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古民家リノベーション体験談60 廊下の塗装をしながら気付いた家づくりの最重要ポイント

【前回までのあらすじ】レッツD・I・Y!

基本的に、塗装とかデザインとかそういう内装に関係するお話は裏の方でやろうと思ってるんですが、今回お話する「廊下の塗装」は、新築はもちろん古民家リノベーションの際にも大いに参考になるのではと思いましたので、表の方で書かせて頂きます。
まあ表に書くってことは、具体的な話にはなりません。
いつもの精神論というか、住宅についての考え方です。

前にも書いた通り、僕はDIYは嫌いです。
自分でやるどころかいつか大金持ちになって何でも言うこと聞く奴隷を10人くらい集めたいナ~☆と夢見ているような人間です。
そんな僕ですが、家づくりに関しては奴隷の手ではなく、自分の手で何かをやることが大切だと断言します。
古民家である母屋をリノベーションする前に、新築の離れを作り始めた僕ですが、それが後々のリノベーションの練習になったからです。
これ、人任せにしてたらたぶん何の勉強にもなってなかったと思うんですよね。

あともう一つ運が良かったのは、塗装を教えてくれる友達がいたということ。
壁に白ペンキ塗るって言ったら、その人はホームセンターに僕を連れて行って、よく分からん粉と、よく分からんヘラと、よく分からん紙やすりを買いました。
前に紹介した通り、現代の住宅の壁はほぼ石膏ボードと呼ばれる板です。
それを切ったり割ったりして壁を作っていくのですが、その際、当然ながらつるっと一面フラットにはなりません。
どういうことかというとこういうことです。

石膏ボード

これが壁に貼られた石膏ボード(一部白に塗装、一部は黄色っぽい地のまま)なんですが、このようにビス止めしたネジ頭、つぎはぎの段差が生まれます。
クロス壁にするならこの上に貼ればいいんですが、ボードを直接塗装する場合は、このネジ頭や段差を隠していく必要があります。
それがさっき紹介した、よく分からん粉とヘラと紙やすり。
これをどう使うのかというと…

粉パテ
まず謎の粉(粉パテ)に水を加えて練る!!
パテ埋め
そして練ったパテをネジ頭や継ぎ目に塗り込む!!
パテ埋め
パテが乾いたら紙やすりでめちゃくちゃ擦る!! 粉塵すごいよ!!

このような過程を経て、ようやく壁面がフラットになってくれるわけです。
特にこの粉塵がすごくて、もちろんマスクは必須だし、新築のありとあらゆる隙間に数ミクロンの粉塵が入り込むので、それを掃除するのにかなりの労力が必要です。
でもここを適当にやってしまうと、ペンキを塗った時にフラットにならず、凹凸が出てしまいます。
なので必死に、髪の毛が粉塵で総白髪みたいになろうとも、必死でゴシゴシゴシゴシ…………
ゴシゴシゴシ………
ゴシ……
……
…………ん?
ちょっと待って?
コントで顔面に片栗粉をぶつけられた人みたいに睫毛に粉塵を乗せた僕は、ゼエゼエと肩で息をしながらふと思いました。
これ、べつに凹凸が出てもよくない?
よくなくなくない?

そうです。
僕はその時、「べつに凹凸が出てても誰も困らん」ということに気付いたのです。
これは「可能な限り身体を動かしたくない、というかソファでゴロゴロしたい」という僕の強い信念が引き寄せた、ミラクルな神の啓示でした。
これまでどんな家づくりの情報を見ても、
「○○しないといけない」
「○○してしまうと大変」
「○○した方がお得」
とかそんな話ばっかりでしたが、違うんです。
家づくりは、本当はもっと自由なんです。

その大切なことに気付いた僕は「べつにどっちでもええし」「誰も困らんし」の精神で壁を仕上げていきました。
そして完成した壁がこちらです!!



石膏ボード

これ今の写真やったんか~い!!
はい。すみません。凹凸が出るどころか何もしてません。
ユルすぎる新築。
さすがにこれは無い。
と思ってたんですが、離れにはお客さんも来ないし、数年住んでも特に誰も困ってないので、たぶんこれからもこのままです。

これこそが僕にとっての家づくり最重要ポイントでした。
この真実に辿り着くことができたのは、ひとえに僕が自分で壁を塗ったからだと思います。
これを業者さん任せにしてたら、クロスのちょっとしたシワや、端っこの塗り残しを見つけて、すぐにクレームを入れるようなキャラになっていたかも知れません。
子供がクロスを汚したり破ったりした時に、烈火の如くブチ切れる親になっていたかも知れないのです。

「○○しないといけない」に縛られ、ピリピリした生活をするより、僕は「べつによくない?」な世界が性に合ってます。
だから古民家というフォーマットを選んだんだろうなと思うのです。
いや、さすがに壁はちゃんと仕上げますけどね。
いつかね。

以上、今回はそんなお話でした。

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