古民家リノベーション体験談65 水道、それは生命の恵み
【前回までのあらすじ】新築と電気は本当に最高なものだ
新築と電気は最高である。
前回はそのことを身をもって実感したわけですが、新築と電気と同じくらい最高のものがこの世にあることを皆さんはご存じでしょうか。
それは…
すなわち…
Water(ウォーラー)!!!
なんでしょう。
まるで某ヘレンさんのように、大事なものを一つずつ取り戻していくような生活。
いや、完全に止まってたわけじゃないんですよ。
庭の立水栓だけ生きてたからね。以前スプーンを無表情にバシャバシャやってたアレですよ。
でも生活に使うレベルの水は完全に止まってたので、その時は「家の中で蛇口をひねって水が出る」という環境が数ヶ月間ありませんでした。
実家から離れに移った時は電気は来ていたもののまだ水が来てなかったので、毎日コインランドリーで洗濯して、数日おきに銭湯行って、トイレは仮設、みたいな生活だったのです。
そのせいで当時の僕は「水はお金を払って借りるもの」という感覚で生きてました。
皆さんほんとね、そのほら、お皿洗う時にジャーって出してるそれね、それほんとにね、ありがたいんだからね。
蛇口ひねって簡単に水が出るとか奇跡に近いんだから!
ということで水が来たので僕の生活レベルが一気に10くらいアップしました。
どうなったかというと、まず1年近く庭に放置されていた洗濯機を設置!
旧離れを解体した際に洗濯機を庭に放置しないといけないことになったので雨よけにテントを買ってきてその下に洗濯機を置いてたら風でテントが飛ばされてその直後に大雨が降ってそのことを忘れてて洗濯機を開けたら洗濯槽に雨水がなみなみ溜まっててそれを排水するのに半日くらいかかったけどその話は割愛してとにかく無事に設置!
思えば、この洗濯機にはほんとかわいそうなことをしました。
でもこれでようやく、本来の場所に設置できるのです。
ごめんね。これからはゆっくり家の中で過ごしてね。
おい! また外やん!!
と思ったあなた!!
なぜ外かというと!!
本来設置するはずの脱衣所の洗濯機用の蛇口と排水を見てたらふと「…あれ? これひょっとしてキッチンに流用できるんじゃ…?」と思いつき急遽そこを無理矢理キッチンにしたからだよ!!
洗濯機さんマジゴメン!!
(使用前)
↓
(使用後)
はい台無し。
いいんです。オシャレとか洗濯機とかそれどころじゃなかったんです。
僕はとにかく自炊をしたかったんです。
だってそれまでフル外食、フルコンビニの生活が続いてましたから。
もう僕の体脂肪率は限界突破してました。
ここをキッチンにできる、天啓のようにそれに気付いた僕は光の速さで事務所用ミニキッチンを1万円くらいで買ってきて排水をつないでセッティングしました。
するとどうでしょう。
洗濯機置き場が完全なるミニキッチンに早変わりしたではないですか!
まあ細かいことを言えばドライヤーと包丁が一緒に置かれてたり、バスタオルの横にオーブントースターがあったりしましたが、「自宅で料理ができる」ことの喜びはプライスレス。
さらに途中からはDIYによってまな板も置けるようにグレードアップ!
ただ一つ、このキッチンには難点がありました。
それは夢と憧れの新築の脱衣所で、海外の上げ下げ窓を使い、壁も床もこだわって塗装した、本来であればお風呂上がりのカモミールとハーブの香りが漂っているはずのエレガンスな空間で、
肉とか焼けねぇ
問題です。
「経年変化の味わいが~」とか普段言ってる僕もさすがに新品の上げ下げ窓にエバラ焼肉のたれが飛び散るのは許せませんでした。
ということで、焼き料理は、庭ですることにしました。
よく分かんないですかね。
拡大します。
これ撮ったの夜だったんで暗いですね。
屋外キッチンのデメリットは、まず寒いことと、料理が一瞬で冷めることと、日が暮れると塩コショウをどれくらい振ったか分からないことと、風の強い日はそもそも塩コショウが肉にかからないことですね。
結論から言うとあまりオススメできません。
というか止めた方がいいです。
まあ塩コショウの問題は残りましたが、そんなわけで水道開通により、僕の当時の生活レベルが各段にアップしたというお話でした。
いやあ、電気も水道もいるわ。やっぱ。
最高だわ水道。
つづきます。