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古民家リノベーション体験談49 窓とドアとインテリア

新築の石膏ボード

【前回までのあらすじ】壁は板です


新築の離れに壁がつきました。
この写真見たら、今度こそ大工さんの仕事が終わったように思います。
もうパチンコでもスロットでもどうぞご自由に行ってくださいと思います。
でもそうではないんです。
ここからが本番なのです。
ちなみにこの写真が撮られたのは10月8日。
実際に内装工事が終わって住み始めたのは、なんと翌年の1月16日。
家づくりというのは思った以上に時間のかかるものなのです。
まあそれだけかかってしまったのは、現場監督させられた僕の段取りが悪すぎて部材到着が遅れ、その間に親方がうちを放置して別の現場に行って建売をサクッと1棟建ててしまったのが主な原因のような気もしますが、
とにかくそんなトラブルも含め、あれやこれやと施主が指示を出すわがままな家づくりは時間がかかるんですね。

さて、壁とくれば次は窓とドア。
これは完全に僕の主観ですが、インテリアデザインの7割は「窓とドア」で決まると思います。
クロスの色や、デザイナーズ家具の数ではないんです。
窓とドアです。
思い出してみてください。
いつもパンフレットで眺めていた憧れの家具がついに届いて、自分の部屋にセッティングした時の、「わ~素敵~!」と同時にうっすら感じる「……あれ?……こんなんやっけ?」感を。
「何かが違う……気がする……」という感覚に全力で気付かないフリをする自分を。
そうです。
その違和感の正体こそ「窓とドア」なのです!

あのですね、日本の今の一般的な部屋の窓って、99.99%アルミサッシなんですよ。
で、
オシャレ家具のパンフレットや商材写真で使われてる部屋の窓って、99.99%アルミサッシじゃないんですよ。
同じく、 日本の一般的な部屋のドアって、99.99%合板にプリントやクロス生地を貼り付けたフラッシュドアなんですよ。
でもオシャレ家具の写真は、99.99%フラッシュドアじゃないんです。
種明かしをするとそういうことです。
オシャレ家具の撮影部屋の建具は大体が木製かスチール製です。特に撮影が海外だったらほぼそのどっちかです。
海外はオシャレというより、ハウスメーカーが存在しないので、昔の家を直して100年単位でずっと使うんですね。だから自然に木か石か鉄か、みたいなチョイスになるのです。
自然素材が古びた、自然なアンティーク感。
この説得力は凄まじいものがあります。
幸い、僕には事前にそういう知識があったので、離れを新築する際にはその部分にこだわることができました。
ということで、もう一度冒頭の写真を振り返って、窓をよく見てみてください。

新築の石膏ボード

アルミサッシやないか~い!
そうです。
アルミサッシです。
だって木製もスチール製も高いんだもん!!!
という、いつものアレです。
実際、たとえばアルミサッシの窓が1枚3万円としたら、木や鉄のサッシは6~9万円くらいするんですよ。
アルミサッシは工場生産で大量生産でガンガン作られる規格品です。かたや木製は人の手が必ず入り、さらにスチール製になると完全オーダーメイドになってしまうので、高いのです。
でもあなた、一生の大きな買い物でしょう?
窓が2~3倍高いからって、夢を諦めて、そこでケチっちゃうの?
とお思いの方。
2~3倍って軽く言いますけどね、窓は1枚じゃないんですよ。一軒家に住まわれてる方は一度ご自宅の窓とドアの数を数えてみてください。この小さな離れですら和室窓、障子、押し入れ戸、風呂ドアなど色々足して合計23枚あるんです。その合計額の2~3倍ということです。
僕だってね、欲しかったチロルチョコが3個セットしか売ってなかったら渋々3個買いますよ。
でも欲しかった車を買おうとしたら店の人に「あ、すみませんこれ3台セットなんです」て言われても渋々3台買いませんよ。
そういうことですよ。
無理。
もう何とでも言って。無理だから。総アルミサッシだから。もういいの。ほっといて。

などと言いつつ、最大限に抵抗してみました。
外に面した窓は見ての通りほぼアルミサッシ。これは安いのはもちろん、何より気密性が高いから選んだということもあります。
過去にも何度か書きましたが、木製やスチール製はどうしても隙間ができるので、現代の断熱材でぐるぐる巻きにした住宅には相応しくないのです。
その代わり。
屋外のごく一部と、室内に使うドアは、木製にしました。

上げ下げ窓

石膏ボード

前回の記事にも出てきましたが、これは非常にお高い、海外製の上げ下げ窓です。
外側が樹脂で、内側が木製。ここに格子が付きます。 かつて頭がお花畑だった頃の僕は、古民家と離れをすべてこの窓で埋め尽くすプランを立てていました。
が、使えたのは脱衣所の一箇所だけ。
実際はこんなもんです。泣けてきます。これが現実です。
だからもうこれは僕の意地でしたが、完成した今となっては、あの時にちょっとでも意地張って良かったなと思いますよ。

脱衣所

これが完成直後の脱衣所です。
ちなみに右のお風呂ドアも木製です。
いかがでしょうか。ここに前述の「パンフレットで眺めていた憧れの家具」を置いてみても、おそらくパンフレットとそこまで違いは無いはず。
すなわちこれが窓とドア効果なのです!
まじおすすめ!!
とか言われても、
そんなこと誰も気軽にできませんよね。
つまり新築する時か古民家再生で壁を作る時しかチャンスは無いので、これから工事をされる皆さんは、そこがインテリア的に頑張りどころであるということを覚えておいてください。

ちなみにですね、この写真を見て「お風呂用の木製ドアってあるの?」とか「お風呂のドアって選べるの?」とか思われた方は、最近のユニットバス業界に多少お詳しい方だと思います。
そうです。普通ならこんなことはできません。


次回はその辺りを説明していきます。
つづく。

上げ下げ窓にまつわる物語とアルミサッシをシルバーにした理由。
会員限定「古民家リノベーション体験談49 窓とドアとインテリア」の裏話はこちら

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