古民家リノベーション体験談110 玄関デザインと細部について
【前回までのあらすじ】前回までのあらすじを前回書き忘れてることに今気付いたけど全然誰も困ってないよね!
前回は玄関ができたことに興奮しすぎてほぼ何の説明もできてなかったので、今回は玄関の細部を紹介していきたいと思います。
あ、最初に言っときますが今回はテンション低いです。
それは玄関の紹介に気乗りしないからではなく、数時間前に食べた揚げたてのコロッケで胃もたれしたからですね。
加齢コロッケ!
以前、玄関デストロイした回で僕は玄関の外観ついて書きました。
とにかくうちは玄関部分をぶった切って無理矢理新しい玄関をつくってるので、他に似たような形の玄関がないんですよね。
だからどんな形にしたらいいか、当時はかなり悩みました。
自分で色々デザインしてみたけどどうもしっくりこない。
しっくりこないっていうかどうやっても見た目がうどん屋になるんです。
え?
そんなにうどん屋ぽくないって?
何言ってるんですか。こんなん秒でうどん屋になりますよ。
ほら。
ね?
というわけで、このままじゃいかんと思った僕は時間をかけていろんな家を見て回り、なぜこのデザインがうどん屋感を醸し出しているのか、そしてなぜ普通の家にはうどん屋感がないのかを研究しました。
その結果、ひょっとすると、破風の下のでっかい△スペースが原因なのでは……?
という結論に至ったのです。
そもそもこんなでっかい△スペース、普通は無いんですよ。あったとしても両サイドですよ。
入母屋だと玄関の上にちょっとした屋根がかかってる場合も多いですけど、△スペースなんて無いんですよ。
僕が何言ってるか全然分かりませんよね。
了解。
図示します。
つまりこういうことですよ。
ただ、この△スペースは今さらどうにもなんないので、それじゃせめて、白い漆喰はやめとこうと。板を張りまくって「壁」っぽくすれば何とか見逃してもらえるんじゃないかと、そういうことで板張りに決定したわけです。
その結果がこちら。
うーん…
これで良かった…のか?
まあでもうどん屋感はかなり軽減できたんじゃないかと思います。
このように、古民家リノベーションはなかなか教科書通りにいかないのが常です。
だって元々「古民家」という共通規格がないし、そこに元の住人の方が好き勝手に増改築されてるので、ベースとなる形がないんですよ。
なのでそれを自分のイメージ通りに修正するにはやっぱり「建物を見た数」かなと思います。
実在のものでも、ネット検索でもいいですけど、めっちゃ見まくった経験があれば、どこを修正すればいいのかがふんわりと分かってくるはず。
そのポイントだけを押さえていれば、設計士さんや大工さんに要望を伝えて人任せでやってもらったとしても、そこまで変な感じにはならないと思いますよ。
さて、お次は細部です。
まずは郵便受け!
郵便受け見て郵便受け!
んも~チョーカワイイ!!
チョーお気に入り!
そしてチョーべんり!
過去記事に書いた通り、玄関が消えた一年間、天然の置き配と化していた我が家の郵便受けが、こんなに素晴らしい形で生まれ変わりました。
これまで自分の実家でも、一つ前に住んでいた一戸建てでも、郵便受けは家の外にありました。
僕は雨の日も風の日も、郵便物を外まで取りに行くのが不満でした。
そんな「外まで行くのめんどくせぇ…」という僕の純粋な心が、このひらめきを与えてくれたのです!
こういうのこそ古民家リノベの醍醐味ですよね。
壁つくってる大工さんの横で、あっとひらめいて、ちょっと待ってそこ郵便受けにするわ、と。
そんで二人でその場で形を考えて、縦長で、フタを上で吊って手前に開かせて、頻繁に届くAmazonのダンボールにミラクルフィットするサイズで、あ、これやったらAmazon落ちへんわ、フタもっと開かんとあかんなー、とか色々工夫しながら作りました。
受け取り箱のデザインと施工は大工さん。
フタの塗装と取付は僕がやりました。
まあ予想はしてましたがこの郵便受けめちゃくちゃ便利です。
土間にダイレクトに届くので、雨の日でも、寝間着でも取りに行けるし、何か届いてるか外から見えるし、フタが「パコン!」て閉まるので荷物が届いたのが部屋の中からすぐ分かるし。
この郵便受け、簡単に作れるのでぜひ皆さんパクってくださいね。
こちらはかわいいアンティークの玄関灯。
こいつもどこに付けるかでめっちゃモメた。
僕は玄関の中心につけようとしたんですが、大工さん、電気屋さん、水道屋さんの連合は「絶対右やろ」と。
その結果は先ほど見て頂いた通り、右派の勝ち。珍しく僕が折れました。
はい次。表札とインターホン。
このシャレオツな表札はボウルポンドの上田さんに作ってもらいました。
これは一般に商品として展開されてるので、興味ある方は↑のリンクから見てみてください。
表札の他にも、うちは付けてませんがカッコいいインターフォンカバーも制作されています。
ちなみに注文される場合は、「クロニカで知りました!」と一言書いて頂ければ、僕が上田さんに恩を売れて次に何か頼む時に値切りやすいのでよろしくお願いします。
以上、駆け足で紹介しましたがこれにて玄関完成です。
もーほんとにね、玄関そのものだけじゃなくて、こういう「表札」とか「郵便受け」とか「玄関灯」とか「インターフォン」とかもずっと無かったわけですよ。
そんな暮らしを一年続けて思い知りましたけど、全部絶対いりますね。
あると死ぬほど便利ですね。
なのでどんなに予算が無くてもこの4つはぜひとも揃えてください。
こうしてひとまず外向けの体裁が整った我が家ですが、そのほっとした感はご近所の方々も同様だったみたいで、いまだに知らんおっちゃんや配達の人から「やっと玄関できたんやな!」って笑顔で声かけられます。
たしかにその期間、村の景観を最悪の状態にしていたわけで、今思えば申し訳ないっす。
でもこれからは村の景観の一部として、この玄関も、この塀も、末永く守っていきたいと思っていますよ。