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畳に布団を敷いて寝るということ

先日の「ちゃぶ台考」に続いて今回は「畳で布団」のお話です。

ちゃぶ台考
ちゃぶ台考
古民家といえばちゃぶ台!かどうかは知りませんが、古民家に引っ越してきてから古道具のちゃぶ台を7年以上愛用し続けている僕が、ちゃぶ台についてちょっと語ってみようかなと思います。床+ち... <a href="https://kuronika.com/renovati.....

ちゃぶ台ではなくテーブルで育った僕は、同様にこの家に住むまで絶対にベッド派でした。
物心ついた時にはベッドで、敷き布団ではなくマットレスで、朝食はケロッグコーンフロストで、父親をダッドと呼び、奥様は魔女でした(一部誇張表現あり)。
そんな僕が、古民家に引っ越し、離れを建てた時、やっぱ母屋が古民家だから寝室は純和風にしよっかな~という軽いノリで寝室を畳敷きにしたらそれがもう大正解だったんです!!

という話は、実は何年も前にやってるんですけどね。
今回はその経過報告です。

古民家リノベーション体験談56 和室と子育て
古民家リノベーション体験談56 和室と子育て
前回は「和室にして大正解」というヒキのまま終わりましたが、今回、その理由を語ります。<br> どうせ途中から脱線するのが目に見えているのでもう冒頭で語ります。<br> それは……<br> 寝相!!! ...more

過去記事によれば、寝室を和室にして非常に良かったことは「子供の寝相」。
嘘のようにあっちこっちに転がる子供のめちゃくちゃな寝相に無限に対応できる、それが畳+布団。という結論でした。
当時は長男が6歳、下が3歳。
あらあら~。かわいらしいわね~。
今は上が10歳で下が7歳になっちゃいましたからね。
さすがに幼稚園の頃のように寝相が悪いなんてことはなく、落ち着いたものです。
だから「子供の寝相」という問題は過去のものになったわけですが、ではあれから4年経った現在、僕らが畳の寝室でどうやって寝ているかというと……

 

寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相
寝相

状況なんも変わっとらん!!!!!
ということできったない絵を大量に見せてしまい申し訳ありませんでした。
外出先でこのブログをお読みの皆様、しょうもない写真にデータ量使わせてすみませんでした。
僕はここ一ヶ月の寝相コレクションを一気に放出できてスッキリしましたが、
そうなんですよ。
4年経っても何一つ変わっちゃいないんですよ。
最後の2枚なんて同じ日やからね。
夜中に目が覚めて、いつも隣で寝てる次男の頭を暗闇でなんとなく触ったら想定よりでかくてびっくりして、えっ、じゃあ次男はどこに? と考えてみるとそういえばさっきから左足の裏が誰かの後頭部を踏んでるなと、この頭誰やねんと、そんな感じで完全に目が覚めてしまって仕方なく台所で水飲んだからね。
もうめちゃくちゃ。
ところが、この芸術的ですらある彼らの寝相に、畳+お布団は完全対応してくれるのですよ。
4年前に感じた疑問を今ぼくは改めてここで叫びたい。
ベッドで子供寝かせてる人、一体どーしてんの??????????

まあそういうわけで畳+布団は最高であると。
思えば「ちゃぶ台考」と本質は同じですよね。
西洋はものの境界を区切る。
日本は区切らない。
うちも各自がどこに寝るという場所は決まっていますが、和の空間においてはそんなもん一瞬で崩壊します。
ちなみに画面左奥の紺色のマットレスが僕の寝ているスペースですが、毎晩、真っ暗な中、彼らを踏まないように一歩ずつ足下を確かめながら自分のマットレスにたどり着いた時にそこに既に誰かが寝ているという体験はまさに畳+布団ならではのものです。
そして僕がほぼ毎日やってる「脱力した人間を両手で2回転ほど転がす」という体験もベッド派の人にとっては無縁のものでしょう。
しかも夏場はマットレスがホッカホカに温められているという特典付き!
どうですか皆さん!
僕のように、寝室を畳にしませんか!!
しませんよね!!!
いやでもほら、そういうのもいいもんよ。
ベッドで例えるならウルトラキングサイズのベッドにみんなで寝てるようなもんやからね。
ちゃぶ台をみんなで囲う、床に寝転がる、みんなで一緒に寝る、そういうのって洞穴的、原始的な感覚だと思うんですよ。
子供がいなくて夫婦二人暮らしでも、たぶん物理的な距離が近くなるから、もしかしたら恋人時代の甘酸っぱいあの感じが戻ってくるかも知れませんよ(※この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません)。

なんかここまで話すと、なぜ日本人は洞穴的な感覚を好み、西洋人は好まないのか、ってことを考えたくなりますね。
うーん。
自然と共にあるか、自然を支配下に置くか…
古代日本で発生した、あらゆる自然物には神が宿ると考えるアニミズム的宗教観と、天地は一人の神がつくったとする、ユダヤ教をはじめとする一神教的宗教観の違いでしょうか?
「自然が最初からそこにあったよ」という考えと、
「自然は神がつくったよ」という考えは、確かに全く真逆なので、原因はそこにありそうな気もします。
そこからさらに進んで、じゃあなんで日本はそういう発想の宗教が生まれ、西洋は一神教が生まれたのか…とか考えていくと楽しくて話が尽きませんが、我が家のきったない寝室からイエス様の話にもっていくのは畏れ多いのでこの辺にしておきます。

てことで今回は畳+お布団のお話でした。
最後に育児の先輩にお伺いしたいのですが、こいつらの寝相っていつ落ち着くんですかね…

おわり。

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