古民家リノベーション体験談91 古民家8畳間におけるキッチンレイアウト
【前回までのあらすじ】持つべきものはキッチンを作ってくれる友
さて、無事に完成したキッチンですが、まだキッチンやるんかい!
とお思いのあなたは何も分かってない!
キッチンとは、設備だけの話じゃないのですよ。
作業台さん、電子レンジさん、炊飯器さん、フライパンさん、食器さん、そんな方々がうまく連携できて初めて「使いやすいキッチン」が生まれるのです!
え、そんなこと知ってるからはやく話進めろって!?
すんません。
はいこれ。初期状態。
設備ができてもキッチン作りは完成しません。
レイアウトです。
これまでマンション時代、一戸建て時代を経て、まあまあ狭いキッチンを使ってきました。なので今回いきなり9畳近い空間が使えることになってウッヒョー! と喜んだのですが、レイアウトの段になって、ふと手が止まったのです。
んん?
これ、どうすれば…?
手持ちの家具はこのように、ワイヤーシェルフのキッチンラック、食器棚2つ、そして作業台1。そこに今回広いキッチンということで作業台2を購入したのですが、どうも収まりにくい…
なので、取りあえず今まで通り並べてみました。
今までのキッチンは、マンションでも戸建てでもこんな感じでした。
てか普通だいたいこうなるじゃないすか。
右半分を隠せば4.5畳の縦長のスペースになり、それはすなわち完全にマンションのキッチンです。
でもうち、あと4.5畳あまってるねん。
このままだと斜めにビニール袋に放り込んだせいで左半分に偏ってしまったスライス肉みたいやん。
作業台2も余ってるし。
ということで、頭使ってレイアウトしてみたのがこちら。
まあ一応収まったぽい。
が、
食器棚、ちょっと遠ない?
作業台もなんかちょっと…微妙…
そう思いつつこれで半年ほど使い続けたんですが、やっぱりちょっと使いづらいんですよ。
なぜキッチンの広さが2倍になったのに使いづらいのか!
なぜでっかい作業台が加わったのに使いづらいのか!
なぜうちの嫁はいつまで経っても料理がアレなのか!
その理由は!
レイアウトにあったのだ!!
奥さんちょっとこれ見てくださいよこれ。
赤く示したのが料理する人の可動範囲です。
このレイアウトだと左右に移動する形になりますよね。
んで今回のやつがこれです。
なんということでしょう。
可動範囲が2倍以上に増えているではありませんか!
これ、広くなったワーイ!! という話ではありませんよ。
「目的のための動作がめっちゃ増えた」という状態なんです。
キッチンは戦場です。
そこにあるのは殺るか殺られるかのシンプルなルール。すなわち「時間との戦い」です。
スマホでレシピを調べていて、ふと「ついでにインスタもチェックしてみよっかな♪」と油断したその瞬間、鍋が焦げるのです。
「どこからでも切れます」が全然切れずに何度も位置を変えてトライしたあげく諦めてもうハサミ使おうとしたその瞬間、鍋が焦げるのです。
1分1秒を争うこの戦場で、可動範囲の広さは命取りになりかねないのです。
半年間、使いづらいキッチンを使い続けた僕はやがて気付きました。
そうか、とにかく可動範囲を狭めれば良いのだ!
てことで現在の配置がこちら。
家具で通路を作り、動ける範囲を縮小。
キッチンラックは部屋の真ん中でこっちを向かせて通路を塞ぎました。
また二つある食器棚の役割を、ジャンルではなく使用頻度によって分け、よく使う食器はすぐ近くの食器棚に。
さらに余ったスペースにはテーブルセットとパントリーの棚を置き、9畳の空間を余すことなく活用。
この新レイアウトの可動範囲を見てみましょう。
いかがでしょうか。
マンションキッチンの可動範囲+アルファという、これ以上ない理想形に近付いたと思います。
おれ天才。
実際の写真がこちらです。
このレイアウトにしてからたぶん1年くらい経つと思うんですけど、まったく何不自由なく快適に使っております。
ということで、
めちゃくちゃ画像多くなってしまいましたが、古民家のでっかい和室をキッチンに改造する際に発生するレイアウト問題、ひとまずこれにて終結!!
あとは嫁の料理技術の向上と片付けの癖づけだけ!!
たすけてドラえも~ん!!
おわり