古民家物件、リノベーション情報など。

古民家は人の心に影響を与えるか

はい皆さんこんばんわ。
大原@もうお外真っ暗で今からブログ書いてこれ間に合うんかです。
今回はめっちゃ久々に随筆回。
ちなみに完全に時間がアウトなので今回は書いたら読み返さず即アップします。そして読み返さずアップしてしまったという重い十字架を背負いつつこれからの人生を生きていきます。
とかそんなこと書いてる余裕ないんだよ!!
早速語るぜ!!

お題の通り、今日は「古民家は人の心に影響を与えるか」というお話をしようと思いますが……え? そんなもん古民家ブログで古民家は人の心に影響を与えるか?っていう見出しで記事書いて「与えませんでした~」みたいなオチになるわけないやろって? あ、あなたひょっとして紳士服の〇〇の「完全閉店セール」知らない人ですか? 世の中は完全閉店セールやってるのにいつまでも閉店しないというあり得ないことが普通に起きてしまうんですよ?
とかそんなこと書いてる余裕ないんだよ!!
早速語るぜ!!

結論から言うと与えます。
与えんのか~い。
そうなんです与えるんですよ。てか「古民家は…」じゃなくて「建築は…」と言い換えてもいいですね。
建築は、人の心に、影響を与えます。
すごいよね。
僕、若い頃、こういうのに拒絶反応起こしてました。
建築雑誌に載ってる有名な建築家がデザインした公園の近くに住んでたんですけどね、その公園はいくつかのエリアに分かれていて、それぞれ「躍動の広場」「瞑想の広場」みたいによく分からん名前が付いてて、建築家いわく、あらかじめデザインされた空間における人間の意識は主に視線によって誘導され得るが、行き交う人々の視線を遮り、精神のみを交錯させることにより、認識を凌駕するまったく新たな空間が現出するのである。空間は互いが背反しつつも領域を拡張し、相互に侵食し合い、動と静を、生命の躍動と瞑想の場を、グリッドの否定から生まれたランドスケープとして我々に提示する──
みたいなこと書いてる「瞑想の広場」でよくホームレスのおっさんが昼寝してるのを見てたんで、なーんかそういうのって「ケッ」みたいに思ってたんですよね。
でもそれから20年ほど経って、自分が古民家に住むことになって、初めて気付きました。
ひょっとしたら、建築は人の心にめっちゃ影響を及ぼすのではないかと。
ひょっとしたら、ホームレスのおっさんも寝てるんじゃなく瞑想してたんじゃないかと。
知らんけど。

で、そう感じてるのは僕だけかなと思ってたところ、先日、知り合いの方からびっくりする話を聞いたんです。
ある大きくて古い施設を建て替えたらしいんですが、そのオンボロ施設を建て替えて、シュッとした綺麗な建物になったとたん、そこで働く人たちの勤務態度がガラッと変わったんですって!
「あれはすごかったなー」って仰ってました。
でも、考えてみればそれは当たり前のことかも知れません。
僕も今下半身がパジャマのままこれを書いてますけど、今この瞬間僕の部屋がオランダ大使館になったとしたら慌ててズボン履き替えますもんね。

じゃあ僕は古民家に暮らすようになって具体的に心のどこがどういう風に変わったのか?
ということを考えてみたんですが、やっぱりあれですね、丸くなったと思いますよ。
ぶっちゃけ心より体型の方がはるかに丸くなったんですけど、心も丸く、穏やかになったと思います。
以前都会のマンションに住んでた時はもう殺伐としてましたね。
隣人の生活音に舌打ちをし、会えば即座にメンチ切って、邪魔な自転車に文句を言いつつ、同じマンションの人たちに会わないように早足でエレベーター乗った瞬間に「閉」を連打して、そうして毎日コソコソ隠れるように、息苦しさを感じながら暮らしてました。
だから休みの日は息抜きに必ずどこかに遊びに行くようにしてたし、あの頃はお金たくさん使ったなあと思います。
そして現在。
見てくださいこの締まりのない顔と腹周りを。
このゆるんだパジャマ姿(下半身)を。
隣人なんてお互い大声出しても届かず、なんなら家のチャイム押して「ごめんくださあああああい!!」て直で呼んでも聞こえてないこの環境。
自転車なんて村全体が駐輪場。
人に会わないように隠れるどころか人に会いたくても誰もいない(特に冬)。
休みの日はそのままパジャマ姿でFFピクセルリマスターをプレイするだけ。
どこにも行かない。
行く必要がないから。
家が快適すぎて。

古民家は「癒される」みたいなイメージがあると思うんですが、まあそれは実際そうなんですが、なんか影響ってもっと物理的なもので、「物理的に遠い」とか「物理的に広い」とかいう部分が大きいのではないかと思います。
そこに加えて自然素材があり、自然に入れ替わる空気の循環があり、大きな開口部とその向こうの植物があり、その結果トータルとして「どこにも行きたくない」「一生寝れる」「ほぼ天国」という実感になるのでしょう。
よくTwitterで出回るマンガとかで、都会に住む30代の女性の心が擦り切れてボロボロになって……みたいな話を読むたび、僕は「それは新建材だらけの狭いところに住んでるからでは?」とわりと本気で思ったりするんですよね。
もちろん仕事のことがあるから都会に住んでるんだし、充分な収入が無いから賃貸なんだし、それはそうなんですが、そういった事情は置いといて、ifの話でいいんですけども、メンタルが限界に近いその人の問題は、もしかしたらゆったりとした古民家に引っ越すだけで改善するかも知れない。
みんな自分の住んでるところに自覚的じゃないでしょ。
メンタル病んでる時に家のことなんか考えられないでしょ。
でもね、「家」って馬鹿にできないですよ。
しんどい時こそ、住環境を考え直してみてもいいかもしれませんよ。
今回はそんなお話でした。

ということで最初の宣言通り!読み返す時間も書き直す時間もねえので!このまま投稿ボタンポチッと押すぜぇ~
また次回!アディオス!!

pagetop